演劇一家に育った凛(櫻井)は、妹の玲(斎賀)の身代わりに男と見合いをさせられる。その相手というのが、社長令息で、クォーター、正真正銘のお貴族様、海棠貴之(子安)だった。キザで美しい天然男、貴之と変人の中の唯一の常識人、凛のラブコメディー。
こういう類の話は、好き嫌いがはっきりしてしまうところなのだが、これは思いがけずよかった。コメディーというのは、ストーリーではなくキャラなのだということを再確認した。
演劇一家に暮らしながら才能に乏しいことや、愛人の子どもであることに引け目を感じながら、裏切られても人を信じようとする強さを持ち、素直だけれど意地っ張りですっごく可愛い凛を、櫻井くんが好演。
また、ここまでクサい台詞を飄々と演じきる子安氏に脱帽。あまりに似合いすぎ。いい声オンリーです。
そして、有栖川家の皆さんがなんともすばらしい。斎賀さんの男装の麗人・玲は超二枚目声。折笠さんの小夜子のぽよよんぶりもよかったし、何より、岡野さんの譲がよかった。ネコとか犬とかダビデ像とかロボットとか、ほとんど台詞はないのだが、唯一、人間の言葉を喋るシーン、ここが一番の聴き所なわけなのだけれど、うるうるっ、とくるものが。
結局はみんなに愛されてたのね、ちゃんちゃん、という感じのハッピーエンドなのだが、全体にほのぼのとして、いい作品。好きです。
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