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山陰オフ会道中記
 
 4月12日〜14日、山陰へ行ってきました。
今回の旅行は、昨年11月のジョイント作品展でお世話になった綿恋くらぶさんが、米子でキルト教室をされているpotatoさんの教室の作品展で友情出展をされるとのことで、5年ぶりの山陰路へ行きました。

 米子ではたくさんの方とのオフ会が計画されていて、もちろん私も参加しました。
そして、綿恋くらぶの方たちともお会いしたいし、綿恋くらぶの共同作品の「鬼の舌震」の峡谷の実物も見たいので、宿泊は島根県仁多町亀嵩温泉の玉峰山荘に2泊しました。

 今回のオフ会の旅行にあたっては、少しでも一人で動きたいの思いから車椅子を電動に改造してもらい、旅行1週間前にやっと出来上がった若葉マークの電動車椅子デビューでした。
では、2泊3日の山陰オフ会の旅の始まりです。


4月12日(土) 
 前日旅行の準備も済ませて、朝5時に起きて6時に家を出ようと目覚まし時計を5時にセットして寝たはずでした。
夜中ワクワクしていたのか何回も目が覚めて、その上目覚し時計のセットを間違えたらしくてアラームも鳴らなくて、気づいた時はなんと6時に時計の針が・・・
すっかり慌ててしまい、前日買っておいた朝食用のパンを持って車に飛び乗ったのが7時半になってしまいました。

 第二阪奈道路、近畿自動車道を抜けて中国自動車道吹田インターに入った時はもう8時を大幅に過ぎていました。
その上に外は雨・・・やっぱり雨女ですわ。。。
いつもなら2時間で休憩を取るのですが、オフ会時間の12時半に間に合わなければとの思いで、米子自動車道に入る手前で休憩の予定でした。
ところがです・・・身障者駐車場に屋根がなくて、これでは雨の中トイレに行けないから仕方なく次のパーキングエリアまで行くことになりました。
トイレに行けないとわかったらよけいに行きたくなっちゃって、もう冷や汗は出てくるし。。。
 やっと屋根のあった米子道の蒜山高原SAで休憩です。
最初からちょっと飛ばしてしまったみたいで背中も首もすでに痛くって、結局はここで1時間の休憩をし、目的地に着くまで補助呼吸器をしながら行きました。
 せっかくの久しぶりに見るはずの大山の山も雨でかすんで見えないしで、でも米子道を出て会場の米子文化ホールに着く頃は、雨も止みかけて空も青くなってきました。
「さすが私の日頃の行ないがええから、晴れてきたわ。」って玄ちゃんに言うと、「あのなあ。mizumamaやのうて、今日集まるみんなの行ないがええからやんか。」って言われてしまいました。

 着いたのがオフ会の始まる1時間前の11時半なので、まずはpotatoさんの作品展会場へ直行。
と思いきや、会場ががら〜んとして人影がない。。。
お掃除をされてた方をやっと見つけて聞くと、米子文化ホールはお隣。
間違えて入ったとこは、隣のオフ会のレストランがあるランチオフ会会場の建物でした。

 やっと辿り着き入り口で記帳してキルトを見始めた時、potatoさんと再会。
少しすると岡山から来ていたぴんちゃん、倉吉のパワーズさんと再会。
おしゃべりしてた時、ニコニコして駆け寄ってきてくれたラブラブ夫婦が。。埼玉からご夫婦で来られたkiyomiさんカップル。
kiyomiさんとは、ネットはじめた頃からのメル友で、今回初めてお会いしました。
ダンナさんがこれまた若々しくてカッコよくて、歳もそんなに違わないはずなのに狸の誰かさんとは大違い。。。。

 そうこうしてると入り口の方でちらっと車椅子が。。。
あけみちゃんです。車椅子を押していたのが、今回米子オフ会を企画して頂いた姫ちゃん、種ちゃん。
その後ろには綿恋くらぶのひまわりさん、おばあさん、ひまわりさんのダンナさん。
 あけみちゃんは療養サイトで知り合ったメル友で、キルトはされていませんが昨年の綿恋くらぶの作品展が松江であったとき山陰のキルト仲間とお友達になって、今回の参加です。
何度もメールでやりとりしてるしで、私よりすっごく若いあけみちゃんやけど、はじめて会った気がしなくて。。。
なんと県外まで一人で車を運転してこられたのが初めてだとか、すごい行動力です。
キルトを見ながらもおしゃべりも半端じゃなくて、あっという間にオフ会の時間に気づき、隣の建物へ。

