交通バリアフリー化によせて |
先週、交通バリアフリー化をすすめる法案が施行された。
2010年までにすべての駅等のバリアフリーをすすめる法案です。
今、全国の駅のエレベーターは36.7%、エスカレーターは60.9%設置されています。
バスもごくわずかですが、車椅子で乗れる低床タイプも登場しています。
しかしまだまだ歩道は障害物が多く、車椅子や目の不自由な人にとっては困難なことが多く、外出はずいぶんと勇気のいるものです。
それにも増して一番困ることは、せっかくたどりついても建物内の不便さと心無い人のことです。
私は玄ちゃん父さんのお休みの日に手芸店や本屋さんによく連れて行ってもらいます。
日頃外出の機会があまりないので、疲れてもとても楽しみです。
先週、今までいつも行っていた手芸店でのことです。
いつもどうりに中に入ってみると、店の中はすっかりリニューアルされていてクリスマスのディスプレーがされていました。さっそく色々見てみたくなり見ようとすると、通路は所狭しと置かれ車椅子では通れません。店長さんも店員さんも変わっていて、しらんぷりです。
今までは、ぎりぎりでも通路を行き来できて、店長さんも店員さんもよくしてもらっていただけに、あまりの変わりように気分はいっぺんにブルーどころか真っ黒になりました。
前月行ったときに、1年の会員費を払ったばっかりなので、よけいに腹が立ちました。
あのやさしい玄ちゃん父さんもいや〜な思いだったみたいで、「もう帰ろう!」って言い結局なにも買わないで出ました。
でもこんなことばかりではありません。
本屋さんでは、反対にうれしい体験をしました。
本屋さんで、玄ちゃん父さんがトイレに行っているとき1人で本を見ていると、高校生ぐらいの女の子が「私がここで本を見ている間、上の本が見たいときは言ってください。」って向こうから声をかけてもらいました。いつも遠慮してなかなか自分から頼めなかったのですが、向こうから言ってもらったのは初めてでした。その女子高生は、ルーズソックスにピアスして今風のちょっとはでめな女子高生にでした。
人は外見ではないんですね。ちょとブルーになっていた私は、いっぺんにピンクになりました。
交通や建物が便利になるのはとても大事なことだけど、人の心は一番大事なことだと思います。
最後に一言! 最近の若者はすてたもんじゃないぞ。日本の未来は明るい!!
(2000/11/21)
Ps:
やりきれない思いだった私は、その手芸屋さんにメールで気持ちを伝えました。
すぐ調査しますと、お詫びのメールが届きました。
そして昨日、本店の営業課長さんから調査して改善した旨のメールをいただきました。近くに行ったときは、立ち寄ってみようと思います。
思ったことは遠慮せず、自分からも声に出すこともバリアをとることを痛感しました。 (2000/12/3)