- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第十章 山の怪物 作者:ゆう

「んっ?緑のぉトンガリ帽子にィ緑の衣…あなた、もしかしてィ…。
ゴロンの勇者、リンク様でぃすか!?」
「たしかに、オレはリンクだよ?」
「ワオっ!すっごいすごい!ダルニアさぁん!リンク様でぃす!リンク様でぃすよぉ!」

ヴァルヴァジアの子が、大きな声で叫んだ。
だが、返事は来ない。

「…あっそうでぃした…。ダルニアさぁんは、もうここにはおられないのでぃした…。」
「まさか…」

そのまさかだった。
ダルニアは、ダークリンクに連れて行かれた後だった。

「クソっ!クソっ!クソ!」
「しょうがないよリンク…。今、くじけちゃダメだろ?
今、奴から大事な物を取り返すためにも、力を集めているんだろ?」
「でもオレのせえで、ダルニアが…。」

『くじけんな!くじけたら、それで終わりだろ?自分を失っちゃダメだろ?!』
(ソうです!くじけないでください!)

「リンク…ガンバロ!」

みんなが決意を改め、リンクが最後をくくろうとした

「お…」

その時だった。ゴゴゴゴゴ 大きな音がした。

「火山の噴火でぃす!気をつけて下さい!」

バコォン!ドガァン!火山は噴火した。

『炎対決なら、負けないぜ!』
「あたしは、召喚者だよ!水の召喚獣を召喚してやるわ!」
「そこのヴァルヴァジアの子、こっちへおいで!!」 リンクが言う。
「ボクぅ、ルルって言います!」
「ルルか!オッケー!覚えた!」
「今、火口に大きな怪物が居ると聞きましたぁ!
 たぶん、そいつがぁ火山を噴火させようとしてぃいるんでぃす!」
「!!そうなのか…。」

『リンク、オレに乗れ!!火口なんて、暑いとこじゃあ
 オレぐらいの馬じゃないと、ダメだろう?!』
「よし!ルル、君もおいで!!」
「了解でぃす!」

その時、フォルテの召喚が終わった。

「はぁ!さあいでよ!水の召喚獣・アクアウォーター!!」

水とともに出てきたのは、人魚だった。

『およびでしょうかぁ?フォルテ様ぁ?』
『ありゃまぁ!また、大変なことをしていますねぇ…。』
「いくよ!アクア!」
『久しぶりに出しといて、それですかぁ!?うっわぁ!ひどいぃ!』
「ここは、フォルテに任せるぞ!!ナビィ達は、オレ達と一緒においで!」
『何かあったら、すぐに言え、リンク』
「おう!お前も、何かあったら、言え!!」
(リンクさま、わたしもガンバってサポートします!) 「敵の弱点は、アタシに聞いてネ!」

「オッケー!みんな、いくぞ!フォルテ無理はすんなよ!」
「ああ、あたしは生き残る。だから…あんた達も、死ぬなよ!」
「よし!行くぞ!山の魔物を倒しに!」

リンク達は、駆け出した。
この様子を、ダークリンクは、楽しそうに見ていた。

「いくら、オレの実体でも、ヤツには…バンガ・イロウには、絶対勝てないよ。
見ててみな、マロンにサリア…」

ダークリンクの不適な笑いが城の中をいつまでもコダマした。



第十章 山の怪物
 2005年4月3日 作者:ゆう