 今回のオフ会参加者は25名で、姫ちゃんと種ちゃんが企画していただきました。
参加者の顔ぶれは男性参加者5名でキルターでない女性の方も2名、ネットをされてない方も5名加われていました。
レストランの一角のテーブル3つを占領してのオフ会です。
受付で手作りの名札をつけていただき、参加者名簿も配られ、ほとんどの方が席についておられて和気藹々の中、料理も運ばれ、まずはpotatoさん&姫ちゃん&種ちゃんの挨拶。
次々に運ばれてくるイタリアン料理を食べながら、席がそばのあけみちゃんやビッキーさんとおしゃべりで盛り上がる。
話に花が咲いちゃって、今となったら何を食べたのかはっきり記憶していないけど、ボンゴレスパゲティ(何故かケチャップ味)とデザートのアイスとケーキの盛り合わせに大福もちが乗っかってたのだけは覚えてたわ。。。(これって米子風なのかなあ?)

 ちかちゃんからのプレゼント抽選のあみだくじもあり、なんと玄ちゃんもゲット。
当選者10名さんは一言自己紹介があり、その時声楽をされてるビッキーさんが「荒城の月」を歌われ、しばし素晴らしい歌声に聞き入りました。
EEKOさんからのクマのキーホルダーや他の方からも、ご当地の名産のお菓子などいろいろ頂きました。

 食事も終った頃、用事で遅れて来られた隠岐のわかばさんも到着されて、雨もすっかり上がってお天気になったので、外で記念撮影ということで、外に出る時みんなにカッコいいとこ見せようと電動車椅子で通路をスイスイといくはずが。。。椅子にゴツン!
みんなから、若葉マークつけなきゃって言われてしまった。。。
写真撮影を終えて、またレストランの中に戻っておしゃべりです。
染色家のEIJIさんも、オフ会が終わりに近づいた頃駆けつけて来られ、玄ちゃんも興味津々でおしゃべりを。。
まだまだおしゃべりは尽きないけど、3時にオフ会は終了しました。

 もう一回キルト展の会場に戻りたかったのだけど、やや酸欠気味なので宿泊予定の仁多へ向かうことになりました。
あけみちゃんに最後まで見送ってもらい、ひまわりさんの車の先導で仁多町亀嵩の玉峰山荘に向かいました。
もっと寒いのかなっと思ったけど、なんでもその日から暖かくなったそうで気温も19度。
車の窓から入ってくる外気も心地よかったです。

 玉峰山荘に着いてまずはお部屋に。
車椅子対応のバリアフリーのお部屋もあるのですが、予約時の手違いで普通の洋室になりました。
2日目にお部屋が空くので移動されてはとお部屋を拝見させてもらったのですが、移動するのも面倒だし工夫すればなんとかいけそうなのでこのままでいくことにしました。
少しの時間でしたがひまわりさんとご主人、おばあさんとお茶をご一緒して、その後1時間ばかり休息しました。

 夕方6時、予約していたお楽しみの貸切家族風呂へ。
泉質はアルカリ性単純弱放射能温泉だそうで、2人で使うにはもったいないような広さでした。
山荘の方がちゃんと背もたれのシャワー椅子を置いていてくれて、そう言えば温泉は2年半ぶりでした。
湯船が広いからお風呂の中でつかまえてもらっていても、なんだか溺れそうでした。
すぐのぼせそうになったので3分でお風呂から出たので、なんだかもったいないなあ。。。
カラスの行水でも、温泉に入れて気分は最高でした。

 夕ご飯は山荘のレストランで、和食会席でした。
さすがに自然がいっぱいの仁多町です。
山菜もふんだんに使われて、私の好物のお豆腐もとっても美味しくて、玄ちゃんなんか仁多米が美味しいからって3倍もおかわりを。。。
食事が終って部屋に帰ろうとした時、ロビーの畳2枚分はある巨大画面が目に入りました。
「仁多町高速インターネット」やなんて、思いがけずネットが旅行先で見られるやなんて。
しかし、車椅子では巨大画面へ手が届かないので、玄ちゃんに操作してもらってネットをしばし堪能しました。
BBSへのカキコもしちゃおうと思ったけどキーボードが見当たらず、残念やなあっていってたらさすが仕事がSEの玄ちゃん、画面にソフトキーボードを出してくれて、タッチでカキコできるようにしてくれてカキコ出来ました。
30分だけネットを楽しみ、次の日に備えて9時には休みました。


