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書名:
愛と憎しみの豚
No. B971164
NDC 645.5
著者・出版社:
中村安希/集英社
初版2013/01/30
1,680
内容:
今、“豚をめぐる冒険"が始まる!なぜ豚は、世界中で好まれ、そして、同時に激しく嫌われるのか? 豚の謎を追って、灼熱のアラブからチュニジア、イスラエル、東欧、極寒のシベリアへ。今、“豚をめぐる冒険"が始まる!

  序章 豚に会いたい―ワールド
  第1章 豚と人間、そして神―チュニジア
  第2章 豚の歩いてきた道―イスラエル
  第3章 検索キーワード・豚―日本
  第4章 豚になったスターリン―リトアニア
  第5章 幸福の豚、不幸の豚―バルト三国
  第6章 豚をナイフで殺すとき―ルーマニア
  第7章 子豚のホルマリン漬け―モルドバ
  第8章 子豚たちの運命―ウクライナ
  終章 素足の豚―シベリア

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書名:
明石選書
焼肉の文化史
焼肉・ホルモン・内臓食の俗説と真実
No. B971142
NDC383.8
著者・出版社:
佐々木道雄/明石書店
初版2012/11/25
¥1,995
内容:
子どもが好きな食べ物で常に上位に入る焼肉は、どこから来たか。日本や韓国で流行するみんなで火を囲んで焼きながら食べる焼肉はどのように生まれたか。日本、朝鮮、中国…、東アジア全域に広がる焼肉の文化を調理法、歴史、社会現象など多方面から取り上げる。「ホルモン=放るもん」「焼肉をプルコギという」「日本には内臓食の伝統がなかった」説など、これまで根拠もなく受け入れられていた俗説にも実証的に果敢に挑んだ力作。

  1 焼肉って何だ
  2 朝鮮半島の焼肉の歴史
  3 日本の焼肉とホルモン料理
  4 “焼肉”を考える
  5 “焼肉”の日韓関係
  6 ホルモン料理を見つめ直す
  7 日本の内臓食を掘り起こす
  8 “焼肉”の起源再考
  9 焼肉と内臓食「総論」


佐々木道雄[ササキミチオ]
本名、道淵信雄。1947年岩手県盛岡市生まれ。1970年山形大学文理学部卒業。現在、朝鮮半島を中心とする東アジアの食文化史研究に専念。


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書名:
トン考
ヒトとブタをめぐる愛憎の文化史
No. B971139
NDC 645.5
著者・出版社:
片倉邦雄、津田謙二/ア−トダイジェスト
初版2001/05/20
2,310
内容:
ヒトはブタ(イノシシ)と太古の時代から密接につきあってきたが、極端に愛憎表裏をなす「二面価値」の関係から未だに抜け出せずにいる。はたしてこのタブーからヒトは卒業できるか?アラブ・イスラーム世界専門の元外交官とんじ氏と、化学工業のベテランけんじ氏が共同して、この20年にわたり西アジア・中国など各地域を遊歩し、内外の資料文献を渉猟し、このタブーの謎を解く、いくつかの重要なカギをつかんだ。これぞ本邦初「文化トン類学」の奇書労作である。

  1 ヒトとブタのかくも永き関係
    ブタの誕生
    愛される福の神「中国」 ほか

  2 ブタのタブー
    タブーの源泉を遡る
    タブーの謎を解くカギ

  3 トン・ア・ラ・カルト
    多彩なブタ表現
    ブタは水畜、そして猪八戒 ほか

  4 ブタは役立つ
    ブタの鳴き声
    優れた嗅覚 ほか

  5 トン好仲間たち


片倉邦雄[カタクラクニオ]
とんじ。1933年生まれ。宮城県出身。元外務省。駐アラブ首長国連邦、イラク、エジプト大使歴任。現大東文化大学国際関係学部教授

津田謙二[ツダケンジ]
けんじ。1932年生まれ。石川県出身。元住友化学工業株式会社工業薬品事業部技師長等。現Info Box代表


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書名:
シリ−ズ鳥獣害を考える
かわいい目のシカが害獣ってどうして?
No. B971138
NDC K615
著者・出版社:
井上雅央、金森弘樹【監修】、こどもくらぶ【編】/
農山漁村文化協会
初版2011/01/25
2,625
内容:
  シカって、どんな動物?
    シカの種類とすみか
    シカのからだ
    シカのエサって、なに?
    シカの一生と一年のくらし

  なぜシカは害獣とされるの?
    人間とのかかわりあい
    なぜシカがふえすぎてしまったの?

