DOUBLE CALL
緋色れーいち
インターコミュニケーションズ
★★★★☆
森川智之×石田彰 小野健一×結城比呂 高木渉
秋吉(小野)にだけ打たれてしまうピッチャーの堀田(結城)。彼の心の中には、憧れ以上の気持ちが隠れていた。そんな堀田を放っておけない塔馬(森川)は、側で堀田をフォローしようとする。そんな二人に何かと意地悪な視線を向けてくる千堂(石田)。彼もまた、塔馬に対して激しい気持ちを隠し持っているのだった。
BLで野球ネタ、ということで、実は、全然期待していなかった。どちらかというと文化系好みだし、汗臭いのはあまり好みではなく。ところがどうだ、完全にやられた。
最初は、秋吉×堀田がメインカップルだと勘違いしてしまうほどに千堂の出番が少なくて、あれ?と思っていたのだが、後半、こんな展開になろうとは・・しかも誘い受け!なんて官能的な声、さすがエッチ担当。BLで石田氏演じるキャラの中で、千堂はあらゆる意味で一番好みのタイプ。意地悪で挑発的で、おまけにメガネ!私が待っていたネコは、まさしくこれ、これなのよ〜!誘い受け、サイコー!!(←大興奮)
波の音、ブーゲンビリア、目に浮かぶような情景の中、千堂と塔馬のモノローグが甘美に交差し、せつなく激しい思いに互いを惹き込んでいく。
したたかに見えてどこかはかなげな千堂。文句なしに、あーさんのキングオブキャラ、いや、クィーンオブキャラだろう。


インターコミュニケーションCD☆DOUBLE CALL(1)☆

*

DOUBLE CALL U
緋色れーいち
インターコミュニケーションズ
★★★★☆
森川智之×石田彰 結城比呂 鈴村健一 高木渉
腰のひねりがイマイチだから禁欲生活・・さすが野球ネタ。(笑)
そう宣言した塔馬をあの手この手と千堂が誘惑するわけなんだけれど、それが色っぽいのなんのって、もう、鼻血モノ。そりゃ夢精だってするだろ的な妖しさ全開。無理もないよ、気にするな、塔馬・・・。(涙)
今回、ストーリーの進行とともに明確になっていく、千堂の甘えたがりな一面。いや、これは一面ではなく、千堂の全部なのかもしれない。快楽に弱く、欲しいもののためにはどんな代償を払うことも厭わない、そして増やし続けてきた傷。それを癒しているのが自分とのスキンシップだと気付かない塔馬に挑発を重ねる千堂。しかし、とうとう負けた塔馬だったが、思いがけず千堂の過去のトラウマの引き金を引いてしまう。
千堂の塔馬を求める激しさはまさに渇望めいていて、時々叫ぶような台詞を塔馬にぶつける千堂は、せつなそうでいいんだよね〜。
それでも作品自体が重くならずに全体的に明るさを保ち続けているのは、その役割を一手に請け負っていると言ってもいい、堀田の存在であろう。比呂くんは堀田のキャラにぴったりで、この作品の雰囲気には欠かせない部分を、確実に担っている。私も堀田シスターズのキャンディーズ、見たいな〜♪


インターコミュニケーションCD☆DOUBLE CALL(2)☆

*

DOUBLE CALL V
緋色れーいち
インターコミュニケーションズ
★★★☆
森川智之×石田彰・鈴木千尋 結城比呂 高木渉
高校3年の夏、塔馬は、甘い香に誘われ迷い込んだ風祭邸の庭で、礼二郎(高木)の兄、蒼一郎(鈴木)と出会う。病気でほとんど家を出たことがない蒼一郎にとって、塔馬はまさに「生」であり、塔馬にとってもまた、誰も理解してくれることのなかった自分の内面を理解してくれる蒼一郎に惹かれる。二人は愛し合うようになるのだが、それが蒼一郎の家族にバレてしまい、会うことを禁じられる。いっしょに死のうと差し出された手を、甲子園を目の前にした塔馬はとることができない。しかし、中途半端に野球を選んだ塔馬の払った代償は、あまりにも大きなものだった。
原作では前作の前に描かれている、塔馬の高校時代の恋愛を彼の回想というカタチで作品にしたもの。順序が前後したのは、もし人気が出なければ、この部分はカットされることになっていたからなのかな?でも、細かいことを言えば、そのために、第1作目と全く同じ台詞がかぶるところがあり、私は少し気になってしまった。
これ、とても悲しい話で、特にプラムの木に結び付けてある手紙を見つけたときにフラッシュバックする蒼一郎の声に結構じん、とくるものがあるのだけれど、話を前後させてまで必要だったか、と言えば、意外とそうでもない。(笑)
最後に収録されている短編も、塔馬×千堂、というか、森川氏×石田氏ファンのためのファンサービス的なところがあって、個人的には余計であった感も否めない。
絡みデビューであったちーたんだが、蒼一郎はちょっと中性的な感じの役どころだし、あの高めの受け声はぴったりだったかも。色っぽかったです。


