ゴーゴー僕たち
一之瀬綾子
キングレコード
★★★
緒方恵美 関智一 朴ろ美 岸祐二 井上和彦 岩永哲哉
「王子さま」シリーズ?で手痛い洗礼を受けておきながら、それでも、どうにも、どうしても、どんなことをしても、聴きたかった1枚。BLでの女性声優起用については、ひどく抵抗がある私だったのだが、この際、もうどうでもいいです、本望です。ビバ、智一!!
そんな理由で、ちょっと冷静な判断力を欠いてはいると思うが、そこら辺は差し引きながら読んでいただけると有り難い。
この作品は、ドラマCDというより、イメージアルバム、という雰囲気。キャラソン?が3曲収録されていて、ドラマ部分は、せいぜい10分×2話、って感じなのだけれど、ま、お値段もかなりお安いので、こんなものでしょうか。でもさ、本音を言えば、歌ならばむしろ智一に歌わせてくれ、そんな感じです。それだけが、返す返すも無念。
さて、ドラマだが。これ、コメディーっていうコメディーではないと思うのだけれど、短いなりに結構面白かったんだよね。絡みはもちろん全然ないし、キスも指にチュ、って感じなのだけれど、馨(関)の篤(緒方)に対するラブラブ振りが超絶面白可愛くて、2話目では結構じーんとするシーンもあり、聴き応えは満足度高かったです。キャラもそれぞれ、個性的で魅力的だし、キャストも然り。篤の高感度の高さもさることながら、やっぱり馨だな〜。その馨、篤の顔だけに惹かれたのかと思いきや、意外に深く、しかも、一見とぼけた天然君に見えて、その実、しっかり見守っていたりするんだよね。それにしても、智一くんのマジ口説きは妙にドキドキします。ヤバイです。馨の「あげないよ」は、かなり萌えでした、ご馳走様でした、合掌。
倫の朴さん、なっちの岸さん、井上先生の井上氏(笑)、そして新聞部時々メガネ、の岩永哲哉〜♪どのキャラもとてもはまっていて、すごく聴きやすかったです。ちーたんの高梨も、意地悪だけど憎めない、いいキャラでした。
私は、あまり歌に興味が無い方なので、ドラマの合間合間に挟まるキャラソンが少々邪魔(ルゴルなんとかには申し訳ないけれど)だったものの、ドラマはすげーよかったです。もし続きを出してくれる気があるならば、もっとドラマ部分に拘った作品を作って欲しいかなー?と思いました。続編があれば、絶対に買いますよ♪
あと、今回すごく感じたのは、私って犬系の攻めキャラに弱いんだな〜、ってこと。つれない受けキャラに、ちぎれるほど尻尾を振る可愛い攻めって、なんだか憎めなくて、ほんと、好きなんだよね。そんな犬系攻めキャラに智一くんはあまりにピッタリ、ナイスキャスティングだと思いました。


CD☆ゴーゴー僕たち☆



高慢な天使と紳士な野蛮人
ふゆの仁子
ビブロス
★★★
小杉十郎太×置鮎龍太郎 諏訪部順一 田原アルノ
美貌の若きカジノオーナー、槇哉(置鮎)の前に、凄腕のディーラーとして現れた謎の男、大門(小杉)。過去に因縁のある二人だったが、大門は槇哉の誘いを意味ありげな嘲いとともにかわす。
台詞自体はそうでもないのだが、最初から最後まで、芝居くさい雰囲気が漂う。決して嫌な感じではないのだが、全体的に演劇っぽいノリの作品に思えた。
小杉氏は終始低音で渋い声に徹しており、絡みの囁き攻めは、かなりヤバイ。でも、叫び系はちょっとね・・・。
置鮎ニイやんだが、回想以外のほとんどが丁寧語。ついつい独白に期待してしまう私だったのだが、あまり印象的なものではなく、残念。途中の「よくって、よくって」にはどうしようかと思ったが、パロディではなさそうだ。でも、ドキドキしてしまった。心臓に悪いからやめて。でも、最後の「涙腺が壊れた・・・!」は、妙に子どもっぽくて、すごく可愛かった。
そして諏訪部氏。絡みのない役であったが、作品の雰囲気に逆らわない芝居っぽさであり。いっちゃってる具合も、いい感じで背筋にきた。
ただ、BLとしての倫理観を感じさせる部分が皆無。当たり前のようにゲイであり、それゆえのためらいはなく、返って不自然な気がした。男性同士の違和感はほとんど無視されていて、私的にはマイナス。それと、伏線として槇哉と猪狩の二人の関係を、もっともっと深く描いてくれたら、最後はもっとせつなくなったのではないかと思うのだけれど。せっかく猪狩がいい味を出していただけに、もったいない気が。
小杉×置鮎は初だそうだが、さすがに両氏、ストーリーも絡みも、飽きずに聴かせてくれる。オッキーの小杉氏の真似、上手すぎです。


