あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第522話 それでよろしいのです

第522話 それでよろしいのです
 
 悩んでいる人は悩んでいればよろしい−−なんてふうな言い回しを最近の私は好みます。何事もシンプルなのがよろしゅうございますのでね。あれやこれやと口角泡を飛ばして言ったところで人は誰もが巡り会うべきものに巡り会い行くべき処へ行くばかりです。それ以外にどのような生き方がありましょうか。
 悩んでいる人は悩みを解消しようとして既にあれやこれやと試してきたのです。できることをし尽くしてなお悩んでいるのであるならば。残された道はひたすら悩むことのみであるはずです。
 それでよろしいのです。先人も次のように仰せです。
 
 俗士問、先年雑念の起こる事、いかがして止むべきやと問奉りければ、念は起こるまま止むままにせよと、御示しあり。其後信用するに、起こるまま止むままになりがたし。
 答曰、汝起こるまま止むままにする法があると思ふ故に、なりがたしと。
(大東出版社『盤珪禅師説法』 47ページ)
 
 自分を変えてやろうとすればするほどますます変われなくなるのです。そのあたりの機微が分かると道が開けるんですけどね。
 

2011/04/29

ついでに一言
 
 ちゃんと悩んでますか?
 


おまけにもう一言
 
 逃げることばかり考えてないですか? 逃げたら乗り越えられません。当たり前でしょ。