  こんな被害・あんな被害
    山のシカの広がる被害
    畑のシカの広がる被害
    山からおりてきたシカの被害)

  わたしたちにできることは?
    人になれさせない
    わたしたちが理解すべきこと
    人とシカの知恵くらべ


井上雅央[イノウエマサテル]
1949年奈良県生まれ。愛媛大学大学院農学研究科修士課程修了。京都大学博士(農学)。奈良県吉野農業改良普及所、農業試験場、(独)農研機構近畿中国四国農業研究センター鳥獣害研究チーム長などをへて、現在、同チーム専門員


金森弘樹[カナモリヒロキ]
1961年島根県生まれ。島根大学農学部林学科卒業。島根県林業技術センターをへて、現在、島根県中山間地域研究センター鳥獣対策グループ科長。1984年以降、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザル、ツキノワグマなど野生動物の保護管理と被害対策について調査研究をおこなっている。

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書名:
飼い喰い
三匹の豚とわたし
No. B971137
NDC 645.5
著者・出版社:
内沢旬子/
岩波書店
初版2012/02/22
1,995
内容:
自分で豚を飼って、つぶして、食べてみたいーー。世界各地の屠畜現場を取材してきた著者が抱いた、どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望。廃屋を借りて豚小屋建設、受精から立ち会った三匹を育て、食べる会を開くまで、「軒先豚飼い」を通じて現代の大規模養豚、畜産の本質に迫る、前人未踏の体験ルポ。

  見切り発車
  三種の豚
  システム化された交配・人工授精
  分娩の現場で
  いざ廃墟の住人に
  豚舎建設
  お迎え前夜
  そして豚がやって来た
  日々是養豚
  脱走
  餌の話
  豚の呪い
  豚と疾病
  増量と逡巡と
  やっぱり、おまえを、喰べよう。
  屠畜場へ
  何もかもがバラバラに
  畜産は儲かるのか
  三頭の味
  震災が


内澤旬子[ウチザワジュンコ]
イラストルポライター。1967年生まれ。國學院大學卒業。日本各地、海外諸国へ出かけ、製本、印刷、建築、屠畜など、さまざまなジャンルを取材し、精密な画力を生かしたイラストルポに定評がある。著書に『身体のいいなり』(2011年度講談社エッセイ賞受賞)など

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書名:
祥伝社新書
日本の鯨食文化
世界に誇るべき“究極の創意工夫”
No. B971124
NDC 383.8
著者・出版社:
小松正之/祥伝社
初版2011/06/10
¥819
内容:
学校給食から「クジラの竜田揚げ」が消えて久しい。鯨肉の供給量は、反捕鯨勢力の圧力で激減し、すっかり高嶺の花となった。一度も食べたことがないという日本人が増えている。私たちは古来、食べることを前提にクジラを捕ってきた。皮も内臓も軟骨も、一頭を余すところなく食べる。江戸時代に、八〇種以上の部位を解説した料理本が書かれていたほどだ。なにより愛着と敬意をもってクジラに接してきた。こんな優れた食肉文化は、世界を見渡しても他にないだろう。固有の食文化こそが、民族性の基本である―。途絶えさせることなく、後世に伝えなくてはならない。

 序章 クジラが大衆食だった時代
  日本人を救ったクジラ
  「クジラの竜田揚げ」が消えた日
     ほか

 第1章 日本の鯨食は、いかにして発展したか
  食文化こそが、民族文化の基本である
  鯨食の土台を築いた「鯨組」
     ほか

 第2章 鯨食は生きている
  鯨肉はどこから来ているか
  いちばんおいしいクジラは何か?
     ほか

 第3章 日本全国の鯨食文化を訪ねて
  クジラと歩んだ日本人
  千葉の鯨食を訪ねる
     ほか

 終章 未来食としてのクジラ
  増えている鯨類資源―南氷洋と北西太平洋
  クジラは、人類最高の食材)


小松正之[コマツマサユキ]
1953年、岩手県生まれ。東北大学卒業。エール大学経営学大学院(MBA)修了。東京大学農学博士。1977年に農林水産省に入省後は、水産庁「資源管理部参事官」「漁場資源課長」などを歴任。一貫して国際交渉畑を歩み、IWC(国際捕鯨委員会)、CITES(ワシントン条約)、FAO(国連食糧農業機関)などの国際会議に日本代表として出席する。現在は国立「政策研究大学院大学」教授として教鞭をとり「リーダーシップ論」を講義している。

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書名:
ブルーバックス
食べ物としての動物たち
牛、豚、鶏たちが美味しい食材になるまで
No. B971116
NDC 645
著者・出版社:
伊藤宏/講談社
初版2001/08/20
¥987
内容:
極上の霜降り肉はどうやって作られるのか。ブロイラーはどんな一生をおくるのか。肉豚は何カ月で食べ頃になるのか。人間の飽くなき欲求に翻弄され、過酷ともいえる大仕事を強いられている家畜たちの物語。

  豚
    肉に命をかける豚

  鶏
    産卵鶏という名の機械
    食べるために作られたブロイラー

  牛
    霜降り肉を作る黒毛和種という牛
    牛はなぜそんなに乳を出すのか


伊藤宏[イトウヒロシ]
1927年、東京生まれ。東北大学農学部畜産学科卒業。農学博士。専攻は家畜栄養学。ルイジアナ州立大学留学。東北大学農学部助教授、北里大学獣医畜産学部教授、同学部長、北里学園理事を経て、1985〜91年、北里大学学長をつとめる。北里大学名誉教授。現在、学校法人北里学園評議員会議長