ビブロスCD☆高慢な天使と紳士な野蛮人☆

*

傲慢な龍の帝王
鹿能リコ
レディバグ
★☆
子安武人×岸尾大輔 古沢徹 笹沼晃
ものすごく唐突で、展開もチープ、なんとも「イマドキ」チックな安易なCD化のひとつだろう。いきなりヤられて、その後たった2回会っただけで好きになって、お互いのどこをどう気にいったのか全然わからないまま再びエッチ・・まあ、こーゆーモノがこれからの「BL」の王道なのかもしれないなあ、などと、とても絶望的な気分にはさせられるが。
ていうかさー、こういう裏社会的な・・なんていうの、マフィアだの組織だのという設定でものを書く力量じゃないんじゃないの?という感じ。エロティックアクション、などというわりには、人質交換のシーンなんて、展開があまりにお粗末で思わず笑ってしまった。だいたい、仰々しい取引をしてまで敵が欲しがっているものが龍の置物、だもんね。なんじゃそりゃ。早い話が、これも声優におんぶに抱っこ、という、駄作の類。まあ、同じ駄作なら子安氏の声が聴けるだけマシ、というチョイスを今後もしていかなければならない、ということか・・・ものすごく不本意だけど。
キャストだが、子安氏はまあ・・いつもどおりの、どちらかというと十八番なちょっと可愛気のあるサドキャラで、よく言えば安心して聴ける、正直に言えばちょっと飽きた感のある役どころ。岸尾くんの方だが、私は個人的にダイサク受けは大好物なのだけれど、作品によって微妙に高音のあんあん系な時があり、残念ながら今回はそれ。まあ、キャラがキャラなので仕方がないのだけれど。
ただねえ・・・・これ、次回作が既に決まっているそうで・・・・(笑)
いや、なんとも言えない気分です、私は買わないけどね。
ていうか、私に、子安氏出演のCDにこういう評価をつけさせるな、と言いたい、ただそれだけです。


新譜☆傲慢な龍の帝王【初回版】



ここでは密やかに
梅太郎
インターコミュニケーションズ
★★☆
子安武人×武内健 遊佐浩二 川崎恵理子 宮林康 他
なんとも独りよがりな作品。原作がそうなのか、脚本がそうなのか、自己満足チックな匂いがぷんぷんしており、置いてけぼり感が半端じゃない。登場キャラたちの誰もが悲劇のヒロイン気取りで、ウザいことこの上ない。が、彼らが自分で自分に酔っている・・というよりは、作者自身が自分の作品に酔っている、そんなキモイ印象が終始漂う。
夜な夜な身体を売るアルバイトをしている高校生・密(武内)の前に客として現れた謎の男・アカツキ(子安)は実は吸血鬼で。密の死んだ母親と過去に因縁があり、密が幼い頃から彼を見守ってきたらしいアカツキだったが、彼を抱いたことによって・・いや、自分の血を与えてことで、かな?とにかくなんだか苦悩することに。ていうか、密はもともと吸血鬼とのハーフで、でも血を与えなければ人間としてフツーに生きられた、ってことなのかな?あああ、もうなんだかよくわからない。
とにかく設定が曖昧。いや、曖昧かどうかはともかく、説明不足が過ぎる。更には状況が曖昧。場面が予告もなくコロコロ変わるのは仕方がないにしても、そこがどこなのか、どんな様子なのか、それを判断する要素が少なすぎるし、時間経過についても不親切極まりない。トークで遊佐さんが「52歳まで演じた」と言っていたのを聞いて初めて、そんなに経ってたのか!?と驚いた。いくらコミックス原作でも、ここまで情報の足りない作品も少ないだろう。ひたすらその<雰囲気>だけで最後まで持っていく<なんとなく>さ加減に腹が立つ。全体を通して聴けば、なるほど、切ない系の話なのだろうという予測はできるが、結局何が描きたかったのか、さっぱりわからない。
キャストはそれぞれ填っていると思うしその点では言うことは何もない。ただ、密のモノローグがそれないに多いのはありがたいが、そのセリフのどれもがなんだか空々しいもので、せっかくの武内さんの熱演がすごくもったいない気がした。絡みもそれなりにあるし、互いにいい声も出しているとは思うのだが。
もう一人の主役と言ってもいい岡下(遊佐)の存在だが、これも純粋さと鬱陶しさの微妙なラインを行ったり来たりする変なキャラで、散々無視され続けるわ、密をオカズに自慰はするわ、吸血鬼退治という暴挙に出るわ、突然消えた蜜を思い待ち続けた挙句に不治の病にかかっちゃうわ、なんとも気の毒な人生で。終いには自分の娘に「ミツコ」などという名前をつけているあたり、本当に笑いを、いや、涙を誘います・・・・
とにかく。ミステリアス、といえば聞こえはいいが、安っぽいメロドラマのダイジェスト版を聴かされているような心地で、いくらキャストファンでも、あまり楽しくはない。本当の美しさは、緻密で繊細なプロットの上に成り立つものなのだと思う。