あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第81話 どっちもダメだな

第81話 どっちもダメだな
 
 どうも。ファミールの亭主です。第80話では皆様を大層驚かせたようで申し訳ない。ご声援くださいました皆様には厚く御礼申し上げます。
 さて。
 少し前と比べると若干ですが頭のボケも緩和されてきたようです。まだ従前どおりの切れ味とはいえませんがまずまず使い物になっている状態です。体力的に全然問題なかったもんですから頭の限界が先に来ちゃったんですね。私の周囲の例だと頭がパンクしちゃう前に体にガタがくるのが通例のようですけど。
 その間ボケた頭でポツリポツリと考えていたわけですが人の頭脳なんか信頼できないもんだわなぁとつくづく思いました。ある一定の限度を超えちゃったところという場面に限っての話ですが頭が信頼できないとなると頼りになるものが何一つなくなりますね。そういう目に遭うと世界観が変わらざるを得ないようですね。
 以前はすこぶる唯物的な思考だったと思うのですが徐々に唯識的な方向に傾いてます。簡単にダウンしてしまう頭脳なんぞで唯識というのも根本的にヘンな話であると思うわけですが結局のところこの世界とは自分の感覚器官で把握された情報の束を頭の中で形に整えたものなのだと思うようになりました。
 頭がボケちゃうと現実が確固として存在するかしないかなんてことは大した問題じゃないです。頭がボケて頼りにならなくなるとそんなことが薄っすらと分かったりするんですよ。頭がボケればこの世もボケるってことです。当然といえばあまりに当然なことでしょうけど。
 人にとって世界とは所詮は情報を使って頭の中で構成されたサムシングだと思います。極端な言い方をすると「現実」と呼んでいるものは「夢」と大差ないものです。情報量の桁が違うだけでしょう。
 しかしながらその世界を構成する肝心の頭がたかが仕事で容易にダウンしちゃうわけですからまあ人にとって世界なんてものはあってなきがごとしです。結論を出すには早すぎるでしょうが本当に困ったときには唯物観も唯識観もどっちも役に立たない。そんなふうに思います。
 

2004/04/16