- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
第二十四章 動き始める闇と光 作者:クレア


「ギァァアァア……主人………様……!」
アムラスが霧になって消える……


「…倒せた……!」
皆が一安心する。
……その直後だった。
―ドカァァァァァァン!―
「ななな…なんだ!?」
突然、地が揺れると共に、大きな音が聞こえたのだ。
アレクスが青くなる。  「マズイ!火山が噴火しやがった!」
リンクは火山の火口にあるマグマが、火柱をあげるのをみた。
さらに、上からたくさんの溶岩が流れてくる…
「とにかく、ゴロンシティに戻るぞ!!」
「いや…無理だ。出口が岩でふさがってるぜ。たぶん火山の噴火で、岩が落ちてきたんだ…」
「じゃあどぉすればいいのよぉ〜〜〜〜!」
ナビィが叫ぶ、その時だった。
「プルルッッ!!」
マグマがふきでるなか、上からあのニコラがペガサスの姿で降りてきたのだ。
「あれは…ニコラっ!?」
ニコラは火山を見つめて、浮かんでいる…すると不思議なことに…火山の噴火がおさまった。
簡単に説明すると、ニコラの魔力で鎮圧してしまったのだ。

ヘレンの声が聞こえる……―アレクス、目覚めなさい…新たな炎の賢者として―アレクスが光り輝き…ミドと同じようになった。  「いま、ヘレンってやつが言ってたよ…時の巫女が危ないと。俺は炎の賢者となった。さ、炎のオーブやるから…その馬にのったげな。案内してくれるって」
「……わかった!」
リンクはアレクスが消えたのを見届けると、急いでニコラにのった。
「プルルル!」
ニコラは一鳴きすると、ユニコーンに変化し…出口にむかって突っ込んだ。
もちろん、ニコラはユニコーンの姿…つまり角があるので、岩は簡単に砕けた。「クレア…無事でいろよ!」
リンクとニコラは走りだした。

「…ガブリエル様、ご報告に参りました」
「なんだぁ?ツインローバ」
「ヒッヒッヒ…今日はいい知らせですよ…時の巫女をゲルドの砦で捕らえました」
「お、さすが!!ようやく捕まえたんだ〜…じゃ、子猫ちゃんはまだ眠ってるだろうから…明日の朝、この城に連れてきて〜」
「かしこまりました」

「どうした、ガブリエル。嬉しそうに酒なんか飲んで」
「ああ、ガノンのおっさん!一緒に乾杯しよ!子猫ちゃんを捕まえたって!」
「そうか!ガブリエル、よくやった。ツインローバを作り直して正解だったな…わしにも、そそいでくれ」
「あいよ…んじゃ、乾杯」
―カラン―
不気味にワイングラスが重なりあった。
「そういえば、時の勇者は片付いたのか?」
ガノンドロフがワインをのみながらいう。
「さあね…アムラスに任しておいたから…報告は明日かな」
「そうか……。では、引き続き知恵のトライフォースを部下に探させてくれ」
すると突然、床からポウが現れた。
「ガノンドロフ様、ガブリエル様に緊急の報告です。アムラスが時の勇者に倒さた模様です。火山の噴火も何者かに妨げられた様ですが…失態をお許しください」
ポウはそこまで言うと、フッと消えた。
「なんだと……!?ガブリエル!もっとましな魔物を作れないのか!!」
「今回はだいじょーぶ!ツインローバにはダークトライフォース入れといたんだから!」
ガブリエルは不敵に笑った。


第二十四章 動き始める闇と光
 2005年6月5日  作者:クレア