- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第11章 森のフォース 作者:緑の帽子


リンクたちは変わり果てたフォドの森を進んでゆく・・・

リンク「くそ、さっきから同じところを回っているだけみたいだ・・・」
セレナ「そうね、同じ景色のままだわ・・・」

どこからかともなく声が聞こえる・・・

「こわいか・・・」
セレナ「何か聞こえる・・・」
ソード「まさかお化け!?」
リンク「落ち着けって」
「一生さまよい続けるがいい・・・」
リンク「だれだ!」

「・・・」

声はやんだ?

「ここさ・・・」

セレナ「リンク・・・木が動いてる!」
リンク「くそっ、この森自体がモンスターだったのか!」
「ご名答・・・オメガ様のご命令でな、悪く思うな」

次の瞬間、刃物のように鋭利な葉がリンクたちに向かい飛んできた!

リンク「この木全部が敵なのか!?」
セレナ「本当にやられてしまう・・・」
ソード「この森の奥からフォースの気配がする!急いで!」

ザザザ・・・
木たちがリンクの行く手を阻むように移動する。

リンク「先に進もうにも、木にさえぎられてしまう」
ソード「この近くに大きな殺気を感じる・・・何か来るわ!」

「くっばれたか。一人ずつ串刺しにするつもりだったのだがな!」

全員「!!!」

木のような姿をした怪物が立っている。

「俺の名はガイル、オメガ様も忠実なる僕」
リンク「・・・ッ、相手にするしかなさそうだな!」
セレナ「私だって戦うんだから!」
ソード「まずは両腕から倒して!相すれば弱点が見えるはず」
ガイル「いくぞ!」

巨大な腕を振り回す!

リンク「それぐらい簡単によけられるぜ!」

軽く横っ飛びでかわして見せた。

セレナ「同時に攻撃するわよ!」
リンク「おう!」

二人は同時に駆け出した!

ガイル「何!?」
リンク&セレナ「でやーーーー!」
ガイル「ぐあーーーー」
ソード「今よ!腕の付け根を狙って!」
リンク「くらえーーーー」

ジャンプ斬りがヒットした!

ガイル「ぐっ・・・この俺が負けるのか・・・オメガ様ーーーー!!!」

黒い木々がいっせいに消滅する。

セレナ「やった!元の森に戻ってゆく!」

セレナが言い終えないうちに、元あるべき姿のフォドの森に戻っていた。

リンク「よし!奴らに先を越されないうちに・・・」
「さすがだな・・・でも、少し遅すぎたようだな」
全員「・・・!」

リンクたちの視線の先には、不気味な影の大男、オメガが立っていた。
もちろん、ダークや、ゼルダも一緒だった。

ゼルダ「リンク・・・早く奥のほこらへ・・・!」
ダーク「お前は余計な口を出すな!」
オメガ「ダーク、お前は手を出すな。やはり口の重い姫もリンクの前ではそうも行かなかったよ
    うだな!ハハハハ・・・」
ゼルダ「リンク、リンク・・・早く!」
リンク「オメガ、貴様・・・」
オメガ「悪いがお子様のおしゃべりに付き合っている暇は無いんだ、そこをどいてもらおうか!
    返事にもよれば姫の首も危ういのだがな・・・」
ゼルダ「私の事なんてどうでもいい・・・早く!」
ソード「人質だなんて卑怯よ!」
ダーク「いくらでも言えよ・・・ただ、姫の首がどうなるかは知らんがね・・・ククク」

リンク「ここを通せばゼルダは助かるんだな・・・!」
オメガ「俺だって手荒なマネはしたくはないさ・・・」
ゼルダ「リンク、だめ、先を越される!」

リンク「・・・ ・・・・・・ッ」

リンクはそっと道をあけた。

オメガ「そうだ、それでいい。ただ・・・お前はバカすぎたようだな!」
リンク「何!?」
オメガ「お前の無事なんかは誰も保障しなかったぜ?いけ、スタルナックよ!」
ナック「ククク・・・承知しましたぜ」
オメガ「こいつと遊んでいるうちに俺は森のフォースを手に入れてくる」
ゼルダ「リンクーーー!」
リンク「くそっオメガ!」
ナック「お前の相手はこっちだ!」

(第12章に続く)


第11章 森のフォース
 2005年5月15日 作者:緑の帽子