あるがままに・そのままに

—鬱陶しい亭主の場合—

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第117話 負け犬の遠吠え

第117話 負け犬の遠吠え
 
 これから苦悩を放置することについて順次書いていきますが読んでいただく前提として了解しておいていただきたいことがありますのでまずはそれから。
 私は苦悩をなくすことが可能であるとは言いません。苦悩があるままに苦悩と共存して生きていくことが可能であると言っています。苦しいけれど苦しくない 状態になることができるにとどまります。大したことではありません。決して神秘や奇跡の類ではなく自分の身をもって実現可能なことであり現に体感できるこ とです。
 どうしようもないどうしようもなさを抱えて生・老・病・死の不可避・不可逆の道を歩むしかないのが人生である限り思いどおりになることは何一つないでしょう。苦悩が皆無になることはないと思います。
 何らかの特殊な訓練なり修行なりを積むことによって人生のすべてが黄金色に染まり上がっていついかなる瞬間も常にハッピーなまま生き続けられるとは言いませんし思ってもいません。何らか超人的な力が身に付くとも言いませんし思ってもいません。
 私は相変わらず怒りますし悲しみますし呆れますし疲れますし何もかも投げ出して遁走したくなるときがしばしばあります。その点で以前と何も変わっていません。ただそれらの思いに振り回されないでどうにかこうにか生きていますと言うのみです。
 このように苦悩と折り合って共存しようとすることは苦悩を滅し尽くそうと願う人には我慢ならないことに違いありません。負け犬の遠吠えとしか見えないでしょう。
 しかし苦悩をねじ伏せようとすることはおよそあり得ない奇跡を渇望することだと思います。倒れやすい脆弱な生身の人間にとって所詮は無理な高望みである と思います。人間はどこまで突き詰めようとも夢と大差ない虚妄の世界に住むしかないどうしようもない生き物でしかないのだと思います。
 己を鍛え上げて人間を超えた何者かになろうとする人はこの先の文章を読んでも役立つことは何もないと思います。
 以上のことを了解していただける方のみこの先をお読みください。
 ということで長くなりましたので続きは次回以後に。
 

2005/09/15

ついでに一言
 
 自民大勝。これがピークだろうからこの先どうするんだろう。
 


おまけにもう一言
 
 残暑がまだまだ厳しいなぁ・・・・。