ファンが多い作品なだけに、私としては非常に書き辛い。伝えたい雰囲気やテイストはなんとなくわかる気がするのだけれど、正直、手放しで絶賛できるほどの作品ではなかった。こういう世界観は、原作の方がより楽しめるんじゃないかなあ。これは感じ方だとは思うけれど、「想像しろ、イメージを抱け」と強要されているような気がして、妙な焦燥感が漂うのだが、私だけだろうか。ただ、原作先読みならともかく、キャスト買い、しかも子安武人メインで購入した私であることを理解していただけたら幸いだ。
まず、「屋根裏郵便物語」だが。悲しくてせつない話だな、とは思うけれど、あまり繊細ではない私の心には、それほど響きませんでした。これだけの情報で、せつなくなるのは難しいし、先が読めてしまったことで興醒めしてしまう。ただ、儚げな鳥海くんの声はとてもよかったです。
次に「同細胞生物。」だけれど、収録されている4話の中では一番聴きやすかった。ドラマティックな部分は皆無だけれど、2匹の子犬がじゃれているような可愛さがあり、特に中川のイトケンさんがいい。「1Kアパ→トの恋」の永志と直道を足して2で割ったようなモノローグ、といった印象。自問自答を繰り返し、どうしていいかわからなくなると走って逃げる、という行動パターンに、妙に引かれる。話は、短いなりに伝わってくるものがあり、ほのぼの感がよかったと思う。
そして「存在理由」と「天使を作る」なのだが。幼少時代の声も素でできちゃうへりちゃんに1票。ただね・・ファンタジーは嫌いな方ではないのだけれど、ごめんなさい、ダメです。って言うか、このキャスティング、一部大きく間違っています。インターさん、そこまでチャレンジャーにならなくても。私は悪魔が天使の声を演じているような子安氏にすさまじい違和感を覚えましたよ?だって、ダメなもんはダメなんだもーん。(開き直り)
私的に一番よかったのは印象的なBGMであり。全体を通して、非常に難しい作品である、ということだけは、わかりすぎるほどわかったし、キャストの苦労は感じたけれど、作品としては今ひとつなところも多いように感じた。
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