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横浜珍道中記(その2)

11月15日(金)

 朝6時に目が覚めた私は、昨夜疲れてお風呂に入っていなかったので、申し訳ないけどぐっすり眠ってる玄ちゃんを起こして、朝風呂に入れてもらいました。
BSTVで朝の連ドラを見て、michikoさん夫婦と一緒にホテルの和食の「なだ万」で朝食です。
朝から高級料亭の食事やなんて、すごくリッチでそれに薄口の食事だったので私好みです。
食事も終わり、michikoさんのご主人は先に家に帰られるとかで、帰られる前に玄ちゃんは帰りにまた道に迷わないように、しっかり教えてもらっていました。
はたしてどこまで理解できたやら、それは次の日のところでお話ししますね。

 横浜キルトウィーク2002の会場に10時半にmichikoさんと行き、東京から来られるジュリちゃんと合流です。
ジュリちゃんも9月に安曇野でのオフ会に、東京から一人で電車で酸素ボンベを持って来られた方で、2度目の再会です。
キルトも習っておられて、今回のキルトショーで会えるのを楽しみにされていました。
お昼までの間キルトショーを楽しんで、12時会場内の「フロ横浜」のフランス料理店でフルコースを食べました。
またまた食べる間もすっかりしゃべり続けの状態で、ジュリちゃんが今作っている、クリスマスのステンドグラスキルトとハワイアンキルトを見せてもらいました。
在宅療養しているキルターとのお付き合いは、実はジュリちゃんだけです。すごく親近感もわきます。
今作っているのは、クリスマスに向けたオーナメント作りとか、情報交換が出来ました。
そうこうしてるうちに、もう1時半です。
私がネットで参加してるSPOOLのお昼のオフ会の時間なので、またの再会を約束してお別れしました。

 メールで教えてもらっていた、会場2階のフェイドアウト前へ行くと、最初に目に入ったのがキルトママのキルトの帯を締めた和服姿。
向こうから何人かの方が手を上げてくれて、最初からすっかり打ち解けることが出来ました。
このオフ会は、予定が30分の人通りのあるとこでの立ち話オフ会です。
私だけ車椅子で目立ったようですが、みんなの視線が高いところにあって、せっかくみんなから「mizumama〜。」と言ってもらえたのだけど、たくさんの方で、誰が誰かわからずで頭の中がパニックに。

 やっと名前がわかった方は、裾が切りっぱなしのデニムのスカートがお似合いのSPOOL代表者のC様、いつも声だけは聞いていてメールで気を送ってくれる(Y・Y)ちゃん、人一倍包容力ありそうなまちばりさんとコメットさん、颯爽としたyumichiさん、今にも生まれそうなでっかいお腹のなみなみさん、これで4度目の再会のNONちゃん。
ちみこさん、SHINOさん、さちこNさん、YUMI・Tさん、茶々さん、そめっちさん、TOTOROMAMA、PARSELYさん、ひょっとしたらまだ他にもおられたかも。。。。

 なみなみさんが、たくさんの素敵なビーズのストラップやペンダントを持ってきて、みんなはおおはしゃぎで物色に忙しくて、私も迷いに迷って、白に赤いハートのビーズのハンドバック型のストラップを頂いちゃいました。
そんなこんなで気づくと玄ちゃんは、離れた所の椅子に座って(Y・Y)ちゃんとNONちゃんとなにやら楽しそうにお話ししてるではありませんか。
すっかり横浜でも、キルター軍団と仲良くなれた玄ちゃんでした。
あれが、2年前の初めてのオフ会で恐れをなして、私をみんなに預けて雲隠れしたとは思えない変わりようです。
玄ちゃんもかなり社交的になったようですわ。
予定の30分を大幅に過ぎて、あっという間の1時間でした。

 ホテルに帰って、夕方の介護系サイトで知り合った方たちとのオフ会へ向けて、1時間休息です。
4時半、AJIさんから着いたとの電話がありました。
彼女は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)で気管切開して人工呼吸器をつけているお母さんを在宅介護されていて、東京に住んでおられます。
近くに住む妹さんに介護を頼んで、わざわざ会いに来てくれました。
そのお母さんが寝ているところで、趣味のフラメンコやチェロの練習をしてるそうです。それにALSの患者会の活動もされてる積極的な方です。
フラメンコをされてるだけあって、スタイル抜群です。
この間発表会があったそうで、その時の衣装を聞き作ったAJI人形が横浜行きの直前にやっと出来たので渡しました。とても喜んでもらえ嬉しかったです。
喫茶室でしばらくコーヒーを飲んでたのですが、近くでタバコを吸ってる人がいたためが、私はだんだん頭痛がして気分が悪くなったので、オフ会を急遽泊まってる部屋ですることになりました。

 しばらくすると、ひげさんとあゆちゃん、ももえちゃんも来てオフ会メンバーが揃いました。
ほんとは、mariaちゃんも来られるはずでしたが、学校の帰りが遅れるそうで来られなくなったそうで残念でした。

