- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第一章 新たなる旅へ   作者:ゆう


それは、ある勇者の影が言った一言から始まった…。
「さあ、楽しいゲームを始めよう…」


それから、ひと月後馬に乗った勇者が平原を走ってくる。

「エポナ、大丈夫?もう少しだよ!頑張れ!」
勇者の愛馬は、(当たり前じゃないか!)とでも言うように、鼻をブルルっと鳴らした。
「よし!ここまででいいよ!ご苦労様!ありがとう!」
「さてと…このハイラルにも、平和がもどってきたのだもの!嬉しいよな、エポナ?」
?? 「フルル!」
愛馬エポナも返事をする。

「さて、森に帰ろう!みんなどーしてるかなぁ…」
小さな期待に胸膨らませ小さな勇者は歩き出す。
…だがそこに待っていたのは、ー恐怖ーそしてー絶望ーだった。

「ウソ…。なんでモリブリンが森の入り口にいるんだ!?
…まずい…いくら倒したことがあるったって、あんな数、相手に出来ない…」
ざっと数えても、15〜20はいるだろう。口びるを噛み締めるリンク
ふと、サリアの顔が目に浮かんだ。

「よし![サリアの歌]でサリアの安否を確認しよう!」
早速オカリナを吹くリンク。
…何も起こらない…。

「じゃあ『森のプレリュード』で侵入してやる!」全くダメだった。
「何だよ…チキショウ…どうすることもできねえじゃねぇか…。 こんな時、ナビィがいたら…。」
「クソー!ナビィ!!どこにいるんだよー!!」
呆然と立ち尽くすリンク。そのとき、聞きなれた声がした。

「今、呼んだの誰?」
はっとするリンク。一文字づつ噛み締めて自分の名前を口にするリンク。
「オ・レ・は・リ・ン・ク だよ!」
「リンク…?」
懐かしいその声を聞き、どちらも涙声になった。
「出てきてくれ。ナビィ。」

耳元に『ヒュワ』っと言う音が通った。「リンク!!」
「ナビィ!!」 ただ、懐かしかった。
その思いしか無かった。だが、はっとリンクは我に戻る。

「ナビィ、みんなは!?森のみんなは一体…」
そこまで言うとナビィが答えを言う。
「ダークリンクに連れて行かれたのヨ…」
リンクはあ然とした。
「ダッダークリンク!?そんなバカな!?奴は、オレが倒し…」
「奴は、言ってたの…『人間の憎しみ、悲しみ、[負]の感情があれば、
オレはいくらでも再生する。』って…」
ナビィの言葉を聞いて、リンクは、足がすくんだ。
(また、あいつと戦うのか!?自分の影だぞ!?)

続けてナビィは言う
「あと、『時の勇者の大事にしてる者を頂く』って!
それで、サリアが連れて行かれて!!」
「!!!!」

クソ!もっと早く来なければいけなかったんだ!
サリアを連れて行かれた悔しさが胸を締め付けた。

「早く…早くナビィ!!帽子のナカに入って!」
「ウ、ウン!」
「ハイヤ!!」
勇者は、愛馬に乗って走り出した!

「急いで!リンク!ダークリンクは次に、「牧場」に行くって言ってたの!」
「よし!分かった!」

三人は新たな冒険の道へと向かって行った!
いかなる事が待ち受けていても、進まなくてはいけない道へ…

勇者は、勇気と知恵で、この世界を…ハイラルを救ってくれるだろう!
ハイラルの命運は、またも、時の勇者に委ねられていた!!

第一章[新たなる旅へ
 2005年3月4日 作者:ゆう