あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第78話 蟷螂の斧

第78話 蟷螂の斧
 
 世の中はウソで固められてできているとオイラは思うね。本音と建前の使い分けがキレイサッパリできるようでなきゃオトナじゃないのかもしらん。しかし本音と建前の分離度があまりに過ぎてやしないか?
 ガキが年取っただけのたわごとかもしらんが聞いとくれ。
 仕事は計画的に進めましょう・・・・それがこの世の常識みたいに言う人が世の中の多数派らしいが腹の底から本当にそう思って言ってるのか? 本当か? 少なくともオイラにはそんなこと言えないぞ。
 今日の延長線上に明日があるとは限らないぞ。一寸先は闇なんだぞ。
 たとえばだ。
 ステーキハウスでMサイズのステーキを頼んだら出てきたのはジャイアント馬場の靴底くらいありそうなでっかいステーキ。これがこの店のMサイズのステーキか! と思いこんで喜び勇んで食っちまって支払の時にそれはLサイズのステーキだったと知ったときの心の崩壊感! 店員さんがエムとエルを聞きまちがえてたんだね。
 こういうことが皆様の過去にまったくなかったとは言わせないぞ。
 Windows95が出たときには「この先Windowsは毎年バージョンアップする年度版になる」なんてふうにまことしやかに言われていたものだがその次のWindowsは98だったよ。
 そんなことが平然と起こるのに何が「計画的に進めましょう」だよ。笑うよ。
 できることはできる。できないことはできない。その程度の当たり前のことがなぜ言えないのか。「できることをできる範囲でできるだけやりましょう」ではなぜいかんのか。
 頭で考えていることがそのまま身体で実行できるかといえば決してそうじゃない。そんなこと誰も彼もわかっていることじゃないのか?
 この文章はこの世に対するオイラの怒りの鉄拳と思ってくんな。蟷螂の斧だってことは百も承知だよ。
 

2004/02/15