前回は「10年後の私」と題して26歳の伝統職人と27歳のNGO職員の元気あふれる女性二人を紹介し、少しばかり自分の将来のことを想像してもらいました。 ただ、誰もが元気に明るくすこやかに生きていければ良いのでしょうが、なかなかそうはならないのが人生です。 誰かに対する恨みや怒りや屈辱感、自分に対する情けなさや苛立ちや自己嫌悪、ぐっと飲み込んだ愚痴、声にならない叫び、どこにも振り降ろしようのない拳、誰もいない部屋の片隅で吐くため息etc. 夢や希望や理想といったプラスのエネルギーを自分の人生の推進力にしていける人は幸せな人です。 その一方で怒りや悲しみと言ったマイナスのエネルギーをバネにし、あるいはそれを表現することで自分の存在を確かなものにしていく人の姿には、他の人が持ち得ない「感受性」と「凄み」を感じることがあります。 この前授業で少しだけ紹介した石川啄木も、そんな一人かもしれません
で、今回紹介するのは更に先の10年、20年後を「過去」を力に換えつつ生きている二人の女性です。 36歳の大道珠貴さんはこの冬の芥川賞を受賞した作家。その作品を「元気のでない小説」などと批評する人もいます。少女時代にはいじめられっ子で、学校では無表情だった大道さんは「過去に関してはうらみがある。でもそこからパワーをもらった」とおっしゃいます。 46歳の飯島京子さんは15歳だった息子さんを少年達による集団暴行(殺人)事件で失った母親。少年院に送られた加害者の少年達が本気で反省しないまま社会復帰している姿を見て、犯罪被害者の会「アピュイ」を作りました。飯島さんは「手には今も、息子の遺体の冷たさが残っている」といいます。 |
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今回の切り抜きのキーワードは「マイナスのエネルギー」です。 | ||||
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「そろそろ将来のことを考えろ!」「将来に対して漠然とした不安がある…」などといいますが、いったい「将来」とはいつのことなのか?新明解国語辞典をひくと「将来=これから先〔の時〕」としか書いてありません。
10年後に、どこで何をしていたいのか?そんな「未来」のこと想像できません、か? |
今日の朝日新聞「ひと」欄の切り抜きのキーワードは「思いもしない私の人生」です。 |
つづく |
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先週提出された「進路希望調査用紙」に記入された1組の人々の希望≠右のような一覧表にして見ました。 |
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ということで、今日の新聞記事の切り抜きのキーワードは「自由を実現する力」です。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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今朝の仏参では宗教科の河野先生から「人の心の痛みに敏感であれ」というお話があり、その後校長先生による東京のステージで活躍したオーケストラ部の表彰があり、そして「みんなは受験生である」という宣告がなされました。 さて、今日進路指導科から配布された「進路志望調査用紙」に、みんなはどんな「志望」を書くのでしょうか?そして次の模擬試験(進研模試)の志望校記入欄には、どこを書くのでしょう。 昨日模擬試験の時間割や注意事項を配った時、数学の試験が120分もあるのをみて「数学なかったらいいのに」「わたし数学もういらへんのに……」といったタメイキにも似た声があちこち口々にもれていました。「自分の志望校をしっかり決めて、受験科目を調べるだけじゃなく過去問にも目を通し、何をどれだけやるべきかしっかり確認して受験に備えろ」という掛け声を日頃から聞いている身であれば、「授業は仕方ないにしても、受験科目じゃない数学を、なんでわざわざ模試で受けんなんの?」という思いが口を突いて出てくるのは自然でしょうね。 今回の模擬試験の事前準備シート「今回の模試をきっかけに『受験生』になろう!」を裏面に印刷しましたので、一通り目を通してみてください。 そのタイトルにもありますが、「クラス担任先生用 進研模試活用BOOK」には
「受験生なのに何してるんや」「そんなことしてて受験生といえるんか」「受験生やったら当然やろ」という脅しのように感じられる励まし≠ェ、学校の中で飛び交うのも、みんなが人間である以前(あるいは以上?)に受験生であることが当然≠セと思われているからでしょう。そこでは「別に受験生にしてくれって誰も頼んでへんのにな」ってつぶやく事すらためらわれます。 では、ここで考えてみましょう。優秀で誠実で高校生≠ェ有能な受験生≠ノなって受験を制覇し栄冠を勝ち取り、そののち望みの大学を卒業した後、今度は何≠ノなるのでしょう? 会社の利益は自分の利益と信じ込み私生活を犠牲にして働く有能なサラリーマン≠ゥ、自分の夢や可能性を一旦どこかにしまい込んで家族のために尽くす貞淑な妻≠ゥ、あるいは飢えや戦乱や差別や弾圧に苦しむ人々に同情しつつ自分の生活を変えることはしたくない善良な市民≠ナしょうか。 自分が人間であることを忘れ、何かの役割≠セけを果たそうとした時に不幸が始まります。 「自分はどんな生き方がしたくて、何をどこで学びたいのか。」 「何を学ぶことでどんな力をつけていきたいのか。」 「自分は一人の人間として社会とどうかかわり、誰とともに生きるのか。」 そんなことを考えることは無駄で無益なこととして、ひたすら勉強(仕事)に打ち込める人から見たら、現国の『教科書』の中で「なにのぞむなくねがうなく/汚れっちまった悲しみは/倦怠のうちに死を夢む」「いたいたしくも怖気づき/汚れっちまった悲しみに/なすところもなく日は暮れる……」と歌う中原中也はアホな負け犬≠ナしかないでしょうね。 2003年の朝日新聞の『ひと』欄で、最初に登場した女性はタイの女性です。みんなも学ぶこと、働くこと、そして人とともに生きることの意味を考え、行動できる受験生になってみませんか? |
