ひとりごと
今年の大型連休は体調を崩してしまい大人しくしていました。
ボーとTVを見てると、若い親子の連休をどう過ごしたかを、レポーターがインタビューしていました。
この不況で、「安、近、短」の過ごし方が増えていることに、玄ちゃん父さんと私は思わず吹き出してしまいました。
そうなんです。その過ごし方は、私達の子どもが小さかった頃の過ごし方だからです。
この前長男と娘が帰ってきて珍しく3人の子どもがそろってたとき、TVで食堂車がなくなるというニュースを見ていて、「食堂車のミックスジュースが一番好きだったなあ」なんて言うんです。
私はそれを聞いて意味が分からず「えっ?食堂車って行ったことあった?」と聞くと、長男は「小さいとき確かに行ったし、新幹線にも寝台車にも乗ったやんか。」って言うんです。
他の子も、「映画だって毎年連れて行ってくれてたし、駅弁も食べたよなあ。」って言うんです。
人が聞いたら、なんと子どもに投資してたと勘違いされそうですが、実はほとんどって言っていいくらい子どもの思い違いなんです。
前にも書きましたが、我家はゼロからの出発で共働きしていても余裕が無くて、ずいぶんケチケチ生活をしていました。
そのころ世の中はバブルがはじける前で、周りでは豪華な家族旅行をされてる家が多かったのですが、我家は家を購入してローンに追われて、その上私の病気で仕事もパートになってしまい、3人の子どもがいてまさに火の車でした。
まったく自慢にもなりませんが、家族で旅館に泊まる旅行はしたことがなく、ましてや新幹線も食堂車も経験させていません。
唯一毎年泊まり込みで行ったのは、テントをさげて夏の一番暑い1週間の間、クーラーの電気代節約のために始めた夏休みのお楽しみキャンプだけです。
では子ども達の記憶に残っていることは・・・・・・
それは、子どもの日に毎年連れて行った、大阪の交通科学館での出来事だったんです。
それも、新聞屋さんにタダの入場券をもらい、朝から弁当を持って夕方の閉館まで1日中行っていました。
交通科学館には、新幹線も蒸気機関車も寝台車も動く交通パノラマも子どもの日だけ上演のドラえもんなどのアニメの3本立ての映画もあります。
食堂車では、ミックスジュースも飲めます。駅弁もプラッチックの容器に入ったお茶も売っています。
玄ちゃん父さんは定期券があるから、交通費を入れても1000円あれば楽しめるんです。
それが大人になっても覚えているほど、満たされた記憶の中にあったなんて、ビックリです。
そんなケチケチレジャーでも、今考えてみるといかに親子で楽しんだかが大事なんでしょうね。
当然、学校の修学旅行が初めての新幹線と旅館の宿泊だった子ども達ですが、3人から「そのうち家庭を持ったら、自分達も親と同じことしてると思うよなあ。」って言われて、ちょっと複雑な心境の玄ちゃん父さんと私ですが、まあこれで良かったとしときましょう。
子育てには、その時々で色んな思い出が残ってます。
また別の機会にお話ししますね。
(2001/5/8)