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雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
勤労婦人福祉法(公布当時)
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律(昭和60年法律第45号で改題)
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女性労働者の福祉の増進に関する法律(平成9年法律第92号第1条で改題)
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(平成9年法律第92号第2条で改題)

公布:昭和47年7月1日法律第113号   施行:昭和47年7月1日
改正:昭和58年法律第78号
改正:昭和60年法律第45号   施行:昭和61年4月1日
改正:平成3年法律第76号
改正:平成7年6月9日法律第107号   施行:平成7年10月1日
改正:平成9年6月18日法律第92号   施行:平成11年4月1日
改正:平成11年7月16日法律第87号   施行:平成12年4月1日
改正:平成11年7月16日法律第104号   施行:平成13年1月6日
改正:平成11年12月22日法律第160号   施行:平成13年1月6日
改正:平成13年7月11日法律第112号   施行:平成13年10月1日
改正:平成14年5月31日法律第54号   施行:平成14年7月1日
目 次

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使用上の注意
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また、文字化け、遺漏等がないとは限りませんので、その内容、正確性についての保証はいたしません。必要に応じて、六法全書等でご確認下さい。
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第一章 総則
第一条  (目的)
この法律は、法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのつとり雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする。

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第二条 (基本的理念)
1  この法律においては、女性労働者が性別により差別されることなく、かつ、母性を尊重されつつ充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理念とする。

2 事業主並びに国及び地方公共団体は、前項に規定する基本的理念に従つて、女性労働者の職業生活の充実が図られるように努めなければならない。

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第三条 (啓発活動)
国及び地方公共団体は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等について国民の関心と理解を深めるとともに、特に、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を妨げている諸要因の解消を図るため、必要な啓発活動を行うものとする。


第四条 (男女雇用機会均等対策基本方針)
1  厚生労働大臣は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する施策の基本となるべき方針(以下「男女雇用機会均等対策基本方針」という。)を定めるものとする。

2 男女雇用機会均等対策基本方針に定める事項は、次のとおりとする。

 一 女性労働者の職業生活の動向に関する事項

 二 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等について講じようとする施策の基本となるべき事項

3 男女雇用機会均等対策基本方針は、女性労働者の労働条件、意識及び就業の実態等を考慮して定められなければならない。

4 厚生労働大臣は、男女雇用機会均等対策基本方針を定めるに当たつては、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴くほか、都道府県知事の意見を求めるものとする。

5 厚生労働大臣は、男女雇用機会均等対策基本方針を定めたときは、遅滞なく、その概要を公表するものとする。

6 前二項の規定は、男女雇用機会均等対策基本方針の変更について準用する。


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第二章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保
第一節 女性労働者に対する差別の禁止等


第五条 (募集及び採用)
事業主は、労働者の募集及び採用について、女性に対して男性と均等な機会を与えなければならない。

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第六条 (配置、昇進及び教育訓練)
事業主は、労働者の配置、昇進及び教育訓練について、労働者が女性であることを理由として、男性と差別的取扱いをしてはならない。

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第七条 (福利厚生)
事業主は、住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であつて厚生労働省令で定めるものについて、労働者が女性であることを理由として、男性と差別的取扱いをしてはならない。

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第八条 (定年、退職及び解雇)
1  事業主は、労働者の定年及び解雇について、労働者が女性であることを理由として、男性と差別的取扱いをしてはならない。

2 事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。

3 事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、出産し、又は労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項若しくは第二項の規定による休業をしたことを理由として、解雇してはならない。

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第九条 (女性労働者に係る措置に関する特例)
第五条から前条までの規定は、事業主が、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となつている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置を講ずることを妨げるものではない。

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第十条 (指針)
1  厚生労働大臣は、第五条及び第六条に定める事項に関し、事業主が適切に対処するために必要な指針(次項において「指針」という。)を定めるものとする。

2 第四条第四項及び第五項の規定は指針の策定及び変更について準用する。この場合において、同条第四項中「聴くほか、都道府県知事の意見を求める」とあるのは、「聴く」と読み替えるものとする。

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第十一条 (苦情の自主的解決)
事業主は、第六条から第八条までの規定に定める事項に関し、女性労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関(事業主を代表する者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とする当該事業場の労働者の苦情を処理するための機関をいう。)に対し当該苦情の処理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない。

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第十二条 (紛争の解決の促進に関する特例)
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇に関する事業主の措置で厚生労働省令で定めるものについての女性労働者と事業主との間の紛争については、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律(平成十三年法律第百十二号。第十四条第一項において「個別労働関係紛争解決促進法」という。)第四条、第五条及び第十二条から第十九条までの規定は適用せず、次条から第十九条までに定めるところによる。

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第十三条 (紛争の解決の援助)
1  都道府県労働局長は、前条に規定する紛争に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。

2 事業主は、女性労働者が前項の援助を求めたことを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

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第二節 調停


第十四条 (調停の委任)
1  都道府県労働局長は、第十二条に規定する紛争(第五条に定める事項についての紛争を除く。)について、当該紛争の当事者(以下「関係当事者」という。)の双方又は一方から調停の申請があった場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、個別労働関係紛争解決促進法第六条第一項の紛争調整委員会(以下「委員会」という。)に調停を行わせるものとする。

2 前条第二項の規定は、女性労働者が前項の申請をした場合について準用する。

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第十五条 (調停)
1  前条第一項の規定に基づく調停(以下この節において「調停」という。)は、三人の調停委員が行う。

