森川氏の出演作品数あれど、私はこの三四郎が一番好きだ。
「DOUBLE CALL」の塔馬、「真夏の被害者」のリュウなど、野性的でちょっと荒々しい感じは、森川氏演じるキャラの中では最もツボなのだが、この三四郎はその中でも最強、不動の一番だ。
これはいわゆるSFもの。スケール感からいって、一歩間違うと、ものすごく陳腐になったりするのだけれど、原作がしっかりしていると、ここまで鮮明に情景が浮かぶものなのか。これだけの世界観を声と音のみで伝えることができるなんて、本当にスゴイ。原作よりは多少展開がスピーディーに運んでいく印象だが、変な違和感は全く感じられない。
一番印象的な部分に触れる。ロード(梁田)がカイ(中原)に骨抜きにされたあと、カイとサンドラ(小林)の会話中にカイの独白があるのだが、思っていた以上にカイが三四郎を理解していたことに驚くとともに、その上で三四郎と対等でありたい、と願うカイの思いが、ことのほかせつない。
プロセスを楽しむ方だ、という三四郎の言葉通り、聴いている私自身も、充分プロセスを楽しませてもらっいているように思う。そして、更なる過程の進行も、楽しませてくれるに違いない。原作の言葉を借りれば、「彼らの旅は始まったばかりだ」ということなのだろう。
それにしても、特筆すべきは何ともセクシーこの上ない中原氏のハスキーボイス。彼の「今、骨抜きにしてやる」にまんまと骨抜きにされてしまうのだ。
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