あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第14話 あるがままで生成りで手抜き

第14話 あるがままで生成りで手抜き
 
 私は写真も好きだが絵はもっと好き。といっても各地の美術館詣でをするほど好きなわけでもなくてデパートに出かけてたまたま絵画展や即売会をやっていたりすれば有名・無名問わず必ず寄るという程度ではある。それでも年に数回はその手の会場に入るね。 
 絵画の即売会で私の目が利くのは数十万円クラスの絵画。「これはイイ」と思って値段を推定する。その後おもむろに値札を見る。比較的よく当たるのは30万円クラスから100万円クラスまで。その範囲外だと私の評価と値札はまるで一致しない。安いのも高いのも当たらない。 
 デパートの一般向け即売会だとそのクラスのものが多いし値段の切れ目も128,000円とかそんな細かい切り方はしないから当たり易いともいえるがそういうところでばかり絵を見ていると自ずとそのクラスの目に鍛えられてしまうということかな。 
 ある程度は目が利くとしても買うかどうかはまた別の話だけどね。豪邸に住んでるわけじゃなし買ったあとどうするかと考えると手が出ない。以前中国の掛け軸でとても気に入ったものがあって床の間に得意げに飾っておいたら子供にビリビリに破かれたこともあったな。 
 自分で描く方はというと絵画修行を本格的にしたことはないのだがさほどヘタじゃないと自負もしてる。仕事で印刷物をよく作るのだが絵描きさんを雇うほどの予算がないときには自分でイラストを描いて知らん顔で使ってしまうこともある。 
 じゃ写真はどうかというとこのサイトの作例などを見ておわかりのとおりでド素人の域を脱しないまま。カメラをモノに向けてシャッターボタンを押してるだけ。技巧もへったくれもない横着・安直な写真なので被写体の力に頼るのみ。最近はストロボのバウンスさえしなくなってしまったな。 
 「あるがまま」だとか「生成り」だとか言えば哲学的な香りがして格好よろしいけれど私の場合だとそれは「手抜き」と同義語なので気を付けたいとは思っている。 
 気をつけたいと思うだけだが。
 

2002/09/15