 ひげさんは、ALSで全面介護で呼吸器をしてるちびちゃん(奥さん)を会社を辞めて在宅介護されています。
その日はちびちゃんのお母さんに介護を代わってもらっての参加です。
すごく背が高くて、クルンクルンの長い髪を束ね、お髭もなかなかのものです。
どこか芸術家の雰囲気が。。。
私よりお若いはずなのに、その風貌からお兄さんのような錯覚になりそうです。
 
 あゆちゃんは、うちの末っ子と同じ年とは思えないくらいしっかりしています。
それにとっても可愛くて明るくて、身体の不自由さを吹き飛ばすくらいパワフルなんです。
新聞社に勤めてて、バリアフリー情報を取材したり、ライブをやったり、イベントの司会をして活躍されてるとか、オフ会メンバーの他のみんなとも親子ほど違うのに、なぜか年を越えておしゃべり出来てすっごく行動的な女性で、こちらまで元気パワーモリモリになってきそうです。

 ももえちゃんは、在宅で呼吸器をつけてるご主人と障がいを持つ息子さん2人を介護されています。
この日は、ご主人はショートステー、息子さんは高校生の娘さんとお留守番だそうです。
千葉県からアクアラインを渡って来られました。
ネットの中では、ももえちゃんってたくましい肝っ玉母さんみたいかな?って思っていたんですが、なんのその、ふんわか温かい都会のマダムの気品が漂う方でした。

 まずはAJIさんが会議の予定があるからということなので、みんなで先に記念撮影をしようと、お互いのデジカメで撮りあっていたら、そこにさだぼんから電話がかかってきました。
さだぼんはくも膜下出血の後遺症のため失語症で寝たきりの奥さんの満理子さんを、在宅で介護しながらお仕事もされてる方で、翌日が満理子さんの入院なのでどうしても来れないから、電話でのオフ会参加です。
さだぼんに、「満理子とそのうち大阪へ遊びに行くからね。」って言われ、またお楽しみが実現しそうです。

 どっちかと言えばソフトな語り口で、大阪出身だと言われる通りやや関西弁なまりも少しあるみたい。
私と言えばコテコテの大阪弁、関西のおばさんそのものやけど、標準語で無理してしゃべると自然じゃないから、やっぱ関西弁で喋り捲ってしまった私です。
満理子さんも電話に出てくれて「お人形どうもありがとう。」って言ってもらえて、そのはっきりした言葉を聞かせてもらい、日頃のリハビリの成果に感動しました。

 AJIさんは会議の用事があるからとのことだったけど、もうノリノリのみんなに後ろ髪を引かれるようで、帰りたくない〜の声が。。。
すかさずみんなが、「電話で断って、すっぽかしちゃえば?」の言葉に押されて、用事をお断りする電話を掛ける羽目に、電話中みんなはニタニタしながら声を殺していたのは言うまでもありません。

 その後は皆さんお察っし通り歓声が上がり、ホテルの1階のベーカリーで買ってきたパンとケーキとお菓子とジュースを食べながら、ワイワイガヤガヤ。。。。。
あゆちゃんがお仕事でバリアフリーの温泉情報を取材しているとの話しを聞いて、いつかみんなでバリアフリーの貸しきり温泉探して、オフ会企画したいなあとの話しで、盛り上がること盛り上がること。。。

 気づくともう8時、AJIさんとももえちゃんは最終のバスの時間なので、先に帰られました。
その時に私はまたまたはしゃぎすぎて、また頭痛がひどくなって嘔吐してしまい、みんなに心配かけさせてしまいましたが、まだまだ気持ちは話したりない思いでした。
 そんな気持ちを察してくれたのか、ひげさんとあゆちゃんは横浜に住んでいてご近所とのことで、9時までちびちゃんの写真をゆっくり見せてもらいました。
ちびちゃんは意志伝達装置&環境制御装置を使い、39項目ものことをわずかに動く足の指で使いこなしています。
たぶん日本広しと言っても、それだけの装置を使いこなせるのは他にはおられないと思います。
写真の中からだけど、私を見てニコニコしてもらったようにも見えて、すっかりちびちゃんと仲良しになったみたいです。

 このオフ会で会ったみんなは、家では大変な状況の毎日なのですが、底抜けに明るくて前向きな方たちで、今回も私は多くのことを学びました。
玄ちゃんも多くのことは言わないけれど、「こうしていろんな人に出会えるなんて、ネットやってて良かったなあ。」と言っていました。
 この日は、キルトは結局1時間半しか見れなかったけど、思った以上にたくさんの人に会って有意義な一日でした。
この日同じホテルに泊まってたキルトのネット友達の方から、別の所でされてた夜のSPOOLオフ会から帰られて、部屋にお誘いの電話があったのだけど、さすがに私は疲れが溜まりはじめたようで、お風呂にも入る余力がなくそのまま寝てしまいました。
 さて、次の日は横浜最後の日です。
またまた長いひとりごとになってしまいそうです。適当に流して読んで下さいね。(その3へつづく)

(2002/12/7)

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