今回の切り抜きのキーワードは「人として生きること」です。 |
つづく |
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期末考査も残り一日となりましたが、2年1組は全員そろって受験できない日が続いています。自分の力を出し切り自分の力を試すチャンスを逃さざるを得ないのは、とっても辛く悲しいことです。 |
そこで今回紹介する朝日新聞切り抜きのキーワードは「我が道を行く」です。 |
つづく |
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漱石の『こころ』を学んでいるみんなは工事用の足場に囲われた校舎を見て、「学校は格子の中の世界であることをシンボライズ(象徴的に表現)しているようだ」って思うことはないでしょうか。 |
そんなわけで、今回紹介する朝日新聞「ひと」欄のキーワードは「企画」です。 |
つづく |
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期末考査一週間前だというのに、「やる気が出えへん!」「やる気はあるんやけど気が付いたら寝ててん……」
目に見える・見えない、生まれつき・大きくなるにつれて、誰かのせいで・自分のせいでetc.と分ければきりがありませんが、誰もが自分の内や外に何かしら障害≠抱えながら生きているのではないでしょうか。 それをどう自分で引き受け乗り越えていくのか、まわりがそれをどう理解しどう援助できるのかという問題の答えは、「励ましと愛情」だけで片付くほど簡単ではないかもしれません。 車椅子バスケットボール全日本チーム主将の高林美香さんは生まれつきの脊椎障害で両足が動きません。でもその障害は「眼鏡をかけるのと一緒。深刻に悩んだことはない」とのこと。 「NPO法人 大人のADD-ADHDの会」のホームページで「ずっと続いてきた失敗や計画の未完了からすっかり自身をなくし自尊心も傷つけてしまい、私はこの数年、ひどい鬱状態と人嫌いになっていました」と語る 「Society of Adult ADHD(注意欠陥・多動性障害) SOAA(ソア)」代表の白井由佳さんは、つらさを抜け出た後に 「自分を知り、やり方をみつければ『ダメ人間』から脱出できる」と語っていらっしゃいます。 |
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そんなわけで、今回紹介する朝日新聞「ひと」欄のキーワードは「元気」です。 | ||||
つづく | ||||
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今日のHRの時間に行なわれた宗教講演会は、僕にとっては予想と違ったインパクトがありました。 |
さて、今回紹介する朝日新聞「ひと」欄のキーワードは「宗教」です。 |
つづく |
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「この前の実力テスト(進研模試)の結果はいつかえってくるの?」という質問があったので教務で確かめてみると、どうやら期末考査(12/3〜7)の最中のようです。あと何日かと思ってカレンダーを確かめると、テストまで2週間ないことに気がつきました。はたして『こころ』は終れるのか…… |
今回紹介する朝日新聞「ひと」欄のキーワードは「ことば」です。 |
つづく |
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全員が来年の選択科目の調査用紙を提出しました。 |
今回紹介する朝日新聞の「ひと」のキーワードは「もう一つの人生」です。 |
つづく |
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科目選択の〆切りは明日なのにまだ調査書を出せていない人は、まだ迷っているから?あるいは提出する=決定してしまうことが怖いのか?それとも単なるルーズなのか? |
今日紹介する朝日新聞の「ひと」のキーワードは「沖縄で生き抜く」です。 |
つづく |
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科目選択の〆切り(明後日)がせまるにつれ、駆け込み相談に来る人が目立ってきました。その中で多かった質問は次の二つです。 |
今日紹介する朝日新聞の「ひと」のキーワードは「志し」です。 |
つづく |
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(前略) |
今回紹介する朝日新聞の「ひと」欄の切り抜きのキーワードは「自分を見つける」です。 |
つづく |
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1ヵ月後には修学旅行を迎えます。『修学旅行』と言う名にしては時期が早すぎるような気もしますが、高校3年生の授業は2学期いっぱいで終了するため、高校生活も残すところ14ヵ月です。その間に、多分このクラスの3分の2以上の人は、卒業後の進路が決定しているはずです。 |
今回紹介する「ひと」は次のお二人です。キーワードは「親」の意味を考えてみてください。 |
つづく |
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