万里の長城


中国へ行けば誰でも一度は観光へ行くでしょう。
名所の八達嶺です。
万里のうちの一里にもなりませんでしたが、その上を歩いてみることができたのは
歴史好きには本当に喜びです。
テレビや何かで見るのは人跡稀な切り立った山の尾根を這うような姿ですが
この八達嶺は北京からバスですぐついてしまうような位置にあり、
観光客であふれていました。

曲線を描いて優雅に伸びているようにみえますが、
実は結構急な坂や階段があります。
ツアー参加者の日本人は皆へばっていたのに、
現地のガイドさん(もちろん中国人)は妙に元気でさかさか歩いていました。
「中国は徴兵制だから男性は皆訓練を受けているので体力があるんです」
とおっしゃってました。なるほど。

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  一定間隔で設けられている櫓(やぐら)の窓から

山の彼方へ消えていく長城です。あまりうまく撮影できなかったのが残念ですが、「雄大」のほんの一部です。よく造ったものです。
中央にも一つ写ってますが一定間隔で櫓が設けられています。
     
  矢狭間(やはざま)

いいところに写っている男性は全く関係ないです。(日本人かな?)
当然ながら城壁には細かい感覚で矢狭間が設けられています。見た目も考えているのか装飾的な形です。(拡大画像を見るとよくわかります)
     
  城壁上から櫓を見たところ

斜めに見えるのは上り坂だからです。結構急です。
この櫓の中はトンネルのようになっていました。櫓の上に上る階段もありましたが立ち入り禁止でした。長城というだけあって、お城のような感じの櫓です。どこかメルヘンな気もします。
     
  城壁の坂

急なためか手摺がついてますが、もちろん観光用です。
中央の男性がお世話になったガイドさん。
城壁に切れ込みのようになっているところがありますが、これも矢狭間でしょう。
     
  櫓の中。

もとからこうだったのか、後から天井が抜けた(抜いた?)のか、この櫓は吹き抜けでした。結構広くて、日本風にいうと畳何十畳分も・・・。
当たり前の如くみやげ物を売る売店がありました。毎日ここまで店を開きに来るのも大変だろうな・・・。
     
  階段途中の排水溝

シリーズにしてるわけではないのですが、つい目がいってしまうところ。確かにこれがなかったら雨の日は滑り台のようになってしまうでしょう。段差を作って堰き止めた水を城壁外へ流す仕組みです。うまいこと造ってます。
     
  階段途中の矢狭間

非常に低い位置にあるので城壁の真下に向けてやる場合のものでしょう。周りに装飾をするような粗い彫刻の線が見えます。
上部の錆びた鉄パイプは手摺です。
     
  難所

転がり落ちそうな階段でした。段差は低いけれど勾配が大変なもので。しかもカーブしている。45度くらいはあったような気がします。丁度工事中だったらしく、平たい煉瓦が詰まれていました。
そしてこんなところにも矢狭間はあります。
     
  城壁から下へ降りる階段

段差が大きいところには階段があります。故宮なんかと違って、ここはさすがに煉瓦を積んだだけの無骨なつくりです。
なぜか観光客を馬に乗せて写真を撮るという店みたいなのがあって(本当に「乗せる」だけ)、その看板が置いてありました。しかも国営。カメラ貸し出しとか、修理とか、・・・いろいろやってらしいです。お馬さんは蒙古種ではなく立派なサラブレッドみたいなやつでした。
     
  城壁

上の画像から階段を下りたところ。アーチにした戸口がうまいです。
右上の城壁からぴょこっと飛び出した部分は排水溝の出口です。