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書名:
屠場(とば)
No. B971114
NDC 648.22
著者・出版社:
本橋成一【写真】/平凡社
初版2011/03/25
2,940
内容:
瞬間の奥行きと無音の広がり。いのちと向かい合う現場。筑豊やチェルノブイリの記録を発信してきた本橋成一が、故なき職業差別と身分差別に抗いながら、大阪・松原の屠場でいのちと向き合う人びとを追った、渾身のドキュメント。



本橋成一[モトハシセイイチ]
1963年、自由学園卒業。1968年、写真集『炭鉱(ヤマ)』(現代書館)により第5回太陽賞受賞。1995年、写真集『無限抱擁』(リトル・モア)で日本写真協会年度賞、写真の会賞を受賞。1998年、写真集『ナージャの村』(平凡社)により第17回土門拳賞受賞。同名のドキュメンタリー映画は文化庁優秀映画作品賞を受賞、海外でも高い評価を受けた。2002年、映画第2作『アレクセイと泉』で、第52回ベルリン国際映画祭ベルリナー新聞賞及び国際シネクラブ賞を受賞、第12回サンクトペテルブルク国際映画祭でグランプリを受賞。

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書名:
図説 食人全書
原書名:CANNIBALES,HISTOIRES ET BIZZARRERIES DE L’ANTHROPOPHAGIE
No. B971112
NDC 389
著者・出版社:
モネスティエ,マルタン【著】、大塚宏子【訳】/原書房
初版2001/03/22
3,780
内容:
女の方が柔らかい、男の方が味が良い。いちばんおいしい部位はどこか。『死刑全書』『奇形全書』の著者モネスティエがおくる未公開図版130点余。人が人を食う歴史・実態・効用に迫る衝撃の書。

  第1章 胃の記憶
  第2章 食人の起源
  第3章 なぜ人食い人種は人を食べるのか?
  第4章 人食い人種たちの食人風習
  第5章 人食い人種の慣例的料理
  第6章 食糧としての食人
  第7章 復讐のための食人
  第8章 神々と信者たちの食人
  第9章 悪魔とその使徒たちの食人
  第10章 食人療法
  第11章 食人犯たちのリスト
  第12章 産業化・組織化された食人 21世紀の食糧難に対する答え


モネスティエ,マルタン[Monestier,Martin]
ジャーナリスト、作家。彼の著作はさまざまな言語に翻訳されている。著書に『図説死刑全書』、『図説自殺全書』、『図説動物兵士全書』、『図説排泄全書』、『図説奇形全書』、『図説児童虐待全書』、『図説決闘全書』(いずれも原書房)などがある


大塚宏子[オオツカヒロコ]
学習院大学文学部フランス文学科卒業。翻訳家。訳書に『図説死刑全書』(共訳)、『図説自殺全書』、『図説決闘全書』(いずれも原書房)などがある


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書名:
中公新書
肉食の思想
ヨ−ロッパ精神の再発見
No. B971111
NDC 302.3
著者・出版社:
鯖田豊之/中央公論新社
初版1966/01/25
¥735
内容:
欧米人は、なぜ動物をと畜して食う一方、動物を愛護するのか?本書は、ヨーロッパ思想の原型を、歴史的・地理的条件に由来する食生活の伝統に求め、それに基づき形成された思想的伝統を明らかにし、日本とも比較しながら平易に説く。食という新しい視点で西洋の歴史を見直す、西洋史学究の問題作。

  1 ヨーロッパ人の肉食
  2 牧畜的世界ヨーロッパ
  3 人間中心のキリスト教
  4 ヨーロッパの階層意識
  5 ヨーロッパの社会意識
  6 ヨーロッパ近代化の背景


鯖田豊之[サバタトヨユキ]
1926年生まれ。1952年、京都大学文学部史学科卒。京都府立医科大学教授を経て、同大学名誉教授。専攻は西洋中世史、比較史。2001年10月逝去。


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書名:
岩波現代文庫
食と文化の謎
原書名:GOOD TO EAT:Riddles of Food and Culture
No. B971108
NDC 383.8
著者・出版社:
マ−ヴィン・ハリス、板橋作美【訳】/岩波書店
初版2001/10/16
1,218
内容:
インドでは牛を食べない。イスラム教徒は豚を避ける。ダイエット国アメリカでも低カロリーの馬肉は食べない。人間が何を食べ、何を食べないかどうして決まるのだろうか。人類学・経済学・医学・生物学・栄養学などの膨大な知見と楽しいエピソードを満載。最善化採餌理論によって食と文化の謎を解く、異端の人類学者の文化論。

  プロローグ 食べ物の謎
  第1章 肉が欲しい
  第2章 牛は神様
  第3章 おぞましき豚
  第4章 馬は乗るものか、食べるものか
  第5章 牛肉出世物語
  第6章 ミルク・ゴクゴク派と飲むとゴロゴロ派
  第7章 昆虫栄養学
  第8章 ペットに食欲を感じるとき
  第9章 人肉食の原価計算
  エピローグ 最後の謎


