農家の暮らしにむだなく使われた 「わら」

米の副産物 「わら(藁)」は私たちの生活に欠かせない存在でした。わらを利用して色々なものに加工されました。わらを打ち、これを組んだり、織る、編むことによってさまざまな道具が創り出されました。しかし生活文化の多様化、ナイロン、ビニールの登場により、使われなくなりその技術が絶えてしまったものもあります。また、コンバインの登場によりわらを扱う機会が減り、ますます衰退の一途をたどっています。
後世に残しておきたい、わらの文化をとりあげました。
わらで葺いた掘っ建て小屋
安く簡単にできる反面、壊れやすい。燃えやすい面もある。
ばんどり
身にまとって雨、雪をしのいだ昔の雨具。ずぶぬれになると水を含んで重くなったが温かい。現代のレインコートにあたる。
豊作馬(ほうさくうま)
馬と田んぼは切り離せない関係にあります。豊作を願ってつくられるわらの民芸品。
むしろ織り機
庶民の生活の場に使う敷物といえば、「むしろ」が使われていました。三十数本の縦なわに、わらを一本一本横に通して織り込む技法でむしろができ上がります。この織り機は昭和初期まで活躍しました。
にご
わらの一番大切な部分を「にご」といいます。わらの先端から最初の節までの部分をさします。この部分が最も美しく油を含んでいて丈夫なのです。わら細工に使われるのはこの「にご」なのです。「にごぬき」といってわらの穂先をつかんで、わらの根本を踏んで押さえ、引き抜きます。にごで、ぞうりや雨具などたくさんの生活用具をつくりました。先人が知恵をだした賜です。
ねこだ
山仕事へ行くときの弁当や道具をいれたわら製の保温ナップザック。背中にしょって山へ入りました。田んぼへ弁当を持っていくときにも使い、わらが太陽の熱をさえぎり弁当が腐るのを防いでくれました。
ずんべ
冬のわら長靴。雪国の必需品。軽い反面、濡れやすい。現代のスノーブーツにあたる。呼び名は地方によってさまざまです。
クリックしてね!
になわ
昔の農作業はものの運搬は人の背中がほとんどです。荷物を背負う道具のひとつに「荷なわ」があります。肩が痛くならないように、また丈夫なようになわに工夫がされています。丈夫で縄目が美しい。通常のなわより太い。
関連ページ
稲作とわらの文化