4月13日(日)
 朝、小鳥のさえずりで目が覚めました。
玄ちゃんはまだ眠たいのかなかなか起きそうになかったので、窓から見える朝の景色をボーっと見ていました。
7時にやっと起きてくれたので、服に着替えて朝食へ。
和食の朝食についてたのが、なんと私の実家のそばで作られてる味カレイの干物。
御櫃に入ったご飯が、気づくと空っぽに。。。
今回も玄ちゃんの胃袋は健在です。

 食事が終って10時のひまわりさんが来られるまで1時間半あるから、玄ちゃんに少し休んだらと言われたのだけど、爽やかな朝の空気を吸いたくて、山荘の前を電動車椅子で行ったり来たり。
あっという間に1時間半経ったみたいで、約束の10時になってしまいました。

 ひまわりさんとnorikoさんに案内してもらい、念願だった「鬼の舌震」へ行きました。
「鬼の舌震」は国指定名勝天然記念物に指定されていて、大小の巨岩、奇岩が約3kmにわたり点在する大峡谷です。
下流から上流に向かって見学されるそうですが、下流部分が車椅子では行けないとかで、上流部分から遊歩道で行けるとこまで見学しました。
前日の雨のせいか水もいつもより多いそうで、いたるとこで水しぶきも上がっていて巨岩のあるところでは、ゴウゴウとお腹に響くほどの音で怖いくらいでした。
綿恋くらぶの「鬼の舌震」のキルトから音が聞こえたことは、この大峡谷をテーマにされた意気込み、ひまわりさんの説明に納得です。
玄ちゃんコーナーに、その時の写真を載せていますので見て下さいね。
 遊歩道の真ん中で、電動車椅子のバッテリーのアラームが鳴り出し、補助バッテリーは車の中。
まだ電動車椅子の若葉マーク、半分はヒヤヒヤしてしまいました。
なんとか駐車場までバッテリーがもってくれホッとしました。


 そこからの山荘への帰り道、爽やかな外の空気を満喫しながら車で走ってると、思わず笑ってしまいました。
「ここは カメだけ うさぎはいない」の道路標識です。
確かにここは亀嵩(カメだけ)、うまいこと言いますねえ。。
行き交う車がゆっくりで、さすがの玄ちゃんも今日はゆっくり走っていました。
他にもいろんな名所があるみたいですが、今回も行くのが無理みたいです。
つくづく体力のなさを実感したけど、「鬼の舌震」を見ただけでも来た甲斐がありました。

 玉峰山荘へ戻って、いよいよ綿恋くらぶの方たちと昼食を兼ねてのオフ会です。
昨年の11月のジョイント展では4人の方に奈良まで来て頂き、是非とも仁多へ行って他のメンバーの方にもお会いしたいと思っていたことが、やっと実現した訳です。
綿恋くらぶは島根県仁多町で、30代から70代までととても幅広い年齢層の手芸好きな主婦のグループで、10名近いメンバーでほぼ1年に1作品を全員で共同制作されています

 全員が先生であり生徒だと言われるように、親子ほどの歳の差があるのも感じないほど、メンバーの方は和気藹々で、それでいて年長の方への敬意をちゃんとわきまえておられるのには感心しました。
メンバーの中で一番料理上手なたまさんの、珍しいうどの酢の物や福神漬けも持ってきて頂き美味しく頂きました。
おしゃべりも食事も忙しくて、今になってしまえばなにを食べたのかなあ。。。

 食事も終って、山荘の方が会議室を貸していただいたので、場所を移動してまた話に花が咲きました。
お話を聞けば聞くほど、作品作りに当って自分達の想いを隅々まで込められているのが、みんなのお話からビンビン伝わってきました。
中でもメンバーの一番最高齢のおばあさんのバイタリティーと研究熱心なことには脱帽でした。
普通のピースワークとは違い、いろいろな手法を大胆に取り入れられた綿恋くらぶのキルトからは、音や歓声が聞こえてきます。
今年もまた新たなキルトの挑戦をしておられるそうで、そのお話もお聞きしました。
今回のキルトも、仁多の自然がふんだんに入れられて、鳥のさえずりも聞こえるとか、完成されるのがすごく楽しみです。
いつまでもお話していたいほど名残惜しかったですが、またの再会出来ることを期待しお別れしました。