インターコミュニケーションCD☆DOUBLE CALL(3)☆



DOUBLE CALL W 〜放物線の彼方 1〜
緋色れーいち
インターコミュニケーションズ
★★★★★
森川智之×石田彰 小野健一×結城比呂 高木渉 鈴村健一
陶山章央 中井和哉
また、ものすごく細かい突っ込みを入れるようだけれど、千堂が、シリーズ1作目のハワイでのシーンを回想するところで、1作目では「離さないで」という台詞になっており、実はこれ、原作では「離さない」なんだよね。些末なニュアンスかもしれないが、千堂の性格からいって、この台詞は原作通りの方がいいのに、と、ずっと思っていたのだが、それが今回は、原作通りの「離さない」となっていて、それはそれでいいのだけれど、ただ、回想としては矛盾していて。そういうの、すっごく気になってしまうのだけれど、私だけですか???
ま、とにかく、そんなことはどうでもいいや。私はシリーズ中、この作品が一番好きで、多分、回数も一番聴いているであろう一枚であり。冒頭の、コギャルでノーパンな頼子ちゃんの「(水割り)どうぞ」からやられてしまい、いや、それ以上に、それ以上に、あの電話の・・・ぐああああ〜!!やめて!やめて彰!!嘘、やめないで!!(どっちだよ)
ていうかね、もうね、ほんとにプロだなあ、って思うの。ここまでのものを聴いてしまうと、やはり「声」だけではない本当の上手さ、それが作品の人気に大きく貢献していることをつくづく感じる。安定感、などという言葉は、もう褒め言葉ですらない、それ以上のプラスαを、いつも見せてくれる、そういう役者なのだ、石田彰は。
そして今回、風祭(高木)の意味深な台詞、ちょっとカッコよかったな〜。一見チャラチャラしていながら、この鋭さはどうだろう。そういった場面を時たま垣間見せられるからたまらない。それに、堀田(結城)のおどおど振りとフォロー振りはほんと、このシリーズになくてはならないものだろう。シリアスな話だけに、その存在に癒されます。そしてそして、塔馬。デッドボールを受けた瞬間にも、千堂の身を案じているあたり、ぐっと来るものがあり。その千堂が山岡を殴ったあとに叫んだ台詞も、すげー男っぽくて、熱くなります。
あとはやはり、ストーリーのしっかり感、かな。ここまでちゃんと野球ネタに徹底しているにもかかわらず、根底に流れているもの、それが決して解り辛くなく、すんなりと浸透していく過程がスゴイ。メインから脇まで、それぞれのキャラクターの個性そのものが魅力になっている、数少ない作品だろう。萌え度も最高ならば、ストーリーの面白さも絶品。名作だと思います。


インターコミュニケーションCD☆DOUBLE CALL(4)〜放物線の彼方(1)☆

2

DOUBLE CALL X 〜放物線の彼方 2〜
緋色れーいち
インターコミュニケーションズ
★★★★
森川智之×石田彰 小野健一×結城比呂 高木渉 鈴村健一
陶山章央 中井和哉
まず。オリオールズってほんと、捕手が薄いんだなー。(笑)
それはさて措き、千堂の気迫と言うかなんと言うか。メソメソしていない受け、と言うより、何だろう、その気丈さが返って痛々しいと言うか、そのせつなさがすごくいい。男同士でしかありえない恋愛のカタチ。多少乙女チックに感じなくもないが、塔馬の存在を必死に守ろうとする千堂の健気さが泣ける。
しかし、目覚めた塔馬にも、なぜか千堂を襲う漠然とした不安感。そして、もうひとつの不安要素としての犬崎(中井)の登場。それぞれの思惑にたがう未来を予感させる、これからの展開の分岐点になるのだろう。


