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私にとってのバリアフリー


 今の私は、一人で外出できません。
外出するのは、リハビリの火曜(介護サービスセンターの送迎)と、玄ちゃん父さんのお休みの日です。
 人間って不思議なもので、自分で出来なくなると今まで感じなかったさまざまなことが、感じるようになるんです。
失うものと引き換えに、得るものってあるんですね。
一つ一つの事に、敏感になりました。
空を見ても、花を見ても、町並みをみても感動です。
以前の私は、かなりたくさんの感動を、忙しさの中に見落としていたようです。
それと、解っているつもりでも、実はちっとも解っていなかったということです。

 以前私は、看護婦をしていました。
結婚して子供が出来ても仕事を続けるほど、看護婦の仕事が好きでした。
自分では、常に患者さんの立場に立って看護をしていたつもりでした。
でも今の私は逆転して、看護する側から看護される側になったんです。
患者さんにいつも理想論を口にだしていたんじゃないかと思います。
閉じこまないで外にでなくちゃとか、プラス思考でいかなくちゃとか患者さんにいっていました。
その私が、以前の私を知っている患者さんや元同僚に、今の自分を知られたくないとおもっています。
以前よくいっていたスーパーにも、連れて行ってもらうことをさけています。

 友達からは、「いつも前向きだね。」「病気に負けてないね。」といわれます。
でも実際の私はこうです。
ありのままの自分でいたいって思っているのですが、嫌になってしまいます。

 世の中ではバリアフリーがすすんでいます。
町並みのバリアフリーも大切だけど、一番のバリアフリーは、自分の心なんですね。
こんな浮き沈みの生活で、家族や近所の人や頻繁に遊びに来てくれるたくさんの友達に、感謝する毎日です。
心のバリアを早く開きたいと思っています。
(2000/10/6)

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