ハリス,マーヴィン[ハリス,マーヴィン][Harris,Marvin]
1927年ニューヨーク生まれ。文化人類学者。コロンビア大学、フロリダ大学で教鞭をとる。


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書名:
人間選書
肉食文化と魚食文化
日本列島に千年住みつづけられるために
No. B971105
NDC 383.8
著者・出版社:
長崎福三/農山漁村文化協会
初版1994/12/31
1,739
内容:
“肉食化”する人類に未来はない。ボーダレス時代はフードレス時代。アジア型食文化の世界的な意味。水稲と魚をベースに土着型食文化を築いたアジア、不足する家畜のエサを新大陸に求めたヨーロッパの肉食文化。南の国々が後者の食を指向していけば、世界的な穀物不足は必至。それにかわる食のデザインを提唱する。

  1 ヒトはなにを食べてきたか
  2 肉食と魚食をくらべてみると
  3 日本人にとって魚食とはなにか
  4 肉食は日本に定着したか
  5 日本人の未来の食をデザインする


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書名:
日本人の宗教と動物観
殺生と肉食
No. B971093
NDC 387
著者・出版社:
中村生雄/吉川弘文館
初版2010/09/10
2,730
内容:
人は、動物を殺し、食べることで、みずからの“いのち”を保っている。日本人がタブー視していた「殺生肉食」という考え方に注目し、仏教と肉食、捕鯨と鯨供養などを分析。自然や動物と日本人との関係を明らかにする。

  ペット殺し社会、日本
    1. 「子猫殺し」の衝撃
    2. ペットをとおして浮かび上がる現代の病理

  殺生と肉食―その古代と近代
    1. 近代仏教にとっての肉食問題
    2. 動物殺しはどのように正当化できるか
    3. 宮沢賢治のベジタリアン宣言
    4. 仏教にとっての殺生と肉食
    5. 殺生禁断令と古代国家
    6. 近代に固有の問題として

  鯨墓と鯨供養
    1. みすゞの詩で注目された鯨墓・鯨供養
    2. 鯨の死に立ち会う鯨捕りの心情
    3. 殺生をめぐる二つの態度

  オオカミをとおして見る人と自然
    1. 日本における“オオカミ問題”
    2. オオカミをめぐる科学的知見
    3. オオカミの表象とオオカミとの交渉
    4. 柳田国男のオオカミ論
    5. “オオカミ問題”から読み解くべき課題

  狩猟をめぐる文化論
    1. 狩猟文化は「日本人のルーツ」?
    2. 日本の狩猟は独特か?
    3. 日本人の身体観と狩猟
    4. 狩猟をめぐる問いのゆくえ

  「殺す文化/食べる文化」再考
    1. 供養理論を見直す
    2. 「ドメスティケイション」の視点
    3. 新しい宗教類型論のために


中村生雄[ナカムライクオ]
1946年生まれ。現在、学習院大学文学部教授(日本文化論専攻)。


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書名:
シリーズ向う岸からの世界史
牛を屠る
No. B971092
NDC 648.22
著者・出版社:
佐川光晴/解放出版社
初版2009/07/23
¥1,575
内容:
「ここはおめえみたいな奴の来る所じゃねえっ!」怒鳴られた初日そして…牛の上にも十年。牛を屠って働く悦びを、著者は得た。屠畜場イラスト付(巻末)。

  1 働くまで
  2 屠殺場で働く
  3 作業課の一日
  4 作業課の面々
  5 大宮市営と畜場の歴史と現在
  6 様々な闘争
  7 牛との別れ
  8 そして屠殺はつづく


佐川光晴[サガワミツハル]
1965年東京都生まれ。北海道大学卒業。1990年大宮食肉荷受株式会社に入社。主に牛の屠畜に従事しながら、2001年まで勤務。2000年屠場での日々をつづった自伝的小説「生活の設計」で第32回新潮新人賞を受賞(現在『虹を追いかける男』双葉文庫所収)。2002年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。

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書名:
屠場
みる・きく・たべる・かく
食肉センターで働く人びと
No. B971091
NDC 648.22
著者・出版社:
三浦耕吉郎【編著】/晃洋書房
初版2008/04/30
1,995
内容:
場とはどんな所なのか。牛や豚が食するために屠られ肉へとかわる「その場所」で働く人びとの息づかいや仕事への熱い思いを描き出し「いのちと食」について考える。

