あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第519話 いつものように

第519話 いつものように
 
 福島第一原発。まるで終息の気配が見えません。水素爆発とかでメチャクチャに壊れた建屋の画像を見る限りこれはもう終息なんてしないだろうと予感されます。このまま水をかけ続けて汚染された水を延々と海に流し続けることになるのではなかろうかと。
 そして私が住んでいるのは埼玉県南部です。その原発からおよそ200キロメートルほどのところです。
 そんなところに住んでいる私ですが。何と言えばいいでしょうかね。日常に引き戻そうとするバイアスがとても強く働いているとでも言いますかね。車でほんの数時間の土地でこの世の終わりのようなとんでもないことが進行中なのに。それなのに私は久々の休日を喜んでいつもの時間に起床していつものようにイヌの散歩に行くのです。
 これは私ばかりのことではありません。私の周囲の誰もがそうです。誰もが目先の仕事をしようとしています。関西出身で妊娠中のカミさんを実家に帰郷させたという話は例外的に聞きましたが。
 放射能が怖いかどうかなんてどうでもよいのです。当たり前の日常の生活が失われるのが嫌なのです。だから避難なんて非日常のことは断固として拒絶。そんなところだろうと思われます。
 人は変化を嫌います。いつものように生きたいのです。しかし何もかもが変化の中にあるのが諸行無常のこの世です。オイラは実に厄介な生を生きているのであるなぁとしみじみ感じる亭主なのであります。
 もちろんこれが仕事で関西に転勤とかになるとそれはそれでまるで別の話になるわけですけどね。
 

2011/04/09

ついでに一言
 
 被災地の復興を支援するとしても被災地を元のように復旧するのはやめた方がよろしかろうと。同じ土地に住み続ける限り子孫の代にはまた津波で流されてしまうでしょうから。
 


おまけにもう一言
 
 被災者の皆様は他の土地に移るのが正解かもしれませんね。自ら変化を選択するのは嫌かもしれませんから国が権力的に強制してさしあげるのも現実的な一つの解決策かと。