夜はいっそう更けてくる。
いつしか木々も眠りにつこうとする中、リンクは目覚めた。
リンク「う〜ん、よく眠れないな・・・あれ?皆いないぞ!?」
リンクは大慌てで辺りを見渡した。
しかし、すぐにあせるべきではないことを知った。
全員、リンクと同じように眠れなかったのだ。
せっかく再会した4人。
1秒でも長く過ごしておきたい・・・
誰でもそう思うだろう。
この4人はかけがえの無い親友なのだから。
リンク「レフトさんは何をやってるんだろう?」
リンクはレフトのところへ赴く。
レフトは剣の素振りをしていた。
なんと綺麗な振りなのだろうか・・・
剣先が平原を走る風のように軽く空気を斬る。
剣は月明かりを帯び、青白く輝く。
そのすばらしい剣を軽く使いこなすレフト・・・
いつしかリンクも剣を振っている。
実際には手に剣を持ってはいなかった。
だが、この鮮やかな剣さばき・・・
見ているもの全員が剣を振っている気分になってもおかしくはない。
そんな気分になった頃、美しい歌声が聞こえてきた。
♪〜♪〜〜
リンク「あれ?今度は歌声・・・あっちからだ!」
リンクは声のする方向に足を運んだ。
なんて美しい歌声なのだろうか・・・
やがて、丘を登りきった頃、満月に照らされたソードに出会った。
セレナも一緒だった。
リンク「ソードが歌っていたのか・・・」
セレナ「どう?ソードの歌を聞いていると心が落ち着くでしょう?」
リンク「うん。本当に綺麗な歌声だよな〜」
ソードは歌を歌い終えた。
ソード「あれ?皆聞いていたの?」
リンク「うん。気付かなかったの?」
ソード「あっごめんなさい!好きなことをしていると周りが見えないから・・・」
セレナ「この歌、誰に教えてもらったの?」
ソード「これは代々妖精族に伝わる歌なの・・・何か不思議な力があるとお母さんが言っていたの」
リンク「そうだったのか・・・」
月は空に上りきり、今度は西の空へと向かい始める。
・・・これからも道のりも長い。
もう眠りについたほうが無難だろう・・・
リンク「もう寝るか・・・」
一同「賛成!」
再び目を覚ましたとき、一同は新たな道を歩み始める・・・
(第18章に続く)
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