- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第18章 絆の深まり 作者:緑の帽子


オメガ「ほう・・・まだ小僧たちは見つからないのか・・・」
ダーク「申し訳ございません、もう少し時間を頂ければ・・・」
オメガ「・・・あまり時間はかけるなよ・・・俺は短気だからな」
ダーク「分かりました、では失礼します」

そのまま、ダークは平原へと向かう。
ブレイドとゼルダを連れ、まだ夜明け前の平原を歩いていた。

ブレイド「あ〜めんどくせ〜な。オメガの奴、本当に妖精使い荒いぜ・・・」
ゼルダ「・・・なんで私までついて行かないといけないの?」
ダーク「お前をオメガの所に残すのには心配だからな・・・」
ゼルダ「え・・・?」
ダーク「かっ勘違いするなよ!お前の事が心配なわけじゃないからな。
   リンクもお前もいつか俺の手で葬ってるんだからな」
ブレイド「ほお、カッコつけちゃって・・・。ホントはお前、姫が・・・」
ダーク「うるさい!余計なことを言えば斬るぞ!」
ブレイド「あっそ。それは失礼」
ゼルダ「(ダーク・・・)」
ダーク「誰か来たぞ!」


リンク「あー眠いなぁ・・・」
ソード「しっかりしなさいよ、ちょっと顔を洗えば良いのに」
リンク「余計なお世話だよ!」
ソード「フフ・・・あなたって本当に兄さんに似てる」
リンク「何だよ、いきなり・・・」
ソード「いつもは喧嘩ばかりしてたけど、優しかったし、いざとなると本当に頼もしかったり・・・」
リンク「そんな・・・照れるよ・・・」


ダーク「いでよ、オメガ様の僕(しもべ)・・・」
ゼルダ「やっぱり戦うの・・・?」
ダーク「・・・言った筈だ、リンクとお前は俺が倒す!」
ゼルダ「そんな・・・」
ダーク「いでよ、オメガ様の僕(しもべ)、モリブリン!」
ブレイド「こんな時はオメガに様をつけるんだな」
ダーク「仕方がないさ・・・一文字でも掛け声を間違えると魔物は出てこない」


リンク「ソード、下がってて!」

リンクはソードを自分の背にやった。
と、同時に大量のモリブリンが現れた!

ソード「いくらリンクでもこんなに数が多ければ無理よ・・・」

ソードに力が戻ったとはいえ、まだリンクを分身させる力は無かったのだ・・・


リンクは一体一体倒していった。
だが避けきれなかった攻撃が体をかめる度に激痛が走った。

リンク「う・・・まだまだ!」
ソード「・・・このままじゃ・・・リンクが・・・」
ダーク「おやおや・・・何もせずに見ているだけかい?お嬢さん」

ダークは単独でソードの前に現れた。

ソード「!ダーク・・・あなたの仕業だったのね・・・」
ダーク「クク・・・その通り。君も元の姿に戻ってしまったようだし、少し君にも痛い目にあってもらおうか」
ソード「・・・(戦うしかない・・・)」
ダーク「・・・と思ったがやめておくよ・・・ブレイドの奴かうるさいからね・・・でも、所詮たかが妖精が一匹
    役立たずなだけさ・・・ククク・・・」

そう言い残し、ダークは再びゼルダたちのところへ戻ってしまった。

ソード「私は・・・私は役立たずなんかじゃ無い!私だって・・・戦う!」

そういってソードは駆け出した。

リンク「ソード、下がってろって言っただろ!」
ソード「ディンの炎!」

ソードが叫ぶと同時に手から炎が吹きいだした!

リンク「すごい・・・魔法が使えるの?」
ソード「ええ、妖精は決まって15になれば魔法を使えるようになるの。
    でも私は10歳の頃から使えたんだけどね・・・才能があったみたいなの」
リンク「・・・よし、形勢逆転だ!」

その後、一瞬でモリブリンたちを倒してしまった。
だが、ソードは魔力を使いすぎてしまったのか、倒れこんでしまった。

リンク「ソード!?大丈夫?」
ソード「ええ、少し魔力を使いすぎただけ・・・」
リンク「・・・たく、無理をするなよ」
ソード「リンクだって・・・」
二人とも「ハハハ・・・」


ダーク「ちっ・・・逃したか」
ブレイド「そうあせるなよ、次があるさ。だが、ソードには手を出すなよ・・・」
ダーク「分かっているさ・・・」


(第19章に続く)


第18章 絆の深まり
 2005年7月29日  作者:緑の帽子