| 神様の腕の中 |
| ねこ田米蔵 |
| ビブロス |
| ★★★ |
| (野島健児×)石川英郎×山口勝平 野島健児×森川智之 鈴木正和 神谷浩史 望月健一 江川大輔 吉野裕行 |
| 男子ばかりの修道学校、という、とても閉鎖的な空間を舞台にしたドラマなので、時代背景が今ひとつわからない。貴族と従者という関係が成立していることを考えれば今よりも過去なのだとは思うけれど、アイテムとして電話が普通に使われていることを考えると、もの凄く昔、というわけでもないようだ。<聖痕>などというモチーフがドラマの前提にあるので、ファンタジー色の濃い話なのかと思ったが、それを除けば実にリアルな心理描写をドラマ化した作品で、とても好感が持てた。 ストーリーは、その身体に<聖痕>を持つ少年・シオ(山口)と貴族の道楽息子・エミリオ(野島)、その従者である黄(石川)、そしてその心を神に捧げたはずの神父という4人の登場人物からなる2組のカップルの恋愛事情なのだが、それぞれのキャラを生かした上手い構成で、いい感じで惹き込まれた。 まず、とにかくシオが可愛い〜ゥ 心無い周囲の人間と様々な思惑の渦中で、一人孤独感に苛まれていた自分を唯一その暗闇から救ってくれる存在・黄と出会い、彼に懐いていくシオと、それを初めは鬱陶しく思いながらも、いつのまにか愛しく思っている自分に気付く黄。互いに惹かれていく過程の描き方が多少弱い気はするが、ドラマティックな展開を絡め、よくまとまっていたと思う。 もう一方のカップル、エミリオと神父にしても、サイドストーリー的な別カップル話を劇中に上手く練りこみながら、不自然さを感じさせない巧みさで最後まで引っ張っていく。 あと、個人的にはシュトラウスのキャラが非常にツボで。堅物でいて、それでも病床からシオの境遇を案じている優しさが印象的だった。 さて、私的には何よりこのキャスティングだったわけだが。この面子で、ヒエラルキーの頂点にノジケンがいるという意外性もさることながら、今回は神父を演じたモリモリ!もう、これに尽きたね。その動揺と葛藤は普遍的な神父像をかなり誇張デフォルメした印象ではあるけれど、それすら萌えだったからもうどうでもいいです。過去にも森川氏のメソメソ受けはあったけれど、聖職者というストイックさが萌えを煽るのか、とにかくメチャメチャ色っぽかった。やられた。で、その神父を攻める貴族のボンボンに野島弟。どうしようもない遊び人で、一見喰えないクソガキなのだけれど、聴き進むうちに意外にも等身大の少年が見えてくる。普段の意地悪っぽい声が一変、いきなり可愛くてこちらの方がおどおどしてしまいます。 そしてメインであるシオと黄のカップル。シオの勝平ちゃんは前述の通りひたすら可愛いし、石川氏はちょっと無骨で、でも自然体で優しい黄を、中間的なトーンで好演。絡みもソフトな感じだったので、基本的に勝平ちゃん受けの苦手な私も、それほど抵抗なく聴くことができた。 取り立てて凄く面白かった、というわけでもないが、しっとりとした良いドラマだと思う。<男子寮>と名の付くシチュエーションで、あまりバカっぽくない作品というのは、案外貴重かもしれませんね。 |