書道家・高杉(置鮎)の家に、料理人として住み込みで働くことになった学斗(杉田)は、高杉に思いを寄せる藤之宮(福山)の手前、恋人を装ってくれるよう頼まれる。あまり気の進まない「恋人のフリ」だったが、藤之宮の挑発的な態度に、学斗はつい、熱演してしまう。
裏切られ続けているレーベルであることから、ネコの首に鈴をつけるネズミの気持ちで聴いてみた一枚。ブックレットの「今回の作品は人物紹介編といった位置づけの作品」という井上氏のコメントを見て、また騙されたのか、とへこんだが、キャストの巧みさにかなり救われていて、憤慨するほどの絶望感は味わわずに済んだ。ただ、すでにシリーズ化されている某作品のような遅々とした展開が待っている予感がひしひしと伝わってきて、もういいかな、とは思ったけれど。
基本的に、カップルがもともとゲイ同士なので、唐突な成り行きもそれなりに納得はできる。が、やはり面白いか、と訊かれれば、面白くない、としか言いようがない。正直、内容はつまんないです。受けキャラのちょっと意地悪な心の声が、多少印象に残ったほかは、今のところ心揺さぶられる部分は皆無。すべては続編で、ということなのだろうけれど、その商売根性はどうだろう?(笑)
キャラだけれど、このような人物紹介的な作品であるにもかかわらず、なかなかキャラの魅力を見つけることができない。ただ、前述のように、キャストからいって、高杉は化けそうな気もするが、これだけではなんとも言い難い。
そのキャストだが、オッキーの攻めは大好物なのだけれど、脇ならともかく、こういったメインの場合は、もっとナチュラルな声の方が好きなんだよね。役柄には合っていると思うけれど、個人的な好み、という点ではちょっと残念。しかし、やっぱり上手いしエロい!!さすがに置鮎氏、という感じだ。学斗の杉田くんだけれど、自分でも「格闘系」と言っているように、絡みはあまり色っぽくなかったが、全体的な雰囲気としては大いにマル。決して高くない受け声は、ひどくツボだ。それと、藤之宮@福山くんは、脇ながら、すごく存在感があって非常に惹かれる。メインも増えているし、がんばってほしいなー。あと、脇役の美奈子だが。女性キャラでも、すごく重要な部分を担う場合とそうでない場合とがあるのだけれど、この作品の場合は間違いなく後者。なーんか余計な気がするんだよね。「こいきな・・」の女社長のような馴れ馴れしさと説教くささと偽善くささに、なんとなくしらけてしまう。
それと、時々入る合いの手チックな尺八や太鼓、三味線の音だったりなのだが、こういった見え見えの演出は全然笑えない。コメディーの路線を走るならともかく、ジャンルも定まらないままの中途半端さで、何を狙っているのか理解しかねる。
そんなわけで、キャストには惹かれるものの「作品」としてはどうだろう。続編を聴くかどうかは私自身にもまだよくわからない、そんな感じですかね。
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