<98.11〜12に観た舞台の記録>

  ・演劇集団キャラメルボックス1998クリスマスツアー
    アコースティックシアターVol.5 『My Belle-マイ・ベル-』(1998.11)
  ・惑星ピスタチオ『ナイフ』(1998.12)
  ・TEAM発砲・B・ZIN『カケルエックス』(1998.12)
 


 

  ・演劇集団キャラメルボックス1998クリスマスツアー

    アコースティックシアターVol.5 『My Belle-マイ・ベル-』

      →「キャラメルな話のページ」(12/3更新)へどうぞ。

            ネタばれ有り・無しの両方を書いています。

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  ・惑星ピスタチオ『ナイフ』

    大阪梅田・シアタードラマシティで、12/9〜16の公演。
 
 
    …………呆然としてしまった…………
 
 
    とだけ卒論完成前(12/10)には書いて、ほっぽってました(笑)
    なんとか卒論も提出したので、詳しい感想をば。
   (ちょっと(?)長いので、時間のある時にどうぞ。)
 
    さて、当日はチケットを忘れるという大ポカをかましてしまった私。
    大阪でのバイトの日だったので帰りに寄る予定をしていたくせに、チケットを
   持っていくのを忘れてしまったのでした。気がついたのはバイト中。書類に日付
   を打ち込んで思い出した…………(ひえ〜)
    バイト中でよかった……帰ってからじゃたぶん間に合ってないな。思いっきり
   急いで帰って、急いでまた梅田まで出て。
 
    開演15分前に劇場到着。途中で買ったパンと、劇場で買ったアイスカフェオレ
   をごはん代わりにして(観るのに体力がいる舞台だと聞いていたので)。
    作・演出の西田シャトナーさんが開演に先立っての注意を終える頃、席に。前
   から11列目のほぼセンターで、観やすそうな位置。舞台装置はシンプル。3本の
   長い棒が三角の位置関係で立ててあって、その回りに何枚もの板が坂をつくって
   いて(文章にするとなんか分かりにくいし陳腐なイメージになってしまう。文章
   修行不足の故とご勘弁ください…………)。いつもながら、この舞台がこれから
   どう使われるのかと考えて、どきどき。
 
    劇場内にピアノ音楽が流れている。開演予定時間は過ぎている。まだかまだか、
   と思って4分が過ぎた頃、役者さんたちが登場。舞台装置の後ろで水を飲んだり
   屈伸運動したりしている。慣れないことに「えっ?」と思ってると、主役の腹筋
   善之介さんを先頭に全員が装置の前へ出てきて。そしてスタンバイ。音楽が終了。
   暗転。
 
    役者さんの「惑星ピスタチオ『ナイフ』」という群唱とともに開演。
    おぉかっこいいぞ!
 
    この最初だけでなく、ピスタチオは群唱を使う場面が多い……らしい。
    前回観に行った作品でどうだったかをすっかり忘れているのでなんとも言えま
   せんが、少なくとも今回はそうだった。群唱は台詞が聞き取りにくいことがある
   ので嫌いな人も多いようですが、私はわりと好きだったりします。ある種の迫力
   が出ていいじゃん、と思う方でして。
 
    この『ナイフ』という作品は、劇中の登場人物の数が半端ではない上に、場面
   転換も相当に激しい。チラシには登場人物だけでも3万人と書いてあった。それ
   を全て6人の役者さんだけで演じるというから、いったいどないして演るねん〜、
   と非常に気になってました。初演が95年にあったのだが、当然観ていないし。
    で、観たら………………うわぁぁこりゃすげぇわ。
    人物の交代も場面転換もめちゃめちゃハイスピード。最低限の小道具さえ使わ
   ずに、本当に役者さんだけで全部を進めていく。効果音は結構使われているけど、
   役者さんの擬音使用も多い。単独や群唱での説明的台詞もたびたび。
 
    おまけにびっくりしたのが、最初に舞台に出てからお芝居が終わるまで、役者
   さんが全く退場しないこと。自分の出番ではない時も舞台上(装置の後ろ、でも
   装置の高さがそれほどではないから客席から見える)にいて、展開を観ていたり
   衣装を直していたり水を飲んでいたり。ほぼ出ずっぱりの腹筋さんに至っては、
   劇中で水分補給をしてました! 客席は爆笑&拍手喝采。……確かに、ああでも
   しないと2時間もたないんだろうなぁ。ものすごいわ。
 
