「走れっっ!!」
緑の衣を着、金髪に蒼い目をした少年・・・・・リンク。そして愛馬のエポナ。
彼がムジュラの仮面を倒し、タルミナの世界から抜け出したのはおよそ一ヵ月後の事だった。
リンクは予想より時間を食ってしまったと焦り・・・かつての相棒、ナビィを探し回る。
そしてとある日、森の中に入ったときだった・・・
「ここは・・・・コキリの森?」
リンクは直感する。この懐かしい匂い・・・・・・この懐かしい木々の様子。間違いなかった。
「帰ってきた!帰ってこれたよ、エポナ!」
喜びに胸を躍らせるリンク。
・・・ナビィと出会った場所になら、またナビィに会えるかも・・・
「エポナ、少し待っててくれよ。俺はナビィを探してくる!」
そういいながらエポナを木につなぐ。
そしてリンクはコキリの里に向かって走りだした。
だが・・・・・・・・・・・・・・
一方その頃。時の神殿に三人の人がいた。一人はあの黒い男・・・・もう一人は赤い目をした少年・・・。もう一人は・・・・・なんと半透明の姿の美しい女性。だが、その女性には恐怖の色があった。
「相変わらずだな・・・・女神の力を持つはずの、時の巫女ヘレン」
「っ!!ガノンドロフにガブリエル!?」
ガノンドロフと呼ばれた男は微笑を含む。
「貴様には感謝するぞ・・・・お前は女神の力を持ってない。だが、女神の力を持つ奴が目覚めてきたのだろう?
「・・・・・!!」
図星らしい反応だった。
「じゃああんたに用はないよ。さっさと消えてね」
赤い目をした少年は、ヘレンに向けて魔法を放った。
「やめなさい!ガブリ・・・・・・」
しかし遅かった。ヘレンはあっという間に青い魔方陣の中に引き込まれていった・・・・・・・
そして時の神殿には・・・あの邪悪な笑い声がこだましていた・・・・・・
今、このハイラルは再び闇が迫りつつあった。