THE DARK BLUE
山藍紫姫子
ジャランインターナショナル
★★★☆
玄田哲章・堀秀行×塩沢兼人 増谷康紀
山藍紫姫子原作のお耽美もの。現代のアメリカに巣食う吸血鬼の王・金色の魔物、ロキシー(玄田)と、彼に魅入られ、血の供給を強いられている美しい青年・オリヴィエ(塩沢)。そのオリヴィエと心を通わすゲイの医師、ヘーゼル(堀)。オリヴィエに他の男の影を見ながらも彼を深く愛するヘーゼルだったが、「人ではないもの」による執拗な支配からは、逃れることはできないのだった。
詩的な情趣にあふれたモノローグと大御所声優たちのねっとりとした演技で、終始にわたりドロドロとした重い雰囲気が漂い、もしかしたら大きく賛否の分かれる作品かもしれない。尤も、私としても個人的な好みを言えば、あまり好きなタイプの話では決してない。それでもこの評価をつけたのは、「吸血鬼」という設定上、ベタと言われればベタかもしれないが、それなりに衝撃的で美しい、ラストのオチであろう。トランクに入れっぱなしで忘れ去られていた新聞、肖像画、そしてスカラベの指輪、と、それらに使われている小道具が、なんとも言えずノスタルジックでいい。
吸血鬼・ロキシーを演じる玄田氏の、地の底から湧くような声は、夜中に聴いたら身が凍ってしまうほどの迫力であり、ひどく恐ろしい。餌食であるオリヴィエ@塩沢氏の震えるような語り口、そして、ヘーゼルの誠実で実直な人柄に垣間見える激しいモノローグもせつない。
ただ、面白いか、と言われると、非常に微妙であり、リスナーを選ぶかもしれないが、私的には「ラ・ヴィアン・ローズ」より楽しめたような気はする。


インターコミュニケーションCD☆THE DARK BLUE☆



ラ・ヴィアン・ローズ
山藍紫姫子
インターコミュニケーションズ
★★☆
森川智之・飛田展男・堀内賢雄・塩沢兼人×三木眞一郎
各レビューサイト様には、必ずと言っていいほどリストにあるこの作品。ただ、評価は大きく分かれるところ。手放しで大絶賛しているサイト様もあれば、一方、この際、開き直って楽しもうよ的なサイト様もあり。私はどちらかというと後者だが、本音を言えば後者ですらない。開き直ったところで、楽しめないものは楽しめないんだよね・・すみません。
一人の受け(三木)に攻め4人という、しかも半分血の繋がった兄弟や義理の親子といった、なんともドロドロしい関係。陵辱を繰り返されるうちに開眼して魔性の男へ、という感じの大筋なのだけれど、受け自体もパターン化されていき、途中で飽きてしまう。4人4様の攻めを楽しめばいいのだろうとは思うが、とにかく、終始に渡って重くどんよりとした空気が流れていて、私個人としてはダメでした。唯一、飛田氏の丁寧語攻めが聴き応えあったかなー、という印象。
でも、最初にも述べたとおり、この作品に限っては、比較的個人差があるようなので、填る人は填るかも。陵辱、ドロドロ近親相姦、そういったキーワードにお試しください。


インターコミュニケーションCD☆ラ・ヴィアン・ローズ☆