    非常にマニアックなギャグも多かった。特に、腹筋さんの繰り出す「宇宙戦艦
   ヤマト」ネタには(父親が好きで時々ビデオを観ているので、ある程度は分かる)
   大爆笑してしまった。その他にもいろいろ笑いのツボをつくギャグで楽しませて
   いただきました (*^_^*)
 
    もちろんギャグだけでなく、お芝居そのものも堪能しました。
 
   「仕事中の事故を隠匿するため」に大量殺人を犯してしまったナイフ(腹筋)。
   だが本人には事件の動機などの記憶が全く無い。監獄惑星での8年の懲役を命じ
   られるも、入った集団房で監獄を爆破しての脱獄騒ぎに巻き込まれ、不本意にも
   爆破脱獄犯に、さらにまた奇妙な偶然の出会いから逃亡犯にさせられてしまう。
   行く先々の惑星で出会う様々な人々と彼らの運命に否応なく巻き込まれ、そして
   見過ごす羽目になり去っていくナイフ。彼もまた、苛酷な運命の犠牲者であった。
   逃亡の果てに、今や人も住んでいない忘れられた惑星・地球にたどりつく。そこ
   は地球系人類であるナイフの本当の故郷。事件の真相を思い出し、死んだ親友・
   ジョセフ(末満健一)の最期の言葉も思い出したナイフの前に、執拗に追跡して
   きた護送官・サリー(保村大和)の姿が…………
 
    実は2回観に行きました (^o^;
    最初は人物&場面転換の激しさやギャグの細かさや圧倒的迫力などにすっかり
   呆然となってしまうばかりなのでしたが、2回目はストーリーの面からじっくり
   観ることができました。「ナイフ」の何もできない、陥った状況に対して自分は
   どうすることもできないという悲しみにたまらなくなり、「サリー」がだんだん
   狂気じみてくるところに「ぞぞぞ(怖〜)」となりました。
    他の4人の役者、遠坂百合子さん・宇田尚純さん・福岡ゆみこさん・末満さん
   (私と同い年なんだよなぁ……すげ。)の演じるそれぞれの人物も魅力的で味が
   あって、よかったです。
 
    衣装と音楽もかっこよかったよなぁ。音楽はサントラCDがロビーで売ってた
   ので買いました。ほんとは台本もほしかったですけど……さすがにお金がないし、
   初演版ということなのでやめました。再演版が出たら、買っちゃうだろうな(笑)
                                 (98.12.23)
                                ページの最初へ

 

  ・TEAM発砲・B・ZIN『カケルエックス』

    大阪上本町・近鉄小劇場で12/28〜30の公演。
 
    初日に当たる12/28に行ってきました。
    大人が笑って泣けるヒーローもの、がコンセプトの劇団だとの認識があったの
   で、いまいちイメージが沸かなくて「?」という感じでした。
    けっこう開演ギリギリ(5分前くらい)に行ったので、あまり考える間もなく
   さて開演。
 
    …………う〜ん、どうだったかなぁ。
 
   「ヒーローもの」の展開を真似ているところもあったし。
    衣装はかなり思い切ってて、それはそれで「らしかった」し。
 
    笑えて後味もまぁよかったけど、荒削りかな。
 
    作・演出・役者のきだつよしさんが、出番は少ないけどけっこうおいしくて。
    武藤陶子さんがかなりおもしろくて(でもちょっと扱われ方がかわいそう……
   いちおう女優さんなのに)(^_^;
    工藤順矢さんが、キャラメルのアナザーフェイスで観た時とはうって変わって
   ものすごい役(女のマッドサイエンティスト……うわぁ)でびっくりして。
 
    他の男優さん・女優さんたちも多かれ少なかれ「無難に」よかったかな。
 
    おもしろくはあったけど、観る前に思っていたほどのインパクトは感じなかっ
   たです。うーん。
 
    次は6月に近鉄劇場とのこと。おぉ、いきなり上に進出かー(注:近鉄劇場は
   小劇場のすぐ上にあります。954席の大きな劇場で、NODA・MAPなど関西では大抵
   ここで上演してます)きださんが「心配するな、俺が一番びっくりしている!」
   とおっしゃってました(笑)おいおい、よけい心配だって。
                                (98.12.30)
                               ページの最初へ
 
 
 

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