あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第607話 越後屋さんを笑えない

第607話 越後屋さんを笑えない
 
 うちの商売ですが。父が倒れた急場をしのぐためにがむしゃらにやってきました。とにかくお金を回すのに精いっぱい。足りないところは私の蓄えを突っ込んで足してでも回してきました。
 とりあえず急場をしのいでの今ですが。こりゃジリ貧だなということが見えてきました。守りの姿勢では倒れる他にありません。ここはひとつ積極策に打って出なければなりません。新規投資が必要です。
 勤め人が商売に手を出してわけもわからず積極策。これも地雷原に足を踏み入れる予感がするにはするのですが。でも座っていても終わりが来るのは時間の問題なのであります。近々銀行と借り入れの交渉をする考えです。
 こういうふうに自営業はリスクを負うのであるなぁと。「お主もワルよのぅ」とお代官様に言われてしまう越後屋さんを笑えない亭主なのであります。
 

2012/05/17

 


ついでに一言
 
 やれやれ。
 


おまけにもう一言
 
 まあ新しい地平が開けたということで。