空が晴れていて日が照っているのに、雨が降ることがあります。
天気雨ともいいますが地方によっては「きつねの嫁入り」ともいいます。
なぜきつねなのか。なぜ嫁入りなのか。このことを書いた本がありましたので紹介いたします。
その本には、こう書かれています。
この謎を解き明かすためには、まず「きつね」のことを知らなくてはならない。
きつね」は、別名「鬼火」といい、早い話がお化けが出るときに欠かせない火の玉のことです。これは、墓地などで燐が燃えてできるといわれていますが、夜、この火の玉が遠くの山野で点々と燃えると、たいまつをかかげた行列のように見えます。さらにこれが、婚礼の行列を連想させるというのです。そういう訳で「きつねの嫁入り」という言葉が生まれました。
また不気味な話ではありますが、日が照っているときの雨も、どこか異様な雰囲気があります。あるいは、なにやらきつねに騙されているような気分にさえなってしまうというわけで「きつねの嫁入り」は暗夜の鬼火だけではなく日の照っているときの雨のこともいうようになりました。
たぬきも、人を騙しますが、「たぬきの嫁入り」では、異様な怪しさは出てきません。
以上が本の解説でした。

余談ですが、先日NHKの「お江戸でござる」の杉浦日向子さんの解説によれば、江戸時代店先にたぬきの飾り置物を置いたのは、他を抜くという意味で商売繁盛祈願を込めたものだそうです。


 日本語倶楽部 「語源」の謎にこだわる本 を参考にしました。
執筆 藤本正夫1997.10.1.記)