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2014年の修羅の行列

未来はいつも



未来はどこか遠いところにいるんじゃなくて

いつもここにいる

笑顔の未来も泣きっ面の未来も

いつだってボクの隣にいる



未来はいつもここにいるけど

時々隠れん坊してボクを不安にさせるけど

ちょっと先の電信柱から顔を覗かせ

悪戯っぽく笑っている



未来がいなくなるのは

ヒトが未来を信じなくなったとき

未来と付き合うことを諦めたとき



ボクが未来とサヨナラしても

ボクの未来はキミの隣で微笑んで

一緒に歩くキミの勇気を待っている



    2014年3月17日
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アンの代価 (手紙版)


100円のアンパンを食べたければ

100円を払わなければなりません

100円を稼がなければなりません

人生を100円分犠牲にしなければ

アンパンを食べることはできないのです



安全安心安眠安楽

アンのつまった暮らしのために

何を犠牲にできますか

何にも犠牲にしたくはないなら

誰かの命を差し出しますか



愛しい人よ  愛しい人の命を

奪おうとする者との戦いの前に

愛しい人よ  愛しい人に命を

奪わせようとする者と闘おう



命を奪いに行く愛しい人を

小旗を振って見送るな

全ての命を守るため

闘いの旗を掲げよう



安全安心安眠安楽

すべての人で分け合うための

知恵も力も勇気もなければ

あんだらあんぐのあんぽんたん



    2014年3月11日
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アンの代価


100円のアンパンを食いたけりゃ

100円を払わなくちゃ

100円を稼がなくちゃ

人生を100円分犠牲にしなくちゃアンパンは食えねぇ



安全安心安定安楽

アンのつまった暮らしをしたけりゃ

自分の何を犠牲にするのか

何にも犠牲にしたくはないなら誰かの命を差し出すか



命と引き換えにすべきは

命を奪おうとする者との戦いにではなく

命を奪わせようとする者との闘いにある



命を捨てて命を奪いに行く者を

小旗を振って見送るな

命を奪わせないための旗を掲げろ



    2014年3月7日
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支える命として


生きてる意味が分からないのは

自分一人のために生きようとするからさ

勉強する意味が分からないのは

自分一人のための勉強をしようとするからさ



守りたい命があり救いたい悲しみがあれば

死んでなんかいられやしない

守りたい文化があり壊したい常識があれば

勉強せずにはいられない



黴た常識にしがみつくなよ

腐った諦めに浸り込むなよ

ささくれ立った小ズルさを身に纏うなよ



今日を支えてくれた命に報いるために

誰かの明日を支える命になるために

キミとボクは生きて学ぶのさ



    2014年3月7日
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美味しいおかずになってやる


豆腐を作りたくてできたオカラのように

酒を搾った後に残ったサケカスのように

産まれてこなくってもよかったオマケみたい

だけど私はカラでもカスでもない



お上品な懐石料理の湯豆腐じゃなく

小さな家の食卓で

出汁をたっぷり吸いこんだ

美味しい卯の花になってやる



酒癖の悪いオヤジの慰めじゃなく

寒さに凍えた小さな命を

体の芯からあっためる

美味しい粕汁になってやる



同じ豆からできたんだもの

同じ米からできたんだもの

真心こもった美味しいおかずを

不味いだなんて言わせやしない



    2014年3月3日
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私の出産


つながっていたいくせに

繋がることが恐くてたまらない

私の思いは伝えたいけど

誰かの想いは受け止められない



一度扉を開いたら

わけわからんもんが押し寄せて

私の世界を土足で荒し

寝る場所さえもなくなりそうで



一足外に踏み出したら

誰かに腕をつかまれて

引っ張りまわされ引き摺り倒され

挙句の果てにほっぽり出されて

二度とここには帰れないかも



だけど私は知っている

私の中で身をよじり足を突っ張る

胎児の私がいることを



私を産み出せるのは私だけ

大丈夫だよきっと大丈夫って

私をさすってあげられるのは私だけ

じゃあんまり心細すぎるから



だからわたしに寄り添って

私の中で身をよじり足を突っ張り

産まれたがってる私をさすって



    2014年3月3日
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イートハーブに光る雫


出された料理を食べる箸遣いより

自分で料理を作る包丁遣いを学ぼう



内股の小走りは止めて

ゆったりと胸を張って歩こう



空を翔べないと絶望することはないさ

君も夜空に瞬く星の一つ



君は無限の中の確かな一個

君も永遠の中に煌めく一瞬



静かに雨垂れをながめたくなったら

六角堂においでよ



    2014年2月22日
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ホットサンドを焼こう


私の掌にすっぽり収まる海辺の小石が

何を語っているのか知りたければ

耳を澄ますのではなく  そおっと

眼を瞑って石の肌をなでるのがよい



私の体をすっぽり包む森の樹々が

何を語っているのか知りたければ

耳を澄ますのではなく  すうっと

息を吸い込み森の香りに染まるのがよい



語り掛けても視線が合わない

君の固い沈黙の殻が  ほろりと割れて

言葉が解き放たれるのはいつ



そうだ、ふんわりオリーブオイルの香る

サクサクのホットサンドを焼こう

こっちを向いた君の唇がほころぶかもしれない



    2014年2月10日
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カレーを食べよう


私には聞こえなかった

あの晴れ上がった空の深い

深い群青の底に吹き渡る微かな

微かな風の音が



私には見えなかった

あの朝陽に煌めく海の深い

深い瑠璃の底に揺らめく静かな

静かな砂の波紋が



君のこぼれる笑顔の奥の

こぼせなかった涙の跡を

今更何で拭えばいいのか



そうだ、真っ赤な夕焼け色のカレーを

ヒーフー言って一緒に食べよう

笑いながら汗と一緒に涙を流そう



    2014年2月7日
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汝弥陀(namida)の花


namida amida  悲しみに暮れた夕べ

amida namida  痛みに耐えた(あした)

浮かぶ涙に宿るものは

(いつく)しみ深き救いの光



namida amida  悲しみ抱きとめる

amida namida  痛み(すく)い取る

(こぼ)れた涙受けるものは

優しき(かいな)と大きな胸



namida amida  悲しみを力に変え

amida namida  痛みを優しさに変え

拭う涙に咲いた花は

巡る命繋ぐ君の微笑み



(namida)  阿弥陀(amida)

汝も阿弥陀(namoamida)




    2014年1月29日   (2007.11.19 「汝弥陀 (namida)」 の改作)
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