剣から光が消えた・・・
辺りは静けさを取り戻し、再び時が止まったかのような感じを取り戻した。
所々の壁のひび割れた部分からの光だけが全てを知っているような・・・
そんな感じが再び漂い始める。
リンクたちはゆっくりと目を開く・・・
リンク「・・・光はやんだみたいだな」
セレナ「そうね・・・森のフォースがフォーソードに入ったみたい」
リンク「やった・・・残るフォースはあと3つだ!」
フォーソードは以前よりも輝きを取り戻したようだ。
大地の繁栄を築き、いつしかその根は地面を支え、多くの過ちさえも覆い尽くしてしまうような・・・
そんな森の力がフォーソードに宿ったのだ。
・・・いつまでもフォーソードを眺めていたい。
リンクの心の中にこのような気持ちさえも現れ始めた。
リンク「・・・次のフォースはいったいどこにあるんだろう?」
セレナ「分からない・・・でも、すぐ近くにありそうな・・・そんな気がするの」
リンク「そういえば、ソードはどこに行ったんだろ?」
セレナ「あれ?変ね・・・」
辺りにソードの姿は無かった。
かわりに、1人の女性が立っているのを見つけることができた。
リンクよりも少し年上だろうか・・・
青い瞳に長い桃色の髪の毛、首にはスカーフを巻いていた。
赤を基調にした服は、どこか彼女に優しさを物語っている雰囲気だった。
しかし、不思議なことに彼女の背中には黄色い羽があった。
リンクはしばらくの間、言葉を出すことができなかった。
彼女と目が合った瞬間から、彼女のあまりの美しさに言葉を失ってしまったのだ。
しかし、どこか出会ったような・・・そんな感じがしてたまらなかった。
どれぐらい時間は過ぎたのだろうか・・・
時が止まったかのような神聖な空間の中に、本当に時が止まったしまったかのような3人・・・
再び時を動かし始めたのは彼女の言葉からだった。
「ありがとう、勇者リンク。あなたのおかげで元の姿に戻ることができました」
リンク「・・・!もしかして、君がソード!?」
ソード「はい・・・今まで私が未熟だったが故にとんだご迷惑をおかけしてしまいました・・・」
セレナ「・・・いいのよ!気にしないで!!」
リンク「そうさ!気にしなくてもいいさ。でも、何で人間の姿になっているのさ?」
ソード「人間の皆さんは知らない方も多いようですが、私たち妖精は3歳の頃には大体は
人間の姿になっているのです」
リンク「そうだったのか・・・」
セレナ「ところで、あなたのお兄さんは、昔はあんなのじゃ無かったって・・・」
ソード「・・・兄さんは昔はすごく優しかったの。でも今の兄さんは変わってしまった・・・」
リンク「あんな奴が!?」
ソードが必死で涙をこらえるように話し始めた。
優しかった頃のブレイドのことについて・・・
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