- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
1st part2  作者: ひつじはねこ


ニルクは今、養成学校の寮室にいた。ベッド2つとテーブルに窓が一つ浴室とキッチンのついた部屋だ。今日でもうあの日から3日が過ぎる。そう、家と家族と友と・・そう、全てを失ってから・・。
 
ニルクはベッドの上で寝転んでいた。
「あーあ・・勝手に旅に出ると飛び出したはいいものの・・
 これからどうしよう・・。どこといって行くあてもないし・・。
 ってか誰がやったのかも分かんないし・・あーくそっ!
 どうすりゃいいんだこれから!」
ニルクはゴロリと寝返りを打った。その時だった、誰かが部屋の戸を叩いた。ニルクは起き上がり、扉のとってをひねって押した。そこにいたのは金髪に青いヘアバンドをした青い瞳の、ニルクと同年代の男の子。
「おっ! こんにちは!君が新入り君?
  はじめまして僕ラルフっていうんだ、この部屋の者だよ。
  今日から君と一緒さ。よろしくね!」
ラルフはつかつかと部屋に上がり、手を洗ってお湯をわかしはじめた。 引き出しからコーヒーの粉を取り出して、ニルクに言った。
「ねえねえ、甘いもの大丈夫?コーヒーは砂糖いるかい?それともミルク?」ニルクは手を振って言った。
「あ、いえブラックでいいです。甘いもんはぜんぜん大丈夫です・・。」
ラルフはコーヒーを二人分注いでからお茶菓子を持ってきた。
「遠慮しないでねぇーそんな緊張したら
  これからここではやっていけないよ?ね?
  さぁ遠慮しないしない!肩の力抜いて!」
ラルフが笑って言った。
ニルクもその顔を見ていると何だか気が抜け、自然と楽になった。ラルフは言った。
「君はたしか例の・・リッコイ村の子だったってね・・
 かわいそうに・・親も弟もやられたそうじゃないか・・。
 おまけに村は君以外全滅・・皆殺 しにされたらしいな・・。」
ニルクはコーヒーをそっと置いて言った。
「なぜそれを・・?」ラルフは言った。
「僕はこれでも一応調査団を部下に持っているからね。
 すぐに分かるさ。ここだけの話・・ここ最近ずっと
 僕達は魔物の動きを監視してたんだけど・・。
 どうやら奴が・・あの魔王が復活したらしい。
 あのガノンドロフが。今回は手下を使ったみたいだいが。
 しかし・・、封印は完璧だった・・その封印がやぶられたとなると・・
 考えられるのはただ一つ・・。」
ニルクは言った。
「封印を破るったものがいる・・。」ラルフは腕組みをして言った。
「しかし・・あの封印を解くとなると・・相手はこの世のものでは・・。
 まずい事になったな。今度いったんネオの王宮に行くかな。」
ニルクは言った。
「ネオ?貴方もしかして・・、ネオ人ですか?」
ラルフは言った。
「まーね!そんなとこかな・・一応。ま、ここいらでネオ人なんて
 見かけないだろうから驚くのも仕方ないだろうけどねぇ。
 僕の友達は皆ネオ人だよ。そんでね、僕らはこれから奴等の
 目的さぐりに行くんだけどどう?出来れば一緒に行かない?
 君確かさ・・仇探してるんだよねぇ・・?だったら行くよねぇ・・?
  ってかもちろん行くよねえ・・?
  絶対行くよねぇ・・?必ず行くよねぇ・・?」

ニルクは近い近いとラルフを顔を押し戻しながら言った。
「わ、分かりました行きます行きます。行きますから顔近づけないで!」
するとラルフは当然泣き出して出て行った。
「わーーーん!顔近づけるなっていわれたーーー
 少なくとも君よりはイケメンなのにーーー。」ニルクは思った。
「いつ俺はアンタより下だと顔で決め付けられたんだ・・
  ってか普通さぁ、顔をあんなに近づけられたら嫌がるよだれでも・・・。
  テメー自分の顔に自身持って俳優オーディション受けても
  試験管から見たら、きっとヘナチョコそうだからとかバカっぽい
  からとかいうどうしようもない理由で落とされんのがオチだぜ。
  きっと。でも今ので傷ついたかな・・少しやっぱ言い過ぎた?」

 もう2時をすぎ、ニルクは馬小屋に向かった。夕方から新入り歓迎会があるのだ。しかしよく考えたら歓迎会は4時から。馬では到底間に合わない。あせるニルクにラルフが声をかけた。
「やっ!準備できたかい?」ニルクはびっくりして言った。
「うわ、どうしたんですか?その大きな鳥。」ラルフは言った。
「ん?これ?ちょいと仲間から借りてきたの。君は飛べないだろう?」ニルクは思った。
「落ち込んでまだ泣きじゃくってると思ったら意外と立ち直りは
  やいのね・・・。さっきからわずか5分しかたってないよ」
ニルクは鳥の背に飛び乗った。すると鳥は翼を広げ、大きく宙に羽ばたきはじめた。あっというまに地上は小さくなり、雲の上にでた。何と風の気持ちいいことだろう。このときニルクは初めて太陽を目にした。地上からは太陽は雲にさえぎられていたのだ。しかしそんな雲の上にはまぶしいくらいの光、やさしい風が吹いているのである。
「これが太陽・・・なんてまぶしいんだろう・・。
  本当に太陽はあったんだ。伝説じゃなかったんだ!」
そのままこの空を飛び続け・・しばらくしてから町が見えてきた。とても大きな城下町が。さ、見えてきたよ。あれがネオの王サイダー王の居城が。あそこで歓迎会するんだよ?相変わらず大きな城だよね。さ、時間無いからはやく行こうか。」そう言って鳥は急降下した。


1st part2
 2005年7月10日  作者: ひつじはねこ