- ゼルダの伝説 オリジナル小説 -
序章 ゼルダの伝説 作者:バッタ


時の勇者リンクがガノンドロフを倒してから数百年、ハイラルは平和な国でした。
ですが、その平和はもろくも崩れ去りました。
ハイラルの中部にある牧場と隣接しているハイラル町がモンスターの攻撃にあい壊滅寸前まで追い込まれ、ハイラル城も既に城下町は陥落し、城と城下町を繋ぐ門もモンスターの手に落ちようとしていました。

さらに、城内の方も地上からの攻撃は受けていないものの
空中からの攻撃に被害は大きなものになっていたのでした。
そして、ハイラル城下町陥落から数日後、
モンスターの襲撃はデスマウンテンのゴロン族や
ゾーラ川の上流にいるゾーラ族まで及びました。

が、この二つの種族は住んでいる場所の地形を利用しました。
ゴロン族は唯一の通り道(登山道)に岩を転がし、
ゾーラ族は川からの奇襲攻撃などで何とか防いでいました。

ハイラル町より南東にあるチロル町は、物資輸送でとても忙しくなり、
町民の大人で、苦労していない人がいないほどでした。

そんな時、その町で、剣士になりたいと夢見、
もうすぐ16歳になる少年がいました。
その時、その少年が、世界を救うことになるとは、誰も思いませんでした・・・。


<序章>
ハイラルで唯一無事な町チロルに昔の勇者のようにな
ってほしいと勇者の名をつけられた若者が居ました。
その若者は今日が16歳の誕生日でした。
しかし、この若者の運命はこの日を境に大きく変わることになります。
そう、この日を境に・・・。


「お〜い、リンク!」
「何だよ、親父。」
「これを裏山のガントツ爺さんの所まで持っていってくれ。」
「親父、今日何の日かわかってる?」
「お前の誕生日だろ?」
「わかってるなら今日ぐらいゆっくり休ませてくれよ〜。」
「わがまま言うな!これを渡したらガントツ爺さんに
“剣と盾をやってくれ”って言っといたからさ。」
「えっ!?ほんとに?」
「ああ、」
「それならそうと早く言ってくれよ。・・・」

リンクと呼ばれたこの若者は靴を履き、玄関においてあった剣を作るための材料を手に取るとすぐさま裏山へと向かいました。

序章 ゼルダの伝説
 2005年3月27日 作者:バッタ