  第1部 屠るという仕事
    風情の屠夫
    偶然の職人

  第2部 食の世界
    細部を見る目と見わたす目―食肉卸業者の仕事
    これぞプロの味!―内臓屋さんのホルモン講座

  第3部 状況のなかの屠場
    存亡の危機に立つ食肉センター
    仕事の両義性、もしくは慣れるということ

  第4部 食肉センターを支える人びと
    こんなんないかなぁ、に応える仕事
    裏方の仕事―職場づくりのダイナミクス

  第5部 明日の屠場
    「屋根」という境界;
    食肉センターの将来展望


三浦耕吉郎[ミウラコウキチロウ]
関西学院大学社会学部教授。専攻は社会学、社会史


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書名:
ぼくは猟師になった
No. B971078
NDC 916
著者・出版社:
千松信也/リトルモア
初版2008/09/21
¥1,680
内容:
獲って、さばいて、食べる。狩猟8年目、33歳の猟師の暮らし。京都に住む若者は、いったい何を思い猟師になったのか?自然と共にある生活から、現代の食卓を見つめなおす。獲物の解体や、調理方法、ワナのメカニズムを写真と図で詳細に解説。猟師の1年間の生活に密着できるエッセイ。

  第1章 ぼくはこうして猟師になった
    妖怪がいた故郷
    獣医になりたかった
    大学寮の生活とアジア放浪     ほか

  第2章 猟期の日々
    獲物が教える猟の季節
    見えない獲物を探る
    ワナを担いでいざ山へ     ほか

  第3章 休猟期の日々
    薪と過ごす冬
    春のおかずは寄り道に
    夏の獲物は水のなか     ほか


千松信也[センマツシンヤ]
1974年生まれ。兵庫県出身。京都大学文学部在籍中に狩猟免許を取得し、先輩猟師から伝説のワナ猟(ククリワナ猟)、網猟(無双網猟)を学ぶ。運送会社で働くかたわら、今年8年目の猟期を迎える現役猟師である。

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書名:
世界屠畜紀行
No. B971077
NDC 648.22
著者・出版社:
内澤旬子/解放出版社
初版2007/02/10
2,310
内容:
見たい知りたい肉の作り方。アメリカ、イラン、インド、エジプト、韓国、チェコ、モンゴル、東京、沖縄……見てきました「動物が肉になるまで」。屠畜場イラストルポ。

  第1章  韓国
    カラクトン市場の屠畜場
    マジャンドンで働く
    差別はあるのかないのか
        差別は昔の話か
        儒教と牛肉
        昇天させる「神の杖」        ほか

  第2章  バリ島
    憧れの豚の丸焼き
        バリヒンドゥー教徒と牛
        ココナツの殻で剃毛        ほか
    満月の寺院で見た生贄牛

  第3章  エジプト
      カイロのラクダ屠畜
      ギザの大家族、ヒツジを捌く

  第4章  イスラム世界
    イスラム教徒と犠牲祭
        シーア派の屠畜方法
        そもそも犠牲祭りとは        ほか
  第5章  チェコ
    屠畜と動物愛護
        社会主義と豚        ほか
    ザビヤチカ・豊饒の肉祭り
        はじめて知った豚のアレ

  第6章  モンゴル
    草原に囲まれて
    モンゴル仏教と屠畜
        殺生戒を越えて
        チャンサンマハは草原の香り        ほか

  第7章  韓国の犬肉
    Dr.ドッグミートの挑戦
        ネットで犬肉を販売
        滋養あふれる犬料理        ほか

  第8章  豚の屠畜  東京・芝浦屠場
    肉は作られる
    ラインに乗ってずんずん進め
    それぞれの職人気質
    すご腕の仕事師世界

  第9章  沖縄
    ヤギの魔力に魅せられて
        豚がつなげるトイレと屠畜
        甘くとろける睾丸の刺身
    海でつながる食肉文化

  第10章  豚の内臓・頭  東京・芝浦屠場
    豚の内臓と頭

  第11章  革鞣し  東京・墨田
    革鞣しは1日にしてならず
        革が青くなるクロム鞣し
        木下川という土地で

  第12章  動物の立場から
    おサルの気持ち?
        かわいそうと動物福祉
        「丁寧に」食べる

  第13章  牛の屠畜  東京・芝浦屠場
    超高級和牛肉、芝浦に集結
        係留所からノッキングへ
        気合いと技術のピッシング
    枝肉ができるまで
    BSE検査と屠畜

  第14章  牛の内臓・頭  東京・芝浦屠場
    内臓業者の朝

  第15章  インド
    ヒンドゥー教徒と犠牲祭
        肉を忌避するヒンドゥー教徒
        在日インド人と肉食論争
        着飾ったヒツジの行く先
        祈りのことばとともに喉を切る
    さまよえる屠畜場

  第16章  アメリカ
    屠畜場ブルース
    資本主義と牛肉

  終章  屠畜紀行その後


内澤旬子[ウチザワジュンコ]
1967年、東京都生まれ。イラストルポライター。緻密な画力と旺盛な行動力を持ち、世界各国の図書館、印刷所、トイレなどのさまざまな「現場」を取材してきた。

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書名:
神々と肉食の古代史
No. B971038
NDC 383.8
著者・出版社:
平林章仁/吉川弘文館
初版2007/06/20
\2,940
内容:
古来、日本人は肉食を忌み避けたとされている。だが、神話の神々は生贅を食べ、墓にも肉が供えられていた。信仰を中心に肉食の実態を解明し、のちに禁忌となる過程を考察。祭儀と肉の関係から、古代文化の実像に迫る。

