あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第512話 どうにかなる!

第512話 どうにかなる!
 
 就職活動に難渋していた我が愚息ですが。数多くの企業に行く末をお祈りしていただいたご利益でしょうか。大学卒業を目前にしてようやくこの4月からの勤め先が決まりました。
 決まりましたが1年契約で働く身分です。定年までの雇用が当たり前の私の感覚では不利な条件です。とはいえこれもご縁です。愚息もホッと一息といった感じで良い顔になっておりました。お給料をいただきながらより有利な就職先を探す余裕を頂いたのですから。かたじけないことであります。
 思い起こせばこの私にも小説家を目指して断念したという赤面せずには語れない過去がございます。目指すものはあった。けれどとりあえず食っていかねばならないので働きまして。芽が出ないまま働いているうちにそれなりの立場になって忙しくなってしまいまして。いつの間にか歳もとりまして。そうなると小説家なんて不安定でヤクザな稼業はもう無理だわなと。そんなことがありました。ストーリーテラーの才能がない者が夢を見たのです。
 さて。
 ひょっとして就職活動に行き詰まった苦悩の末にこのサイトにお越しの学生さんがおられるかもしれません。こうすれば君も就職確実! なんてアドバイスができるわけがないですが。しかし半世紀ほども浮世を生きてきた者として一言。
 「どうにかなる!」
 元ネタは一休さんです。どうにかなります。今は何を言われても聞く耳を持てないでしょうけどね。でもどうにかなるものですよ。
 

2011/02/24

ついでに一言
 
 稼業はいろいろあるのです。短期的には難儀でも長期的には大丈夫です。
 


おまけにもう一言
 
 その短期の難儀に耐えられず自暴自棄になって世間様との関係を壊さないように。世間様あってのこの身ですから。