- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第二章 「時の操指揮者」 作者:ゆう


「うう…。勢いよく飛び出してきたけど…。」
「腹減ったぁー!!」
リンクは、2日間何も食べていなかったのだ。
「だっ大丈夫?」
ナビィも心配そうに顔を覗き込む。
そのときだった。
「!……」
「どうしたの?リンク?」
「しっ!女の人の声がした。」
ナビィも耳をすました。確かに聞こえる何かに向かって「あっちに行け!」と叫んでいる。
「エポナ!!」
エポナは、全速力で走り出した。やっと、声の主の顔を見る事ができた。

ー リンクはその女性と女性の愛馬のあまりの美しさに見とれてしまった。
長く美しい茶色の髪、美しく澄んだサファイアブルーの瞳。
リンクは初対面なのになぜだかこの女性と会った事があるように感じた ー

女性は、リンクに気づいた。気づいたやいなや女性は
「そこの子!危ないから、どこか、安全な所へ行きなさい!
……ハイラルはあんなに美しかったのに…今じゃ魔物の王国じゃない…」
その言葉を聞き、リンクは我に帰った。

「オレに任せて!どいて!オネェさん!」
その女性を追いかけていた、ウルフォス二体を回転ぎりで一気に倒した。

ーあ然とする女性ー
それから女性は、挨拶をしてきた。
「助けてくれて、ありがとう!申し送れたけど、私の名はサキ!
『サキ』と言うんだ!よろしくね!こっちは愛馬の『ペガサス』。
ところでキミ、時の勇者だろ?何で分かるかって?!
それはね私は、ゼルダ姫の姉役みたいなものだったんだ!
キミのことは、ゼルダがよく話てくれたから知っている。改めてお礼をいい…」

そこまで言うとリンクが腹をギュルギュル鳴らして
「は、腹が減って死にそうです…何か、食べ物を…。」
といった。

少し間が空いてからサキは、
しょうがないなぁという顔をして何かの種を地面にまいた。
それからサキは、懐から一本のタクトを取り出した。
「静かにしててね」口に手を当てながら言うサキ。
すうっと雰囲気が変わった。風がサキの周りに渦を巻く。
「ー時の流れは移りゆき、世界も日に日に変わりゆく。
実は熟し、落ちる。、花は咲き、散りゆくー」
ここまでサキが言った時、種がいつの間にかリンクの背ぐらいの高さにまで育っていた。

「まさか…時を…時を操れるんですか!?」
リンクが聞くとサキは、ニコっと微笑んで言った。
「ええ。全部の時間を動かさなくても、このタクトで、一つの物の時間だけを動かす事ができる。それが私の力なのよ」

すごい。リンクは感じた。
この人は、『時の女神ゼルダ』の力よりもすごい力を持っている。
女神より上の存在なのだから、
彼女は『時の神』と言っても 言い過ぎではないだろうとリンクは思った。

「ほら、[実]がなったよ!食べな!」
サキが言った。
リンクが見上げると、木は、
ざっと100年は生きてきたであろうというぐらいの大木になっていた。
リンクは、木になっている実をたらふく食べた。
こんなことでも、この世界ではめったに出来ない事だ。
リンクはこの時間を大切に大切にするだろう。


リンクは一つ見落としていた。


先ほど戦ったウルフォスは、二体ではなく、三体いたことを…。


第二章 「時の操指揮者」
 2005年3月9日 作者:ゆう