カキィン!!
リンクの盾とウルフォスの牙がぶつかった。
「そう食われてたまるかよっ!」
ギリギリと力を入れながらウルフォスを突き飛ばす。
「そう?じゃあ私を倒してみなさいよ?」
「くっ!」
自信たっぷりなウルフォスはリンクに遠慮なく飛び掛かってくる…。
確かにここは炎に囲まれて、なかなか自由に動けない。
だからリンクは盾で封じるのが精一杯だった。
―それだけじゃない、ウルフォスが強すぎる…!!―
隙の無い動きでリンクにとびかかる。だから攻撃のチャンスが無い。?
「そうかよ…そっちがそうなら…」
再びウルフォスを弾き飛ばしたリンクは踏み込んだ。
ウルフォスがひるむ…わずかな隙を利用した……
「回転切りっっ!!」
「えっっ!?」??
まわりに炎がある状態で、なかからリンクの回転切りで空気の渦を起こす。
するとリンクの回転切りに炎がまざりあった。
「テャアッ!」
リンクが叫んだ。だが……………
「甘いわね、坊や」
キィィン!
リンクの剣が炎の外に吹っ飛んだ。
そしてリンクの足には深い傷があった。
「うっ…」
ウルフォスが勝ち誇ったような表情をしている……。
信じられないが…ウルフォスが弾き飛ばしたのだ…
「びっくりした?まぁ、あんなのチョロイわぁ♪なかなか見切りやすいもんよ」
「そんな…回転切りが…!」
剣は炎の外。リンクにはもう弓矢しかない。
だが動きの早いウルフォスには効果がないのだ…。
敗北。―負けたのか?―
リンクの頭には、その思いがいっぱいだった。
「そんな……負けた……!?俺が……」
「リンクっ!」
ナビィが叫ぶ。
いままでウルフォスの闇の力が強すぎて近寄れなかったのだ。
「ま、そゆことね♪あーあ、骨が無いやつ…いいわ…
あなたが初めて私に食われる人間の子供よ」
ウルフォスは足がすくんで動けないリンクに飛び掛かってきた。
『みんなを救えなかった…サリア…みんな…ごめん』
目から涙があふれる。
もう終わりだ…負けたんだ……
「リンクーーーーーーーっ!!」
静かな森の中に……ナビィの声が轟いた。