瑞牆山十一面岩奥壁「一粒の麦」

最高グレード5.10c/d 6ピッチ
初登:2006年10月 澤田実(チーム84) 角屋貴良(チーム84・月稜会)

アプローチ:末端壁を通り、正面壁に向かう。ガレ沢から樹林帯に入り右寄りの踏み跡を登ると、正面壁の下降ルート「右ルンゼ」に入る。「右岩稜ルート」の取り付きを過ぎ、「白クマのコル」に着く手前で右へと薄い踏み跡をたどる。奥壁の基部を回り込み登ると、右の岩との間を急登する悪場がある。ここの奥壁の基部にバンドがあるのでそれを上がったところが取り付きとなる。



1ピッチ目
 クラックにプロテクションがとれるフェースを登り外傾バンドへ。正面の短いクラックを登るとやさしいスラブ。国の壁に突き当たったら少し壁沿いに下るとテラス。5.9

2ピッチ目
 正面の長いクラックをひたすら登る。5.10b

3ピッチ目
 2通りある。ルートの後半となる壁を眺めたいなら、後ろのブッシュに入り、やさしく短いコーナーを登りテラスに出る。ここから奥の壁が眺められる。テラスと後ろのフェースとの隙間を歩いて下ると広々としたテラスに出る。5.6
 もう一つはビレー点からそのまま右のバンドをたどる。2級

4ピッチ目
 正面のガレ場も登れるが悪いし楽しくないので、左のチムニーを登る。傾斜の緩いチムニーで、登ると壁に突き当たり右折する。ガレ場内のテラスに出る。5.7

5ピッチ目
 複数のクラックがあり、どれでも登れるし楽しいが、オリジナルは一番右の短いコーナークラックを登り、2〜3手のフェース、ダブルクラック、オフウィドゥスとつなげて登る。テラスに出るが、もう一段ブッシュを漕いで上のテラスに上がると太い木がありビレーできる。5.10a

6ピッチ目
 右のガリーを渡り、小さなテラスから取りつく。正面のカンテを左右のクラックを使いながら登り、右のコーナークラックに入る。非常に美しいコーナークラックをひたすら登りピークに出る。5.10c/d