正解は、  2.火薬の原料
平坦地の少ない山間地のため、貧弱な農業生産に代わる地域の主要な産品は、和紙と煙硝と養蚕であった。この地方の煙硝(火薬の原料)の生産は17世紀中期に始まった。重要な軍用物資であったため、それぞれの地域の支配者によって厳しく統制されていた。

 白川郷と五箇山地方での煙硝の生産は、ヨモギ、アカソ、ムラタチなどの雑草を牛肥、下肥とともに土に混ぜ、3,4年かけて土壌分解させて、硝土をつくり、でてくる水を煮詰めてまっ白の粉の硝酸カルシュウムを抽出していた。精製抽出は冬期におこなわれ、この地方の気候風土にあっていた。その生産を秘匿し、管理するために、家屋の床下の地面を深く掘り下げた穴の中で土壌分解をおこなっていたので、床面積の広い家屋を必要としていた。

 江戸時代を通じて行われていたが、明治時代になって西洋から安価な硝石が輸入されるようになり、公的な買上が停止され、生産はなくなった。