  序章  肉と神

  第T部 牛肉を喰らう女神
    第1章  怒る御歳神、牛肉を喰らう
    第2章  御歳神は葛城の女神だった
    第3章  葛城氏・蘇我氏と生贅祭祀

  第U部 生肉を好む神々
    第1章  常世神や漢神も肉が好き
    第2章  地獄の沙汰も肉次第
    第3章  馬を喰らう天照大神
    第4章  驚いた巫女と恥をかいた神


  第V部 肉食と殺生の禁断
    第1章  肉を食べない儀礼
    第2章  散乱する骨肉は埋め、飲酒屠殺も禁止する
    第3章  病気回復を願うので殺生肉食を禁止する

  終章  血肉穢悪観の肥大化への道


平林章仁[ヒラバヤシアキヒト]
1948年奈良県に生まれる。1971年龍谷大学文学部史学科卒業。龍谷大学文学部教授。

メモ:


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書名:
平凡社ライブラリー
歴史のなかの米と肉
食物と天皇・差別
No. B971053
NDC 383.8
著者・出版社:
原田信男/平凡社
初版2005/06/08
1,575
内容:
日本人の米に対する強い志向と肉食を禁忌とする意識は、いかに形成されてきたのか。それは、天皇および天皇制、差別、農耕と狩猟など、日本史をめぐる重要なテーマに、どのように関連しているのか。食文化の歴史を日本史研究のなかに、初めて正当に位置づけた問題の書。

  序  章 近代における米と肉
    1  天皇の肉食再開と民衆の混乱
    2  諭吉の肉とお鴎外の米
    3  老農の努力と北限の米
    4  朝鮮における産米増殖政策

  第1章 米文化の形成と天皇
    3  神話に見る米と肉と天皇
    4  祭祀に見る米と肉と天皇    ほか

  第2章 米への収斂と肉食の禁忌
    1天皇の肉食と古代の狩猟
    2  肉食禁忌と米の生産    ほか

  第3章 肉食禁忌の浸透と神仏
    1  中世における肉側の実態
    2  肉食の穢れと神道
    3  肉食の罪と仏教
    4  肉食否定の進行と狩猟の衰退

  第4章 米の収奪と水田の展開
    1  租税としての米と食生活    ほか

  第5章 肉の否定と差別の進行
    1  非農業民と天皇の関係
    2  肉の穢れと差別の観念
    3  新仏教の展開と肉食
    4  米志向と差別の深化

  第6章 米と肉と国家領域
    1 北海道におけるコメと肉
    2  沖縄におけるコメと肉
    3  コメと肉と国家領域
    4  周辺地域における差別の位相

  終  章 近世における米と肉
    1  米社会の成立と肉食否定
    3  近世の学問思想と肉食論    ほか


原田信男[ハラダノブオ]
1949年、栃木県生まれ。明治大学文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程退学。博士(史学)。札幌大学女子短期大学部教授を経て、国士舘大学21世紀アジア学部教授。専攻、日本文化論、日本生活文化史。主な著書に、『江戸の料理史』(中公新書、サントリー学芸賞)などがある。

メモ:
単行本は平凡社より1993年4月に刊行

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書名:
文春新書
ヒトはなぜペットを食べないか
No. B971046
NDC 383.8
著者・出版社:
山内昶/文芸春秋
初版2005/04/20
¥714
内容:
本来、性と食に禁忌はない?犬猫食いの人類が、いかに愛玩者になりえたか。摩訶不思議なヒトへの洞察が深まる破天荒な人文書!
本来、ヒトは雑食性。東洋西洋を問わず、さかんに犬や猫を食べてきた。しかも愛情、性欲、食欲は同類項。無意識の深層でつながっている。天使のような赤ちゃんに「まあ可愛い。食べてしまいたい」と頬ずりしたことはありませんか。膨張しつづける人類の欲望。そのなかで近親相姦とペット食は近代の二大禁忌に。どうして我々は丸々と肥えたペットに涎を垂らさなくなったのか。摩訶不思議なヒトの深奥をさぐるミステリーの旅へ、さあご一緒に―。

  1章 イヌを食べた人々(ドッグ・イーター)
  2章 ネコを食べた人々(キャット・イーター)
  3章 ペットを愛した人々(ペット・ラヴァー)
  4章 タブーの仕組み
  5章 贈物と祭り
  6章 ペットと消費文明


山内昶[ヤマウチヒサシ]
1929年東京生まれ。京都大学フランス文学科卒業、同大学院(旧制)修了。パリ大学高等研究院に留学。甲南大学名誉教授。フランス文学、文学理論、社会思想、人類学、比較文化学、文化史を研究。

メモ:


