「シュバ、なんか、足遅いな…」
リンクは疑問を問う
『ああ…なんか、腹が痛くてな…ちゃんと回復しきってねぇんだよ…』
「足手まといになるなよ!」
『分かってるさ…』
(!!リ、リンクさま…)
前方を指差し、固まるリリィ…
「どうした?リ…」
リンクの目つきが前方を見た途端に鋭くなる。
『フォルテ…』
間違いは無かった…フォルテだ…だが、どでかい土竜(モグラ)も居た…
「オレは、モグラを殺る。シュバは…」
『大役任せやがって…』
(では、わたしは、シュバさまについて行きます。)
「ありがとう!」
(いいえ!)
「ボクはぁ、リンク様のお手伝いをさせていただきますぅ!」
「よろしく!」
『よし、行くぞ!』
その一言で、闘いが始まった…
「ダリャア!!」
リンクの方は、すぐに終わりそうだった。
土竜は、かなり弱かったのだ。(素早く動かないため)だが…
「動きが鈍って居るな?!小僧!!」
『グウ…』
シュバは、かなり苦戦して居た。しかも、少し圧されて居る…
「まあ、当然か!こ奴の体に傷をつけることが出来んのだからな!ふはははは!」
シュバは、圧倒的に不利なのだ。だが、手を止めない…
『フォルテ…フォルテェ!!』
「……?!うっうあぁぁぁぁぁぁ!!」
フォルテの手が止まる…
「シュ…バ…」
『フォルテ…?』
「長くは…はなせ…ない…か…ら…よ…く…聞い…て…」
『何を、なにをだ!?』
「あたしを…コイツか…ら…解放する…には…モグラの体内の…
宝… 石を壊すの…うっ…でも…先にモグラを倒す…と…」
フォルテの顔を覗き込みながら、シュバは問う。
『倒すと?!』
「一生もとには戻れなくなるって寸法さ!!」
フォルテはシュバに切りかかる
『うぉ!!』
間一髪のところでシュバは避けることが出来た。
「土竜を殺るぞ!」
『くそっ!』
シュバは、地面に手をあてる。
『出でよ、白爪の戦士達!』
召還の眩い光の後には、白爪のシモーヌ、ロクサーヌ、ジョセフィーヌが…
「「「マスター、お呼びでしょうか(〜)?」」」
『ああ…オレの言うことをよく聞け…』「はい。」
『オレは、今から奴(モグラ)の腹の中に入る。ジョセフィーヌ、お前は、オレと一緒にこい。』
「はい〜」
『ロクサーヌ、ジョセフィーヌは、フォルテの体を傷つけないようにしながら、
こちらに来ないようにしてくれ。』
「「御意」」
『お前等も、よろしくな…』
「ああ…」
(わたしもいきます!)
『…危険だから…』
「じゃあ、ワタシが行くワ!」
『大丈夫。ありがとう。でも、オレにはジョセフィーヌが居る…』
(…お気をつけて…)
「応援してるわヨ!」
シュバは、ふっと笑ってみせた。だが、目だけは、闘志に溢れていた…
『頼むぞ!みんな!』
「シュバ…フォルテを悲しませんなよ!」
『解ってるぜ!』
シュバは、土竜の口をあけ、体内に入っていった…
第19章
二回目の惨劇〜中編〜
2005年5月15日 作者:ゆう
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