あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第786話 オイラって異常だよなと

第786話 オイラって異常だよなと
 
 たまに思いますね。オイラって異常だよなと。なにしろ覚者になりたいのですから。覚者になりたい……普通はそんなこと考えないですよね。
 お金持ちになりたいとか人をアゴで使いたいとか愛人をたくさん囲いたいとか。そんなことだったなら世間の大多数の人が望むことですから理解されやすいでしょうけど。言うに事欠いて「覚者になりたい」ですからね。
 前にどこかで書いたことですが私には子供の頃から超人願望が根強くありまして。その子供の頃からの願望が今でも続いているのです。超人になるためならどんな苦難も耐え忍びできることなら何でもする姿勢(大げさですけど)を子供の頃からずっと持ち続けていて中年期の危機的移行を経てその傾向が本格化して今に至っているのです。
 何が異常かって。苦難に遭うたびにその苦難をテコにして悟ってやろうとか覚醒してやろうとかしていますからね。転んでも決してただでは起きないのだと。頭は焦げ付いて上等だと。今回の資産を売り飛ばしてショボーン云々もそうなのです。泣きっ面に蜂の厳しい状況を覚者になる糧にしてやると本気で思っていますからね。これが伊達や酔狂ではないのがつくづく異常だよなと思うわけです。
 彼岸に渡ったと騒いでいたときもあります。でもそんな程度では覚者ではないことくらいわかるんですよ。覚者ってこんなものではないのです。まだまだ道は遠いのです。
 それにつけてもどうして私はこうなったのか。子供の頃に普通の子供らしい生活をさせてもらっていれば今とは別の人間になっていたのかもしれません。何しろ我が家はメチャメチャでしたから。これも前に書きましたけど。幼稚園児の私を誰もかまってくれなくて幼稚園に持って行く弁当を幼稚園児が自分で用意するのです。もちろんろくなものができるわけもなく。食パン二枚にソースを塗った冷たいコロッケを挟んでお弁当として持って行ったのでありまして。アッハハハ。
 まあそんなのは私が経験したことのほんの一部です。もっと厳しいことがたくさんあったのですが笑えないことばかりです。なので多くは書いていませんけど。でもそれが私の原体験。三つ子の魂百までです。
 やれやれ。人生は後悔の連続と言いますが。いったいいつのことを後悔すれば人生の足しになるのでしょうか。己の過去を振り返って後悔なんぞ意味もなければ価値もない。何の足しにもなりゃしないと嘆くばかりの亭主なのでございます。
 

2016/03/25

ついでに一言 
  
 このたび転居いたします。     
  


おまけにもう一言  
  
 つきましては2週間ほどネットが使えませんのでお知らせします。