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書名:
新潮新書
被差別の食卓
No. B971007
NDC 383.8
著者・出版社:
上原善広/新潮社
初版2005/06/20
\714
内容:
大阪のある被差別部落では、そこでしか食べられない料理がある。あぶらかす、さいぼし…。一般地区の人々が見向きもしない余り物を食べやすいように工夫した独自の食文化である。その“むら”で生まれ育った著者は、やがて世界各地にある被差別の民が作り上げた食を味わうための旅に出た。フライドチキン、フェジョアーダ、ハリネズミ料理―。単に「おいしい」だけではすまされない“魂の料理”がそこにあった。

 第1章 ソウルフード―アメリカ
      ハーレムの豚もつ煮
      フライドチキンの秘密
      なまずフライとBBQサンドの味
      ポロティカリー・コレクトな“差別”      ほか

  第2章 奴隷たちの楽園―ブラジル
      国民料理は奴隷料理
      ダダの笑顔
      「オクラ」はアフリカ言語 ほか

  第3章 漂泊民の晩餐―ブルガリア、イラク
      ロマの“浄・穢観”
      「トマス」「トラハナ」冬の朝食
      イラク戦乱下のロマ ほか

  第4章 禁断の牛肉料理―ネパール
      カースト制度の国
      不可触民サルキ
      ネパールの「さいぼし」 ほか

  第5章 被差別の食卓―日本
      団地からの風景
      日本版ビーフジャーキー「さいぼし」
      肉ようかん「こうごり」
      舌の記憶「あぶらかす」 ほか


上原善広[ウエハラヨシヒロ]
1973(昭和48)年大阪府生まれ。ノンフィクションライター。被差別部落から日本の殺人現場まで、あるいはNYハーレムの路地からイラクの戦場まで、独自のルポを執筆している

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書名:
よりみちパン!セ
いのちの食べかた
No. B971039
NDC K648
著者・出版社:
森達也/理論社
初版2004/11/19
¥1,050
内容:
  第1章 もしもお肉がなかったら?
    きみんちの晩ごはん
    僕たちの知らないこと
    牛とのおつき合いのはじまり ほか

  第2章 お肉はどこからやってくる?
    牛と豚がやってくる
    おいしいお肉はだれのため?
    二つの大問題 ほか

  第3章 僕たちの矛盾、僕たちの未来
    お肉禁止令
    僕らはとても忘れっぽい
    大人は、万能じゃない ほか


森達也[モリタツヤ]
1956年広島県生まれ。テレビディレクター、映画監督。98年、自主制作ドキュメンタリー映画『A』を発表、ベルリン映画祭に正式招待される。また、その続編『A2』が、山形国際ドキュメンタリー映画祭にて審査員特別賞、市民賞をダブル受賞し、大きな評価を受ける。

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書名:
中公文庫
ベジタリアンの文化誌
No. B971067
NDC 383.8
著者・出版社:
鶴田静/中央公論新社
初版2002/11/25
800
内容:
ジョン・レノン、宮沢賢治、ガンジー、バーナード・ショウ、トルストイ、オルコット、ソロー、シェリー…。ダ・ヴィンチ、ピタゴラス、ヘシオドス、そしてヒトラーも…。歴史を超えて現代に影響を与え続ける人々には、多くのベジタリアンがいた。彼らの生き方を追いながら、文化と歴史を「肉食・非肉食」という視点から捉え直す。

  1 肉を食べないという生き方
  2 肉食が男と女の「神話」を生んだ
  3 動物を愛すること、食べること
  4 食物と生命のリンク
  5 土に生きたベジタリアン
  6 食べものが社会を変える
  7 ガイア母さん、死なないで
  8 現代食品産業の巨大ネットワーク
  9 子どもとベジタリアニズム


鶴田静[ツルタシズカ]
エッセイスト・菜食文化研究家。東京都生まれ。明治大学文学部卒。1975年から77年のイギリス滞在中にベジタリアンとなる。帰国後エッセイを出版して文筆活動を開始。1982年の『ザ・ファーム ベジタリアン・クックブック』(野草社、絶版)を初めとし、ベジタリアンの思想と料理に関する本を多数執筆・翻訳する。現在、房総半島の農村に住み、ベジタリアニズムの基本をなす大地と接し、植物の愛好、野生動物の観察、ベジタリアン・クッキングにいそしみ、包括的なベジタリアン・ライフを提唱している。

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書名:
日本の食風土記
No. B971037
NDC383.800
著者・出版社:
市川建夫/白水社
初版1998/12/25
\2,310
内容:
日本は春夏秋冬、変化に富む気候と細長く続く国土ゆえに、各地に様々な食物と多様な食文化が存在する。本書は古来から伝わるこれらの食物と食習慣の数々を伝えようとするものである。年々失われてゆく日本古来の食物と食の文化を語る。

 
赤米と紫米
  雑穀食の今昔
  最も古い穀物、蕎麦
  晴と褻の蕎麦食
  荏胡麻の食文化
  ジャガイモの系譜
  救荒作物だったサツマイモ
  沖縄の肉食文化
  北上山地の稗食
  甲州棡原の長寿食
     〔ほか〕


