- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第七章 牢獄からの脱出 (作者 こたっきー)


 「おいリンク、おいリンク!」
暗闇の中で誰かがリンクを呼んでいた。それはラーズだった。
しかしリンクはぐっすり寝ていた。
 「ちっ、こいつ起きねーよ。じゃあ、リンクの目の前で手の中
に小さい雷を発生させて、その光で起こしてやる。」
ピカーン!かなりまばゆい光がリンクとラーズを包んだ。しかし
まだリンクは起きない。ラーズの頭に血が上った。
 「このやろー。起きやがれー!!!!!!」
牢屋の中にがーん、という音が響いた。そのおかげでやっとリ
ンクは起きた。
 「いっちっちちちちちー、何しやがる、ラーズ。」
 「てめーがさっさと起きりゃーいいんだ。それよりさっさと脱出
するぞ。」
 「んじゃ、ラーズよろしくな。」
 「おう。」
そのあとラーズは自分の人指し指を噛んで血を出し、地面に召
喚印を書き、こう唱えた。

 「この牢屋の鉄格子を砕け、召喚、強靭の手足ビックアーム。」
唱えた直後に印の中からゴリラと人間を足して二で割った、ムキ
ムキマッチョの半獣が出てきた。そして半獣は鉄格子を粉々に砕
いた。
 「よくやった、ビックアーム。もう戻っていいぞ。」
ラーズがそういった瞬間、ビックアームの体が足元から消えてい
った。
 「よし、リンク。さっさと脱出するぞ。」
そうラーズが言ったら……、
 「そうはさせない。」
兵士の中で特に偉そうな人が言ってきた。
 「おめぇー誰だ?」
 「私はこの国の兵士の6番隊長、ニントリアだ。」
 「ニントリアかー、変な名前だなー。」
 「んんー、このやろー。俺が一番嫌いな一言を言ったな。この黄
色面。」
 「へぇー、嫌いだったんだー。」
 「ラーズ、あんま挑発すんな。」
 「んんー、もう許さん。二人まとめて殺してやる。」
 「あいつ戦う気らしい。リンク、俺にあいつやらせてくんねーか?」
 「いいけど、殺すなよー。」
 「OK!」
とラーズとニントリアは戦闘になった。ラーズはさっきと同じく人差し
指をかんで血を出し、印を書いてこう唱えた。
 
 「奴を倒し我に勝利の栄冠をくれたまえ、召喚水の精、アクアマー
メイド。」
印の中から人魚が出てきた。その姿にリンクは戸惑いを隠せなかっ
た。なぜならそのアクアマーメイドは空中を泳いでいたからだ。
 『ラーズちゃん、何すればいいの?』
 「あいつにバブルウォーター撃って、奴をびしょ濡れにしろ!!!それと
俺をちゃんづけすんな。」
 『わかったわ。じゃあ行くわよー。バブルウォーター。』
ズバー、アクアマーメイドの手のひらから、ものすごい量の水が思い
っきり出てきた。その水をニントリアは軽々と避けて、ラーズに切りか
かってきた。ラーズは間一発のところで剣の攻撃を避けた。そしてま
たアクアマーメイドは、ニントリアに向かってバブルウォーターを連発
で撃った。そのおかげでニントリアの体はびしょ濡れになり、地面に
叩きつけられた。
 「じゃあな、ニントリア。雷撃輪(らいげきりん)」
ラーズの手から雷が発射された。全身びしょ濡れのニントリアの体に
は、雷がよく通って威力は倍になり、ニントリアは気絶した。
 「ひいいいいいいいいいいい、わあああああああああ。」
6番隊長がやられたことにビビッて逃げていった。
 「おい、リンク。チャンスだ脱出しよう。」
 「おう。」
 『ラーズちゃん、もう戻っていい?』
 「脱出の時に、他の兵士に襲われたらやばいからまだ戻るな。」
 『わかったわ。』
そのあと、兵士には一人も会わずに脱出し、イリシア平原に出た。リン
クたちは、精霊に見張りをさせて深い眠りについた。

To be continued.

 


第七章 牢獄からの脱出 
 2005年5月6日 作者:こったきー