ひとりごと
私の生まれ育った島根では、お雛祭りは旧暦の4月3日です。
桃も満開で桜も咲き始める頃、子ども用の小さな三段のお重にご馳走を詰めてもらい、子ども同士で外でお花見をしながら食べます。
私は雛人形にはあまり興味が無く、もっぱらその重箱に詰めたご馳走が楽しみでした。それは赤・黄・緑の色の丸い小さな重箱で、一番上の段には決まってみかんの入った淡雪羹とひなあられとバナナ、ニ段はピンクのでんぷと卵焼きとほうれん草を芯にして巻いた巻き寿司と稲荷寿司、三段目はおかずの段で、お煮しめや焼魚などが入っていました。
お子様メニューですが、偏食がひどかった私は三段目が食べられなくて、兄にひなあられとバナナをあげる条件で食べてもらっていたのを覚えています。
もともと母の代まで女系家族だったせいで、家には祖母や母のお雛様までありました。祖母のお雛様は土で出来ていました。今ではほとんど見られなくなった伝統工芸の人形です。母のは御所の中に納まった七段飾りです。それに私ので、すごく場所をとって丸1日かかって飾るわけですが、お手伝いするのが嫌でいつも逃げ回っていました。
結婚して娘が出来て、玄ちゃん父さんは男の兄弟で育ったせいか、喜びいさんで京都まで行って七段飾りのりっぱなお雛様を買ってきました。
しかし、どういう訳か娘も私と一緒でお雛様にあまり興味を示しません。
桜餅やひなあられは好きなんですが・・・・・・。
娘が小学生になった頃より、だんだんお雛様を出さなくなり、ここ6年は考えてみれば出してません。
そんな我が家ですが、5年前ふとしたきっかけで和紙のお雛様を作る講習があり、参加してミニチュアのお雛様を作りました。
あんなに興味がなかったのに、何故か引き付けるものがあり私のお雛様作りが始まりました。
娘も何故か、手作りのお雛様は喜んでくれました。
HPのお雛様コーナーを見てもらえばわかるように、それからは毎年オリジナルのちりめんのお雛様を作っています。
2年前より、自分で材料を買いに行けなくなっても、玄ちゃん父さんはこの季節になると言わなくても買ってきてくれます。
おかげで毎年多くの人の所にお嫁に出しています。
今年は、ネットで知り合った方を中心に送りました。
みんなの所にお嫁に出したいと思っていますが、なにぶん手作りなものでまだ届いていない方もおられると思いますが、来年元気でいたらお送りします。
それまで、半分期待して待っていて下さいね。
(2001/2/26)