- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第11話 森を抜けてY 作者:桃木里枝


ドォン

洞窟の入り口が完全に閉まったようだ。
5人は入り口付近に座り込んでいた。
チャット「もう・・・いやぁ〜。」
リンク「全速力で・・・走るな・・んて・・・久々だし・・・。」
アミ「でもここ本拠地だし。こんなバテてて大丈夫かよ。」
声の主に一斉に視線が集まる。
アミ、以外に余裕があるらしい。
リンク「なんか・・・。」
チャット「むかつく・・・!」
2人にこんなことを言われ、「そんなこと言われても
なぁ。」とアミは呟いた。
マルシャ「・・・お前らのせいだ・・・!」
ナビィ「マルシ」
マルシャ「お前らがこの村に来なけりゃかーちゃんだ
って!!」
マルシャがアミの襟を掴んだ。
アミ「そう思うか?」
マルシャ「なんだよ!」
アミ「俺達が来なくたってきっとお前の母は殺された
と思うが?」
リンクとチャットはさっきの光景を思い浮かべてい た。
ナビィ「アミ・・・。」
アミ「お前は魔物の敵になる存在だった。
さっきの力はその証ともいえる。」
リンク「どんな力なんだ?」
アミ「ゼルダ・・・じゃない姫の力ほどではないけど
それと同種だ。」
マルシャ「それがなんなんだよ!」
アミはため息をつく。
アミ「そんな力の持ち主がいたら危険だろ。
キリアさんの格好をした魔物でお前を殺しておくつも
りだったんだよ。」
その言葉を耳にした瞬間、マルシャはアミの服から手
を離した。
アミ「八つ当たりもそこそこにしとけ。
キリアさんに申し訳ないだろ。」
アミは立ち上がり、奥の部屋に続く扉を見た。
アミ「ここからは気を抜けないな。」
リンク「マルシャ・・・無理について来なくても」
マルシャ「行く。」
リンクは目を丸くした。
マルシャ「オイラを連れて行け。」
アミはふっと笑った。
アミ「ここの別名なんか知ってるか?」
アミは目を瞑り、そして上を向き、目を開け
アミ「幻覚の洞窟だ。」
この先は幻覚に続く道。
5人は奥への扉に進んだ。


第11話 森を抜けてY
 2006年1月29日  作者:桃木里枝