それは、昭和のはじめ頃の話です。
夏休みの相撲取りで、いつものように、夜、寺地へ少年団(現在の子供会)全員で行きました。寺地では、八幡神社の前に相撲場があり、勝つ者、負ける者それぞれ一生懸命とりました。9時頃に相撲が終わって、その帰り道のことです。
井下の前あたりまで来たとき、笹が洞橋のあたりから、青白いちょうちんが20くらい、行列のように並んでいるのです。
みんながびっくりして立ち止まってみつめました。きつねの嫁取りかなと思っていました。
するとどうでしょう。いわんば(地名)の入り口あたりで、1つずつぼそぼそと消えていくのです。はっきりとはわかりませんが、5分間くらいの出来事だったと思います。
ぼんやりと、見ていたみんなが、あれが狐火というのだなあと言い合いました。怖くなって、走って家に帰りました。
うそのような本当の話ですが、いっしょに見た連中はいまも生きていて、この時の話が話題になることもあります。