2 調停委員は、委員会の委員のうちから、会長があらかじめ指名する。

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第十六条
委員会は、関係当事者からの申立てに基づき必要があると認めるときは、当該委員会が置かれる都道府県労働局の管轄区域内の主要な労働者団体又は事業主団体が指名する関係労働者を代表する者又は関係事業主を代表する者から当該事件につき意見を聴くものとする。

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第十七条
委員会は、調停案を作成し、関係当事者に対しその受諾を勧告することができる。

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第十八条
委員会は、当該委員会に係属している事件の解決のために必要があると認めるときは、関係行政庁に対し、資料の提供その他必要な協力を求めることができる。

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第十九条 (厚生労働省令への委任)
この節に定めるもののほか、調停の手続に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

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第三節 事業主の講ずる措置に対する国の援助

第二十条
 国は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇が確保されることを促進するため、事業主が雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となつている事情を改善することを目的とする次に掲げる措置を講じ、又は講じようとする場合には、当該事業主に対し、相談その他の援助を行うことができる。
 一 その雇用する女性労働者の配置その他雇用に関する状況の分析

 二 前号の分析に基づき雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となつている事情を改善するに当たつて必要となる措置に関する計画の作成

 三 前号の計画で定める措置の実施

 四 前三号の措置を実施するために必要な体制の整備



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第三章 女性労働者の就業に関して配慮すべき措置

第二十一条 (職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の配慮)
1  事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する女性労働者の対応により当該女性労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該女性労働者の就業環境が害されることのないよう雇用管理上必要な配慮をしなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の規定に基づき事業主が配慮すべき事項についての指針(次項において「指針」という。)を定めるものとする。

3 第四条第四項及び第五項の規定は、指針の策定及び変更について準用する。この場合において、同条第四項中「聴くほか、都道府県知事の意見を求める」とあるのは、「聴く」と読み替えるものとする。

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第二十二条 (妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置)
事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、その雇用する女性労働者が母子保健法(昭和四十年法律第百四十一号)の規定による保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければならない。

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第二十三条
1  事業主は、その雇用する女性労働者が前条の保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければならない。

2 厚生労働大臣は、前項の規定に基づき事業主が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針(次項において「指針」という。)を定めるものとする。

3 第四条第四項及び第五項の規定は、指針の策定及び変更について準用する。この場合において、同条第四項中「聴くほか、都道府県知事の意見を求める」とあるのは、「聴く」と読み替えるものとする。


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第四章 雑則

第二十四条 (調査等)
1  厚生労働大臣は、女性労働者の職業生活に関し必要な調査研究を実施するものとする。

2 厚生労働大臣は、この法律の施行に関し、関係行政機関の長に対し、資料の提供その他必要な協力を求めることができる。

3 厚生労働大臣は、この法律の施行に関し、都道府県知事から必要な調査報告を求めることができる。

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第二十五条 (報告の徴収並びに助言、指導及び勧告)
1  厚生労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、事業主に対して、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告をすることができる。

2 前項に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。

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第二十六条 (公表)
厚生労働大臣は、第五条から第八条までの規定に違反している事業主に対し、前条第一項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。

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第二十七条 (船員に関する特例)
1  船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第六条第一項に規定する船員及び同項に規定する船員になろうとする者に関しては、第四条第一項並びに同条第四項及び第五項(同条第六項、第十条第二項、第二十一条第三項及び第二十三条第三項において準用する場合を含む。)、第十条第一項、第二十一条第二項、第二十三条第二項並びに前三条中「厚生労働大臣」とあるのは「国土交通大臣」と、第四条第四項(同条第六項、第十条第二項、第二十一条第三項及び第二十三条第三項において準用する場合を含む。)中「労働政策審議会」とあるのは「船員中央労働委員会」と、第七条、第十二条、第二十二条及び第二十五条第二項中「厚生労働省令」とあるのは「国土交通省令」と、第八条第三項中「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項若しくは第二項の規定による休業をしたこと」とあるのは「船員法(昭和二十二年法律第百号)第八十七条第一項若しくは第二項の規定によつて作業に従事しなかつたこと」と、第十三条第一項、第十四条第一項及び第二十五条第二項中「都道府県労働局長」とあるのは「地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)」と、第十四条第一項中「個別労働関係紛争解決促進法第六条第一項の紛争調整委員会(以下「委員会」という。)に調停を行わせる」とあるのは「船員地方労働委員会に調停を委任する」とする。

2 前項の規定により読み替えられた第十四条第一項の規定により委任を受けて船員地方労働委員会が行う調停については、第二章第二節の規定は、適用しない。

3 前項の調停の事務は、公益委員のうちから当該船員地方労働委員会の会長が指名する三人の委員で構成する合議体で取り扱う。この場合において、当該合議体は、関係当事者からの申立てに基づき必要があると認めるときは、使用者委員及び労働者委員のうちから当該船員地方労働委員会の会長が指名する委員から当該事件につき意見を聴くものとする。

4 第十七条から第十九条までの規定は、第二項の調停について準用する。この場合において、第十七条及び第十八条中「委員会」とあるのは「船員地方労働委員会」と、第十九条中「この節」とあるのは「第二十七条第三項及び第四項」と、「調停」とあるのは「合議体及び調停」と、「厚生労働省令」とあるのは「船員中央労働委員会規則」と読み替えるものとする。

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第二十八条 (適用除外)
第二章、第二十五条及び第二十六条の規定は、国家公務員及び地方公務員に、第三章の規定は、一般職の国家公務員(国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第四号の職員を除く。)、裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)の適用を受ける裁判所職員、国会職員法(昭和二十二年法律第八十五号)の適用を受ける国会職員及び自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第二条第五項に規定する隊員に関しては適用しない。

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附 則  省略

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