市川健夫[イチカワタケオ]
1927年生、1948年東京高等師範学校卒。地理学・地誌学専攻、理学博士。長野県立歴史館館長、東京学芸大学名誉教授


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書名:
中公新書
日本人の味覚
No. B971002
NDC 383.8
著者・出版社:
近藤弘/中央公論新社
初版1976/12/20
\440
内容:
味の文化財をくまなく踏査し味覚構造と民族史の関連を解明。

  序章  味覚構造の持つ意味
      味覚構造とすし
      包丁文化論への疑問      ほか

  第1章  東の味覚  西の味覚
      うどん・ホウトウ・そば      ほか

  第2章  縄文人と澱粉食
      山の幸の実体
      澱粉源としてのヒシの味
      サトイモの伝来      ほか

  第3章  スシ人渡来仮説
      奇妙な民族集団・弥生人
      騎馬民族の味覚は?
      『延喜式』のすしメニュー      ほか

  第4章  黒酒白酒をめぐる推理
      大嘗祭の儀式
      蝦夷と澱粉エネルギー      ほか

  第5章  南北を結ぶ味覚文化圏
      黒潮味覚文化圏
      冷や汁とサツマ
      日本海味覚文化圏
      北方狩猟民族との出会い
      近代的鰹節の誕生
      山伏の役割

  第6章  ナッツ、ジンタ、イずし―東日本の乳酸文化
      乳酸文化の宝庫
      ナットウの原型
      ジンタとぬかみそ
      新しい味ショッツル      ほか

  第7章  ヌタの味覚―西日本のプレ醤油文化
      土佐のノレソレ
      薩摩のヌタ      ほか

  第8章  擂鉢文化論
      シトギの神
      ヤマイモ文化
      ハンゴロシの誕生

  第9章  日本列島の肉食文化
      タブーを持たぬ民族
      牛を食べる
      珍味はまず犬だった
      サル肉売りの声
      マタギ料理の数々
      ケボカイとpナガセ汁
      南国の豚料理

  第10章  音を味わう  香りを楽しむ
      タラトを食べる      ほか

  第11章  味覚の文化適応史
      室町時代の澱粉味覚革命
      南蛮渡来の味覚
      渡来当初のテンプラ
      薩摩のツケアゲ
      沖縄のティンプラ      ほか

  第12章  イモと農民  米と農民
      歴史を変えたサツマイモ      ほか

  終章  味覚構造のゆくえ

メモ:


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書名:
屠場文化
語られなかった世界
No. B910010
NDC648.220
著者/出版社:
桜井厚、岸衛【編】/創土社
初版2001/06/05
\2400
内容:
そこにありながら見ることを避けてきた“屠場”。それは肉食に対する人々の偏見と同時に、被差別部落に対する差別を抜きにしては語れない。滋賀県近江八幡市の「近江八幡市営と畜場」を中心にした、そのローカルな文化の全体像を人びとの濃密な「語り」から描きだす。

  1 食肉文化の風景
     食肉文化の過去と現在
     生活のなかの味    スジ肉とドロ
     捨てるものとされながら    なかのもん
     受け継がれて    さいぼし

  2 牛が食卓にのぼるまで―牛・屠場・食肉にかかわる人びと
     屠場文化をつくる
     牛の目利き   博労/家畜商
     現場と管理のはざまで   場長の立場
     「鉄の扉」の中で   屠夫長の仕事
     牛を丸ごと活かす文化   化製場の今昔
     売り歩いて   洗い子と内臓屋
     「近江牛」の暖簾を守って   食肉卸業
     肉をさばく技   板場  

  3 屠場をとりまく現実
     屠場の現在
     隠されてきたまなざし   屠場をめぐる人びとの声


桜井厚[サクライアツシ]
千葉大学文学部教員。(社)反差別国際連帯解放研究所しが聞き取り・生活史部会幹事

岸衛[キシマモル]
滋賀県立彦根東高等学校(定時制)教員。(社)反差別国際連帯解放研究所しが事務局長

メモ:
屠場、屠殺、近江牛

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書名:
岩波新書
ドキュメント屠場
No. B910009
NDC648.220
著者/出版社:
鎌田慧/岩波書店
初版1998/06/22
\740
内容:
屠場―。
そこは鍛え上げられた職人芸が、商品としての食肉の味と価値を左右する世界だ。日本人の肉食の歴史とともに歩んできた労働現場の実像と、いわれなき職業差別と身分差別にさらされながら、合理化の波に抗して伝統の技と熟練を守りつづける誇り高き労働者たちの気概を、反骨のルポライターが描く。

    日本一の食肉工場―東京・芝浦屠場

    「職場の主人公は労働者だ」―横浜屠場

    仕事師たちのゆくえ―大阪・南港市場

    「自由化」という逆風のなかで―四国日本ハム争議


鎌田慧[カマタサトシ]
1938年青森県生まれ。早稲田大学文学部卒業。新聞、雑誌記者を経て、フリーとなる。開発・公害・教育・労働など、社会問題を追及する社会派ルポライターの第一人者。

メモ:
屠場、屠殺

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