北京城東南角楼

明の正統元年(1436)に竣工したそうです。
(入城券にそう書いてある)
北京城内城の東南の角にありました。
箭楼ですので当然ながら防衛目的のものでしょう。
現在は角楼(箭楼)と西に伸びた若干の城壁が残っています。
ただ、かなり手が加えられているようなのと、
周りがびっしり住宅やら線路やら道路やらで囲まれてしまっているのとで、
眺めて楽しむという風情のある事はできませんでした。
(多分道路の向こう側とかへ行けばいいのかもしれないけど……)
あと、角楼内部は北京城の歴史を紹介した博物館になってました。
(真っ暗で誰もいなくて全然わからなかったけど……)

やっぱり行き方に困って地下鉄「北京站」駅から歩きました。
だいたいこっちかなー、って感じで。
午前だからって事もないでしょうが、行ってみるとそこには
近所のおじさんみたいな人と、西洋人のおじさんの二人連れしかいない。
城壁くりぬいてトイレ作ってるし。
西便門の次にまたこんなとこ来ちゃったものだから、
ものすごくブルーになった。

 

 

場所とか

内城の東南角ですので、最終的には外城に囲われて建つ形になりました。
外城の完成は明の世宗嘉靖32年(1553)のことだそうですので、外敵の防衛という本来の役目を果たせたのは、内城を現在のような形にした正統帝の時代(15世紀半ば)から約100年間だけだったということですね。
ただ、外城ができてからも、内城の周りには堀がめぐらされていましたので、外城の人々が下からぼけーと見上げてるという状況ではなかったと思います。
清代も後期に入ってくると、まさにこの城壁と堀の間に鉄道がズバンと通される(しかも正陽門などの甕城は壁をぶち抜く)事になるのですが、明では遠くから眺めるくらいだったでしょう。
右側の写真は参観券の裏に載っていたものです。清代の情景でしょう(そうとしか見えないって)。もともとちょっと高い土地の上に高さ10mの城壁ですんで、立派に見えますねぇ。それにしてもなんでこんなに人がいるのかな。

『明北京城復元図』より。丸印は余花さん

 

 

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  角楼北面

城壁が90度に曲がったところにある角楼ですので、建物自体も角に沿って「L」の字になっています。その北面です。北面とゆーと城壁上じゃないか、なんで箭眼(矢を射る窓)があるんだ、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、角楼は城壁から張り出した形になってますのでこれでいいのです。城壁を登ろうとする敵を横から攻撃できるわけです。西便門の馬面と同じですね。
すみません、縞模様になってるのは写真をムリヤリ縮小してるからです。拡大見ていただくと普通ですので。
     
  ガラクタ@……

角楼のすぐ足元で、ガラクタのように打ち捨てられている(としか見えない)石像の山。城壁に関連するものにしては優雅な造形ばかりです。植物紋の刻石やら動物の石像など、およそ城壁にはそぐわない感じです。そんなものがごろごろと雨ざらしになってるのです。
清代は違ったようですが、明代の内城側のこの辺は貴族かお金持ちの別荘だか何だか(「〜家園」とかいう)が軒を連ねていたようですので、その名残でしょうか。いらないなら一つくれって感じでした。
     
  ガラクタA……(T_T)あうー

角楼のすぐ足元で、ガラクタのように打ち捨てられている(としか見えない)石像の山、その2。これなどは故宮にあってもおかしくないほどだと思います。3本爪ですが見事な龍です。右端の方は削れてしまったのか、美しい雲紋がなくなってしまっています。本当に持って帰ってきたかった……。
これ以上ひどい事にならないうちに、どうにかしてほしいです。
     
  旗杆石(旗をさすための石)

清朝の軍(八旗)が旗を固定するために使った石で、八旗のうちの一つである「正藍旗」(崇文門以東から東便門を駐守した)がその旗を立てるために使用したもの、だそうです。
横に穴開いてますので横に挿したんでしょうか?
     
  城壁上

角楼を西に伸びた城壁の上から振り返ってみたところです。真中にぽつーんと上の「旗杆石」があるのが見えます。左手の清朝様式の建物は、今は休憩所だか何だかに使われてますが、多分城壁上にもともとあった詰所か倉庫のようなものでしょう。、明らかに色の違う敷居がまぶしいです。
遠くに見える角楼も大扉のあたりの色が違うので、そのへんも修復とかしてるんだと思います。
     
  角楼に続く城壁の端

すぐ上の写真からさらに西へ行ったところです。このあたりまで城壁が残っています。
で、なぜかわからないんですがここに通路があります。もともとあったものなのか、後から開けたのか、ちょっとわかりません。でも最近ぶち抜いたという感じでもないし。9つの門以外にも通れるところがあったんでしょうか。
明らかに色の違う女牆がまぶしいです。
     
  角楼内部の天井

角楼は現在大変美しく修復されて、中にも入れるようになっています。中心は吹き抜けですが回廊が3階建てに組まれていて、北京城の歴史を伝えるパネル写真とかジオラマ模型とかが展示してありました。いきなりよくわからない現代絵画なんかもありましたけど。ただ、午前中でお客が余花さんだけだったためか明かりが点いておらず、窓(箭眼)もほとんど塞がれていたので真っ暗で何も見えないところばっかりでした(てゆーか怖かった)。フラッシュたいてどうにか撮れたのが朱塗りの天井の木組み。これはほんとうにきれいでした。
     
  角楼内部の様子

回廊の3階から撮ったところです。暗いです。誰もいないです。
ちなみに床はぜんぶ絨毯が敷いてあって、足音もしませんでした。