インターコミュニケーションCD☆DOUBLE CALL(5)〜放物線の彼方(2)☆

3

DOUBLE CALL Y 〜放物線の彼方 3〜
緋色れーいち
インターコミュニケーションズ
★★★★☆
森川智之・中井和哉×石田彰 小野健一×結城比呂 高木渉
ここに来て、塔馬が以前の恋を中途半端に終わらせたがためのツケを一気に払うことになる。エディプスコンプレックス。それは超えられないデッドラインとなって、千堂の心にも波風を立てていく。
その千堂の裏切られ感と葛藤たるや、悶えるほどに苦しいもので、せつなさも最高潮。絶望感漂うモノローグの後、千堂の弱さが選択させた決断は、また、ことのほかせつなく、大きな波紋となって広がっていく。一方、千堂が、その弱さゆえ身を任せた相手・犬崎。彼もまた、自らの意地とプライド、そして一見傲慢で強引にも見えるその裏で、決してそれだけではない、千堂への恋慕を募らせていく。
ぐああああ、でもその犬崎×千堂の、身体だけ持っていかれるような、というそれは、また、ものすごーく萌えだったりして、もうどうしよう〜。バスルームは反則ですー。反響がー、反響がー。(泣)
自業自得とは言え、自分の弱さから導き出した犬崎への罪悪感に苛まれる千堂。しかし、塔馬の、犬崎への宣戦布告に至る千堂の本音の叫びは、ちょっと鳥肌が立つくらいにせつないもので。こんな願ったり叶ったりのドロドロ感いっぱいの展開は、まさに「待ってました!」の様相を呈してきて、ものすごく面白い。
こうして切って落とされた、千堂をめぐる塔馬と犬崎との戦いの火蓋は、クライマックスへ、嫌が応にもリスナーを引き込んでいくだろう。
そして、その中でも忘れてはならない秋吉(小野)と堀田のほのぼのカップル。特に堀田には、ほんと、気持ちが温かくなる思いがする。いいな〜、いい人だな〜、好きだな〜。


インターコミュニケーションCD☆DOUBLE CALL(6)〜放物線の彼方(3)☆

4

DOUBLE CALL Z 〜放物線の彼方 4〜
緋色れーいち
インターコミュニケーションズ
★★★★☆
森川智之×石田彰 小野健一×結城比呂 高木渉 中井和哉
合掌。発売予定日より、6日も早く手元に届いたCD(発売予定日は6/27、手元に届いたのは6/21)にひどく気をよくし、インターさんに手を合わせてみたり。それまで、原作の8巻を手にしながら、読まずに待っていた私の忍耐へのご褒美かと・・。(大きな誤解です)
さて、この「放物線の彼方」もシリーズ最終、嬉しいような、寂しいような、複雑な気持ちだ。
塔馬と犬崎の熾烈な争いの中で、それでも何かを吹っ切った千堂は、自分にできること、自分の成すべきことを見つめなおしていく。
そして、呪縛から解き放たれた塔馬は、自信家の犬崎ですら気圧されるほどの気迫を見せ、その迫真の台詞がまた、すごくカッコいいんだよね〜。犬崎は、自ら化け物を呼び覚ましてしまったことを知り、焦燥感に駆られる。しかしその彼もまた、塔馬に負けず劣らずにオトコマエで、当て馬なのが気の毒なほど。
そして、胸中に各々の思いを抱えたまま、勝敗の行方のすべては、最終戦に持ち込まれる。その白熱した試合の様子も、目に浮かぶかのような詳細さで、ひどく聴き応えのあるものであり。特に、堀田の「フォークが落ちてよかった」には、思わず笑ってしまった。ただ、そのゲームの中にも、それぞれの、それぞれに対する思いが確かに伝わってきて、しっかりとラブが感じられるところがすごいのだ。いや、それにしても、ガヤが大変だったのであろうことは想像に難くありません、ほんと、ご苦労様でした。
お約束の展開だと思いつつ、塔馬がベースを周りながらの、すべてが集約された回想は、心に迫るものであった。
夢かと思うような幸せなエンディングに、多少の意地悪な気持ちが湧かないでもないが、作品の優劣は、決してエンディングだけにあるものではない。シリーズの面白さは、その過程にこそあるのだと思う。そういった意味で、非常に楽しんだ作品であり、やはり秀作であることに間違いはないだろう。
ただ、ファンサービスなつもりが蛇足になっている感がある、2枚目のチャプター9以降。秋吉と堀田のその後や、塔馬と千堂のラブラブ振りを語りたいなら、以後のシリーズの途中なんかに組み入れてくれた方が、すっきりしてよかった気が。必ずしも悪くはないのだけれど、せっかく盛り上がっていた気持ちが、一気に萎えて、それはそれでもったいないような。今回は余韻に浸らせてくれた方が、返ってありがたい気がしたのだけれど。


インターコミュニケーションCD☆DOUBLE CALL(7)〜放物線の彼方(4)☆