 お部屋に戻って、2時間ばかり休息しました。
ところがだんだん頭が痛くなってきて、何だかムカムカが。。。。
ちょっと朝から調子に乗りすぎたみたいです。
夕食の時間が来てレストランに行ったけど食べれそうになくて、山荘の方が気づかっていただきお粥を炊いていただきました。
せっかくの美味しい仁多米のお粥なのに一口食べただけでよけいに吐いてしまうから、結局はもったいないけど残してしまいました。
そんな私の目の前で、玄ちゃんはニコニコパクパク。。。。私の分まで。。。。。
もう寝るしかないかなあって思っていたら、ひまわりさんとおばあさんが綿恋くらぶからのプレゼントのタイコットンの草木染めの布を持ってきて頂きました。

 私が体調崩しているのを知って、山荘の方に言っていただいたようで、丁度その時宴会場に来ておられた亀嵩のお医者さんを紹介していただき、10回以上も嘔吐していたのでお部屋でとりあえず吐き気止めをして頂きました。
身体もぐったりしてしまったので、楽しみにしていた温泉も入れなくてちょっと残念でした。


4月14日(月)
 前日の嘔吐は、注射とお薬が効いたみたいで早朝には治まっていましたが、頭痛がすっきりしなくて、朝ご飯は特別に作っていただいたお粥を少し食べました。
目の前を見ると、玄ちゃんは食欲旺盛らしくお櫃のご飯が空っぽです。。
食事が終ってチェックアウトし、帰り支度をしていたら、ひまわりさんと種ちゃんが来られました。
まだまだお話が尽きないのだけど、帰る前に前日お世話になった亀嵩のお医者さんの所へ寄って帰るので、早めに山荘を後にしました。

 開業医の先生は丁度往診中だったので、少し待って診て貰い支払いを済ませるともう11時過ぎていました。
亀嵩町から横田町に入った所に差し掛かったところで、玄ちゃんが「何かやっぱり忘れてるような気がするんやけどなあ。。。」
「忘れもんなかったかなあ。。。」
走ってる車の中で二人して考えてたら、ハタと思い出しました。

 フロントに預けていたお土産が。。。
ということで、また後戻りして山荘へ。
あれだけ山荘の方や綿恋くらぶの方たちに盛大にお見送りをしていただいたのに、なんか気恥ずかしかったですわ。。。

 帰り道はやはり私の本調子が出なくて、いつもの3倍くらいの休憩をして、奈良に着いたのが夜の8時でした。
筋肉が緊張しすぎて身体中が痛くて、頭痛も吐き気もまたぶり返していたので、いつも往診して頂いてる医療マッサージの先生の所によってマッサージをして頂いて、9時にやっと家に辿り着きました。


 今回の山陰の旅でも、また多くの方にお会いでき、たくさんのパワーを頂きました。
念願だった綿恋くらぶの仁多町へも行けて、実家までは遠くて行けませんでしたが、今まで諦めていた山陰の空気も吸えて感無量でした。
車椅子の電動もなかなかももので、今まで車椅子は押してもらっていたので玄ちゃんの思うようにしか動いてくれなくて、いつも消化不良でしたが、自分で動けるってことはかなり嬉しかったです。
せっかくの電動車椅子ですから、使わないともったいないですよね。
と言うことで、帰る道中もしんどいと言いながら「今度はどこへ連れてってくれるの?」って言う私に、玄ちゃんは呆れ返っていました。

 今回の旅行の教訓は、玄ちゃんの言いつけを守り、休む時間はちゃんと休む。はしゃぎすぎない。。。
わかりきったことやけど、楽しいことは実際にしんどくならないとわからないもんですわ。。。
 旅行先で体調を崩してしまったけど、綿恋のみんなや山荘の方や亀嵩の開業医の先生によくして頂き、たくさんの人の優しさがとっても嬉しかったです。
 なのにこのひとりごとが、完全に体調が戻ってから亀亀モードで書いたので、気づいてみたらもう一ヶ月も経ってしまい申し訳ない。。。
さて次回はどこのオフ会の旅が待ってるか。。想像するだけでもやっぱりワクワクします。

 最後に、玄ちゃん父さんいつもありがとう。お陰様で、まだまだ人生楽しめそうです。
そして、最後まで読んでいただいた皆様お疲れさまでした。

(2003/5/10)

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